「TimeTreeは世界を相手にしている」iOSエンジニアのやりがいと自負
こんにちは! TimeTreeで採用広報を担当しているCap(キャップ)と申します。発音は帽子の「キャップ」ではなくあだち充の「タッチ」でお願いします。
TimeTreeメンバーに話を聞いていくインタビューシリーズの第4弾。今回のゲストは2021年に入社されたiOSエンジニアのNegan(ニーガン)です。
前回インタビューしたGreg(グレッグ)から「ユーモアや言葉選びから知性を感じる」と評されていたNegan。そんな彼にニックネームの由来(TimeTreeではニックネーム制度を導入)や趣味の動画鑑賞、TimeTreeで働くことへの自負など様々な話を伺いました。果たしてNeganのユーモアとはいかに。早速インタビューをどうぞ。
*前回のGregインタビューはこちら
ぶっ飛んでる姿に惹かれ「ニーガン」に
──さっそくなんですけど、Neganのニックネームの由来からお伺いしてもいいですか?
『ウォーキング・デッド』というドラマがあって、その登場人物からとりました。最初は主人公の敵なんですけど、のちのち仲間になる重要なキャラクターで、すごく印象に残る人物なんですよ。今から画像のリンクを送りますね。
──ありがとうございます。あれ? この人NeganのSlackアイコンと同じポーズしてますね。
そうなんです。妻がこの『ウォーキング・デッド』のニーガンに合わせてイラストを描いてくれたんです。
──アイコンいいなと思ってたんですが、奥さまが描かれたものだったんですね。
妻も『ウォーキング・デッド』のニーガンが好きでして(笑)。妻はデザイナーかつイラストレーターなのでイラストも描けるんです。
──夫婦でニーガンのどんなところに惹かれたんですか?
『ウォーキング・デッド』ファンからすると、すごくエポックメイキングなシーンがあるんですよ。そこにニーガンが大きくかかわっていて、そのぶっ飛んでる姿に惹かれました。TimeTreeに転職するときに「ニックネームを決めてください」と言われ、もうニーガンしか思い浮かばなかったですね。
──どハマりしたんですね。今ドラマの話が出ましたが、趣味はありますか?
休日は動画配信サービスで動画を観ることが多いですね。サービスはけっこう加入しているほうだと思います。
──いくつ加入してるんですか?
5つです。
──5つ!?
『Amazonプライム』『Netflix』『Hulu』『U-NEXT』『ABEMA Prime』『Disney+』。あ、6つですね。
──動画狂人ですね。
暇さえあれば動画を流しています。あとはワンちゃんを飼っていて、ワンちゃんと遊ぶのが楽しい時間ですね。
──Negan家のワンちゃん、Slackに投稿しているのを見ていつも癒されています。ありがとうございます。ちなみに動画だと最近見た中でおすすめはありますか?
最近だと、フィンランドの映画で『SISU/シス 不死身の男』っていう作品があるんですけど、これが見応えがあっておもしろかったです。舞台は第二次世界大戦末期のフィンランド。ナチスの侵攻で焦土と化した中、フィンランド軍で伝説といわれてる老兵がいて、その人が金塊を掘り当てて帰還するんですけど、その途中でナチスの戦車隊に目をつけられるんです。
当然ナチスの兵士たちは彼が持ってる金塊を奪い取ろうと何度何度も攻撃を仕掛けるんですが、「不死身の男」という副題の通りこの老兵がめちゃくちゃ強くて、最終的にナチスに脅威を与えていく。そういうストーリーです。
──めちゃくちゃおもしろそう。
90分でここまで見ごたえある作品はそうそうないと思います。おすすめです。
SIerは事業会社の夢を見る
──ではここから少しまじめな話を伺っていきます。NeganはTimeTreeでiOSエンジニアとして活躍されていますが、エンジニアになったきっかけは覚えていますか?
学生時代はテレビ業界を志望してました。なのですが、コンピュータサイエンス学部の友人宅に遊びに行ったらPCがあって、C言語か何かでゲームを作ってたんですよ。友人がPCを触るとゲーム的なものが出てきて、それがカッコよくて自分もプログラミングをできるようになりたいと思ったのがきっかけです。
──ご友人がきっかけだったんですね。
折しもネットバブルだった時期で、そこから将来の方向性を切り替えました。プログラミング言語を独学で勉強しはじめ、最終的にはクライアント/サーバーシステム系の研究室に入ることになりました。
──独学でまずはどんな言語を学ばれたんですか?
