はじめましての本の選び方
ここ最近読んだ本が立て続けにヒットしてしまって、多幸感が止まらない。
川上弘美さんの『センセイの鞄』と、千早茜さんの『男ともだち』。
『センセイの鞄』は今まで避けてきた恋愛小説というジャンルへの興味をぐっと増してくれた作品であるし、「大人の恋愛っていいかも」って思えるようになった作品でもある。
じっくり、ゆっくり恋愛について考えてみたくなったときにはぜひ読んでみてほしい作品。
『男ともだち』は第1章を読んだときからがつんとやられてしまった。仕事なのか、恋愛なのか。一つしか選べないのか。登場人物の性格について賛否両論あるみたいだけど、個人的にはすごくアリだと思ってます。
自由業をやっている人には特に、そうじゃなくても自分ってなんなんだろうって立ち止まってしまいそうなときに一つの選択肢を見せてくれる作品。
どちらも違う方向でわたしにとって新しい可能性を見せてくれた作品で会えてよかった。どちらの作家さんも1〜2作品しか読んだことがなかったのでこれから追っていきたいなと思ってる。
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思えば、今年に入ってから「これは読めないな……」と思うものに出合う確率が減ってきたかもしれない。
読んでいる作品も、児童書だったら世界の名作的なものが多いからかもしれないけど、一般小説であってもぱらりと見た一行目で惹かれたものはけっこうそのままいける。
コツやポイントなんてものは全然ないのだけど、初見の作家さんはやっぱり単行本から読むのがいいなと思う。
装丁、タイトル、一行目、ページに詰まった文字達の並び方をパッと見たときの直感で選びたいから。ほんのちょっとでも違和感があるとあんまり相性が良くない気がする。
文字しか詰まってなくても、漢字の開き方だったり、改行のバランスでいくらでも美しく見えることがあるなと最近良く思う。それは児童書でもなんでも。
もうすでに好きになってる方だったらとりあえず同じ世界が知りたいから、と思って読み通すけど、はじめましての方はやっぱりちょこっとだけ警戒しているかもしれない。
「読書がすきです」って言うと、本の選び方を聞いてくださる方がいるんだけど、もうほんとうに「直感です」としか言えないところが本当に何年読書好きやってるんだよう、と思うけどやっぱりそれしか言えないんだよなあ。
そろそろ素敵な答え方がしたいこの頃です。
もっともっと新しい世界を知るために本を買いたいなあと思ってます。