月報作成の方程式(2)現状分析
月報作成は会社に勤める以上、誰もが一度経験したことがあるだろう。
前回は、月報を上手く書ける人のメリット、月報の目的、月報方程式の第一要素を紹介した。
月報=業務の進捗共有+現状分析+今後のアクションプラン
今回は、第二要素、現状分析を紹介したいと思う。
現状分析のポイントは、業務の進捗内容を受けて、よくできたところについては、経験をまとめ、うまく行かなかったところについては、問題を分析し、改善策を提案にある。
再びAさんを例に下の文章を見てみましょう。
「今回のイベント企画を通じて、私は経験不足、思考不足に問題を感じており、今後は行動する前にもっと考えてべきだと思います。」
これは典型的な具体性のない、誰にでもできる分析内容だ。
では、どのように直せば良いでしょうか?
「以前、会場探しに多くの時間を使ってしまい、長い時には1〜2か月かかったこともありましたが、今回は2週間で確保しました。事前に会場の要件を整理したことが功を奏していると考えております。今回の経験を参考に、会場を選定・確保する際に考慮すべきポイントを5つにまとめました。今後はこれらのポイントを参考に、より効率的にイベント会場を確保していきたい考えております。」
このように書くと、自身の業務能力をアピールできるし、今後Aさんの貴重な経験を活かせば、部門全体の業務効率が上がるかもしれないという期待も持たせるので、上長から一目置かれるでしょう。
では、目標を達成できなかった部分、どのように書けばいいでしょうか?
「今週、ゲスト10名の確保ができませんでした。これは我々のデータバンクにゲスト候補者数が足りないことに一因があると考えております。また、年末では多くのゲストのスケジュールが埋まっているため、現在の方法ではゲストの確保が非常に厳しいと考えております。」
この分析の部分では、あなたが仕事に対する独自認識・見解を示す絶好のチャンスであり、うまく書けば非常によい印象を上長に残すことができる。
もしあなたが既に大きなチーム、もしくは部門を管理している場合、この分析部分を"部門の戦略分析"に変えることもできる。単に起きたことの原因分析だけではなく、人と異なる視座から部門や会社全体の発展を考えているのおだを部門長、もしくは社長にアピールするチャンスになる。
以上、月報の第2要素、現状分析を紹介した。抽象的で誰にでもできる分析内容を避けて、具体性と独自見解を併せ持つものにしましょう。
次回は、第3要素、月報=業務の進捗共有+現状分析+今後のアクションプランを共有する。