JavaとPHPだった記憶があります。一番とっつきやすいJavaからはじめて、当時はやっていたブログのシステムを作りたくてPHPにも手を出しました。そのままずっと就職活動もIT系に絞ってやってましたね。
──大学時代から本格的にプログラミングをやってたんですね。
そうですね。ただやっぱり仕事のプログラミングとは別物ですよね。もしかしたら学校によって違うのかもしれないですけど、僕が学生の頃は「動けばいい」みたいな意識だったので。ただまあ当時は楽しくやってたと思います。
──大学時代にプログラミングを学んで、最初に入った会社はどんな会社だったんですか?
独立系のSIerに入社しました。当時はまだスマートフォンがなくて、ドコモの『iモード』とかの時代ですね。なので、基本的にはガラケーのアプリを開発していました。2007年から2008年にかけてiPhoneとAndroidが出てきて、そこからはスマートフォンアプリの開発が中心となりました。
具体的な動きとしては、まず営業の方と一緒にクライアントさんのところで要望を聞いて、それを仕様に落としこんで見積もりを出し、受注できたら社内でプロジェクトチーム作って開発する。そういう流れでやってましたね。たぶん5年ぐらい在籍したと思います。
──次の会社はどういう会社ですか?
次は事業会社にいきました。SIerで他社の開発をやっていたので、今度は自分たちのサービスを作ってみたくなったんです。SIer出身の人は「事業会社の夢を見る」って言うんですけど(笑)。
──詩的でいいですね。
自分もその流れに乗っかりまして。レンタルサーバーなどを手がける大手IT関連企業に転職しました。ちょうどその会社がiPhone、Androidのモバイルアプリを強化しているタイミングだったんです。
──事業会社の夢を見て入社し、実際どうでした?
これがいろいろありまして……。入社する経緯に話が遡るんですが、SIer時代に仲よくさせてもらっていた知人の紹介でその会社に入ったんですね。知人はゆるい雰囲気でしょうもないことをするのが大好きで、一緒に変なアプリを作ったりしてたんです。
そんな人の紹介だったので、紹介してくれる会社もしょうもないことやってわーわー言ってるような感じだと思うじゃないですか。けど、真逆の会社だったんです。
──(笑)。
想像してたのと真逆の雰囲気で、めちゃくちゃカッチリした会社だったんです。入社して1週間ぐらいで「あれ?ちょっと間違えたかもしれないな?」と不安になりました。
──いい話ですね。
けど、紹介してくれた知人の顔をつぶしたくなかったので、カッチリした人間になろうと気持ちを切り替えました。
──そこで辞めるのではなく気持ちを切り替えたのはえらいですね。1年ぐらい頑張ったんですか?
4、5年ぐらいですかね。
──しっかり染まってるじゃないですか。
濃度の高い生活でした。最初は面食らいましたが、働く環境としてはすごくいい環境だったと思い思います。『WWDC』っていうAppleのイベントがあるんですけど、それに参加すると全額旅費を出してくれたりして。
新しくサービスを立ち上げ、それが『App Store』と『Google Play』の賞に選ばれたりとエンジニアとして充実したキャリアを積めたと思います。
──すばらしいですね。
もちろん僕1人ではなくて、僕以外にもすごい優秀なメンバーがたくさんいたので、その人たちのおかげでもあります。そういう体験ができたのは、すごくよかったなと思いますね。
──入社しておろおろしていた人とは思えないですね。
本当にビビりましたもん。ふわふわした感じで入社したら「この施策をやったらこの週内にダウンロード数がこれになる。そのために今我々がやるべきことはうんうんかんぬん……」としっかりとした予実管理を聞かされて。
──(笑)。その状態から自分を適応させて数年働いたのはすごいと思います。
TimeTreeへの興味を深めたティム・クック
──その次の会社がTimeTreeですか?
いえ、その後3社を挟んでTimeTreeに入社しました。教育関係のスタートアップ、自社サービスを展開する会社、また別の自社サービスを展開する会社の計3社です。
──おお、いろいろな道を経てTimeTreeにやってきたんですね。教育関係のスタートアップに転職した理由は覚えていますか?
