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汀艷の庭園 「寒芍薬」

…なんて初っ端から駄洒落をぶちかましております TeiEn PRESENTs 園芸随想録です。

Sunny Side ~クリスマスローズ~

うちの庭のクリスマスローズは、咲くまでに何年もかかってしまいました。訳あり品として、980円で叩き売られていた小さな苗をいくつか買ってきて、あまりに頼り無さげに葉っぱが揺れるだけの苗でしたもので、一度でも、一輪でも花が咲いてくれたら御の字かなと思いながら過ごしている間に、いよいよ今年、満開の花を見せてくれました。この花は、通常の植物が水を欲しがりそうな時期に、水をあげすぎてしまいますと、枯れてしまいますし、どうもあまりギラギラなお日様の光もありがた迷惑みたいで、風通しの良い半日陰が、あの子達にとっては居心地が良いそうです。いわゆる「肥やしを食う」花ですので、土の栄養状態も気に掛けなければいけません。クリスマスローズは、花芽のついた立派な鉢ですと、大変お値段の張るお花であることも、実際に育ててみると納得できます。まあ、なんて乳母日傘なんでしょう!と。あんまり日当たりの良くない冬の淋しい庭で、愛らしく微笑む花。今に暖かくなって、他の花々も賑わうのに、その頃には、あなたはまた眠ってしまうのね。でも、大丈夫。あなたが冬の主役であることには、変わりはないのですからね。

Dark Side ~食べたら死ぬ花~

名前にローズとついていますが、バラ科の植物ではありません。キンポウゲ科ですので、毒草として名高いトリカブトの遠い遠い親戚です。綺麗な花の中には毒を持つものもあるのですね。自身を守るための武器なのでしょうか。時折、私にも毒があれば良かったなと思うことがあります。暗い話になってしまいますし、墓場"直前"まで持っていくと決めておりますので、詳細は伏せますが、汀艷として一言だけ勇気を出して書けるのは #MeToo (本名でお話しすることは、この先もないでしょうね。) あとは、お察しくださいませ。私は「綺麗な花」でも「綺麗」でも「花」でもありませんし、戸籍上男性であるにも関わらず、そういう目に遭ってしまいました。今でも考えてしまいます。私を汚して貪った人が、私の猛毒に中って、もがき苦しみながら地獄に落ちてしまえば良かったのに!と。

だからこそ、決心していることがあります。あの人より綺麗に咲いてやる!と。時間をかけて一生懸命咲いてくれた満開のクリスマスローズに励まされて、汀艷は復帰したのですし、私が騒がずとも、きっと、あの人は足元を掬われるでしょう。(情けないことに、私は未だに、距離をとって関わらないことだけで精一杯です。)

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