ネパールの歴史
こんにちは!TinKamanaです🇳🇵
みなさんはネパールの歴史をご存知ですか?
日本の高校世界史の教科書にはほとんど載っていないため、知らない方が多いのではないでしょうか。
私、Fumi(ふみ)も、高校の時に使っていた世界史の教科書や資料集を片っ端から見返しましたが、資料集の地図に小さく「グルカ戦争」と書かれてあるのを見つけただけでした。
ということで、今日は少し詳しくネパールの歴史を見ていきましょう!
古代
古くからいくつかの王朝が現れたが、残されている史料が少ないため、史実と伝説の区別が困難で、詳しいことは分かっていない。
BCE7〜BCE5世紀頃 仏陀誕生
仏教の開祖である仏陀(ゴータマ=シッダールタ)が、現在のネパールにあるルンビニで誕生したと言われている。
生誕の地には石柱が立っており、世界遺産にも登録されている。
古代〜近世
4〜9世紀頃 リッチャビ王朝
カトマンズ盆地に誕生した、実証される最古の王朝。
インドからヒンドゥー教やカースト制度が取り入れられていた。
1200〜1769年 マッラ王朝
カトマンズ盆地を中心に、ネワール文化が繁栄。
ヤクシャ・マッラ王の没後、マッラ王朝は分裂し、マッラ三国(カトマンズ、バクタプル、パタン)に。
18世紀後半〜19世紀前半
1796年 グルカ(ゴルカ)王朝成立
グルカを中心に勢力拡大していたプリトゥビ・ナラヤン・シャハが、カトマンズ盆地を征服し、王となる。
2008年の王制廃止まで続いた、ネパール王国の起源。
1814〜1816年 グルカ戦争(ネパール戦争)
イギリス東インド会社との戦争。
ネパールは敗北し、16年に結ばれたスゴウリ条約で、領土の一部を縮小。
19世紀後半〜20世紀前半
1864年 ラナ一族の宰相が実権掌握
王の家臣ジャン・バハドゥール・ラナが、王宮中庭で虐殺事件を起こし、徳川幕府に似た世襲性の将軍政治を開始。
その後約100年間、専制政治が続いた。
1923年 ネパール・イギリス友好条約
ネパールの独立を明文化。
(※1816年のスゴウリ条約で、イギリスの保護国となったネパールは、インド大反乱の際にはグルカ兵を送ってイギリスを助けるなど、友好関係を保ち、独立を維持した。)
20世紀半ば
1940年代 様々な政党が誕生
ネパール国民会議派や、ネパール共産党などが設立された。
1951年 トリブバン国王の王政復古
ラナ体制を打倒し、立憲君主制に。
鎖国を解き、近代化を推進。
1959年 憲法発布&初の総選挙実施
ネパール会議派が勝利し、B.P.コイララが初の民選首相となる。
1960年 マヘンドラ国王が全権掌握
王権の縮小を恐れ、閣僚を逮捕、議会を解散して憲法を停止し、国王親政に。
20世紀後半
1962年 パンチャーヤト制
議会の代わりに導入された、独自の間接民主制。
国王起草の新憲法も公布された。
1979年 反政府デモ
民主化を求めるデモが反政府運動に発展。
翌年、ビレンドラ国王が国民投票を実施、パンチャーヤト制の存続が決定した。
1990年 反政府・民主化運動高揚
これを受け、パンチャーヤト制を廃止、主権在民をうたう新憲法を公布。
1990年代〜2000年代
1996年 人民戦争(ネパール内戦)開始
マオイスト(ネパール共産党毛沢東主義派)が武装闘争を開始し、内戦状態に。
2001年 王族射殺事件
王家の内紛により、ビレンドラ国王など王族10人が亡くなった。
2002年、2005年 ギャネンドラ国王実権掌握
国王が大権を発令し、親政を行うように。
2006年 包括和平協定
親政に反発した政府とマオイストが和平合意。
翌年、暫定憲法公布&暫定内閣発足。
2000年代後半〜
2008年 王制廃止
制憲議会にて、連邦民主共和制への移行と、王政の廃止が宣言された。
2015年 ネパール大地震
4月25日、ネパール中部でマグニチュード7.8の地震が発生。
およそ9000人が犠牲になり、今も復興が続いている。
2015年 ネパール憲法公布
政党間の対立が原因で、制定が難航していた新憲法がようやく交付された。
以上がざっくりとしたネパールの歴史です!
私の高校ではグルカ戦争やその他のネパールの歴史について習わなかったのですが、勉強する学校はあるのでしょうか…?
もしも、「高校の世界史の授業でもネパールの歴史を習ったよ!」という方がいらっしゃいましたら、ぜひコメントしてください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました★
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【参考】
http://www.moj.go.jp/content/001187306.pdf
公益社団法人日本ネパール協会(2020)『現代ネパールを知るための60章』明石書店, pp.10-11.
日本大百科全書(ニッポニカ)“ネパール”
ブリタニカ国際大百科事典 “ネパール”
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