スタートアップの雰囲気がかっこいいなと(笑)。
──フットワークが軽い。
2社目は先ほどお話したようにカッチリした会社だったんですが、その雰囲気がどんどん強くなっていったんです。それは悪いことじゃないんですが、自分にはちょっとあわないと感じるようになりました。
そんな状態の時に「ウチどうですか」と声をかけていただいた会社がスタートアップだったんです。スタートアップかっこいいなと思ってたし「ちょっとやってみるか!」という感じで転職しました。
──軽やかな決断ですね。
その次の会社で妻と出会い、その次の会社でTimeTreeに出会ったんです。TimeTreeとの出会いでいうと、前職で業者とユーザーのニーズをマッチさせるアプリを作ってたんですが、そのアプリの中に予定管理機能があったんですね。
その会社でユーザーインタビューをやっていて、僕もフィードバックをもらってたんですよ。そこで予定管理機能について聞いたら「何度か使ってみたりしてみたんですが、最終的にはTimeTreeを利用しています」と言われたんです。
──こちらとしてはありがたいですが、当時のNeganからするとショックな体験ですね。
そうなんです(笑)。どんなもんだろうと実際アプリを入れて使ってみると、すごく使いやすくてなるほどなあと思いました。そこからサービスとしての『TimeTree』はもちろん、会社としてのTimeTreeも意識するようになって情報を追っていたら、TimeTreeオフィスにティム・クックが来社したというニュースを見たんです。
そのときにティム・クックと談笑するSion(呼び方は「シオン」。写真左。iOSエンジニア。)が写ってて「俺、この人知ってる」って思ったんです。
──え?
当時、2014年だったかな。SionがYahoo! JAPANにいた頃に、クラスメソッド株式会社とLT(ライトニングトーク)会をやっていたんです。両社は技術のエッジが効いた会社として業界で一目置かれていて、僕もその会を観覧しに行きました。
そこでSionが登壇してるのを目の前で見てたんですね。だからティム・クックとしゃべってるSionの写真を見て「あ、あの時の!」と驚きました。そこから会社としてのTimeTreeへの興味が高まって採用ページやブログなどを見るようになり、特にポッドキャストを聴くようになりました。聴きすぎて当時の同僚の声よりも聴いていたと思います。
──聴きすぎ(笑)。
そうやってるうちにTimeTreeで働くの楽しそうだなあと思うようになり、応募して今に至ります。
最終面接で聞いた「尿路結石」
──TimeTreeの面接で覚えていることはありますか?
僕は準備をする時にしっかり調べるタイプの人間で、面接前にTimeTreeメンバーの『Twitter』(現『X』)アカウントを全部見つけて、リスト化して監視してたんですよ。
──風向きが変わって参りました。
最終面接でもそこで得た情報を伝えようと思い、Fred(呼び方は『フレッド』。CEO)に「尿路結石、大丈夫ですか?」と聞きました。
──最終面接のやりとりとは思えないですね。
二次面接でもSNSウォッチしていた面接官が出てきたので、そこで得た情報を面接官に伝えたらちょっと引いてましたね。
──でしょうね。
「ですよね」って思いました。
──そんなTimeTreeウォッチャーだったNeganは入社前と入社後でTimeTreeへの印象が変わったこととかあったりしますか?
印象はあまり変わってないです。あるとすれば、TimeTreeは議論に時間をかけますよね。入社してから1週間、2週間ぐらいで強く感じました。うん、当時びっくりした記憶があります。
──それまでの会社ではそんなに議論することはなかったんですか?
そうですね。基本的にはプロダクトマネジャーが骨子を作って、それをプロダクトオーナーともんで、決定したゴールに向かって僕らエンジニアが手を動かしていく。そういうスタイルでした。
TimeTreeはそうじゃなくて、職種問わず全メンバーで企画から入っていくんですよね。トップダウンではなく、みんなで考えみんなで議論する。そのやり方に驚きました。
──たしかに。役割に関係なく意見するっていうのはTimeTreeの文化ですよね。
すべてが思い出に残る仕事
──TimeTreeのiOSエンジニアとして思い出に残っている仕事はありますか?
むずかしいですね……。今担当している『公開カレンダー』もきっと思い出に残る仕事だし、選べないですね(笑)。
強いて挙げるんだったら、『TimeTreeプレミアム』でしょうか。もともとは先ほども話にでたSionがリードでやってくれていて、その途中で僕が引き継いだんですよ。その中で『ピン留め機能』という機能があって、それを使うと自分が見たい予定を一番上に持って来ることができます。
こうやって話すと簡単ですが、実装するとなると話は別でして。カレンダーってマンスリーで表示されたあの状態がコアというか、サービスのキモでもあるんですが、ピン留めで並び順を変えるとそれを壊すことになります。自分が担当することが決まって認識したんですけど、これ、結構重いなって(笑)。
──レイアウトもむずかしそうですね。
そうなんです。予定の並び順を変えると虫食いのように隙間が空いちゃうんです。それを無視して並び替えだけやればいい、と割り切るんだったらある程度難易度は下がるんですけど、『TimeTree』はUIにこだわっているのでダメなんですね。その隙間をどう埋めるか、キレイなUIをいかに実現するか、そこは頑張った記憶があります。
しかも入社してすぐだったので、あんまり『TimeTree』のカレンダーの構造とかもそこまで理解が追いついてなかったんです。その中でさらに複雑なことをするのでだいぶ苦戦しました。
──それは大変な時期でしたね。どうやって乗り越えたんですか?
僕が所属するiOSチームはもちろんのこと、Androidチームの中で同じ『ピン留め機能』を担当してるメンバーがいろいろとアドバイスをくれました。
AndroidでやってるこういうロジックをiOSでも使えばいいんじゃないですか? と『GitHub』のソースを見せてくれて、そのロジックをiOS側に移植するようなかたちで進めました。周りのサポートがなければ乗り切れてなかったと思うので、そういった意味でも今のところ一番印象に残ってますね。
──そういうAndroidチームとiOSチームの交流みたいなのってあるんですか。
けっこうあると思いますね。去年の年末も両チーム合同の忘年会をやったりと仲は良いです。良い関係性があるのでお互い仕事のこともちゃんと共有し合えていると思います。
「世界を相手にしてる」という自負
──TimeTreeでiOSエンジニアとして働くやりがいはどんなところにありますか?
グローバルに展開してるサービスなので、いろいろな国の方からお問い合わせをもらえるのがやりがいにつながっていると思います。日々たくさんの感想を見て「世界中で使われてるんだな」と実感できる。これはモチベーションにもなってると思います。
──毎日たくさん感想をいただきますよね。日本だけでなく世界から反応があることはNeganにとってどんな喜びがあるんでしょうか。
なんでしょうね……。「世界を相手にしてる」っていう気持ちになれることでしょうか。国内発のアプリでこれだけ世界中で使われているアプリってそんなにないと思うんですよ。そういう意味では、エンジニアとしてやってることに対する自負みたいなものはありますね。
──なるほど。
あとはティム・クックが遊びに来た会社の社員だぞっていう(笑)。
──ティム・クックめっちゃ響いてますね。
あれは響きますね。
──(笑)。では最後の質問です。「TimeTreeを将来こういうふうにしていきたい!」みたいな野望はありますか?
野望ですか。野望……。やっぱり『TimeTree』が新しい常識になってくといいなと思っています。『メルカリ』が出てきた頃、僕は「フリマアプリって広まるのかな?」って疑問を持ってたんですね。それが今や広く浸透し、たくさんの人の常識になっているじゃないですか。
『TimeTree』もユーザー規模から考えるとそうなっててもおかしくないと思うんですけど、もっとたくさんの人の常識になってたら嬉しいですし、そこに貢献できたらいいなと思っています。
──いいですね。しかも日本だけじゃなくて世界の常識に。
そうですね。世界で。
──いいですね。それでは「次はこの人に話を聞いてほしい!」という方を教えてください。
いろいろ思い浮かびますが、同じiOSエンジニアのGuts(ガッツ)ですかね。Gutsは本当に頼りになる方なので。サービスに対して真摯に向き合ってる人で、コードレビューもすごくきめ細かくやってくれるのでありがたいです。
──頼りになるGuts。
プロダクトマネージャーが考えた施策に対して「本当にそれが問題を解決するのか」という視点で向き合い、細かく検討してフィードバックしてくれます。僕が全然思いつかないような点について言及されたりするんで、そういうところも含めてすごいと思いますね。なんて言えばいいんですかね。懐が深くて安心できる方ですね。
──リスペクトが伝わりますね。ではGutsに依頼しようと思います。Negan今日はありがとうございました!
ありがとうございました!
TimeTreeでは新しい仲間を募集しています!
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