食べる順番を変えるだけで痩せる?!
「野菜を先に食べれば痩せるよ!」なんていう、いわゆる「ベジファースト」の話、お聞きになったことありますか? また、お聞きになったことある方は、その理由をご存知ですか?
実は、ただ単に野菜を先に食べればいいという話ではないようです。それに、野菜以外にも食べる順番を注意した方がより効果的です。
この記事では、その当たりのポイントをご紹介したいと思います。
なぜ、ベジファーストがいいの?
では、なぜ野菜から食べるのがいいのでしょうか? これは「食物繊維」がポイントです。食物繊維、2種類あるってご存知でしたか? 「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類があります。その名の通り、水に溶けるものか、溶けないものかの違いになります。
不溶性食物繊維は、水分や老廃物などを吸着してくれますし、腸を刺激してぜん動運動を活発にし、排便を促します。ぜん動運動とは、腸管の口側が収縮(せばまる)し、肛門側が弛緩(広がる)して内容物を先へ押し出していく運動のことで、主に腸の内容物を移動させる働きを言います。
(出典:失敗しない便秘薬選びのための便秘解消講座)
水溶性食物繊維は、腸内細菌(善玉菌)のえさになって、腸内環境を整えてくれます。また、血糖値の上昇やコレステロールの増加を抑えてくれます。
では、本題に戻ります。なぜ、ベジファーストがいいのか。それは「血糖値の上昇を抑えてくれる」からです。詳細は、順を追って説明します。
まず、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)と太りやすさの関係を考えます。食事をすると糖質が消化吸収されて、ブドウ糖になります。このブドウ糖が血液を通じて身体のいたる所に運ばれます。
このとき、血糖値を下げるためにインスリンが分泌されます。この過程でブドウ糖を脂肪に変えて身体に貯め込むように働きます。通常であれば、インスリンが過剰に分泌されることはありませんが、空腹からいきなり、糖質がたくさん含まれている食材(お米・お菓子等)を食べると、血糖値が一気に上昇するので、インスリンがたくさん分泌されます(余談ですが、このインスリンの分泌量が少ないと糖尿病になるわけです)。
そして、太りやすい人はこの急上昇と急下降を繰り返すような食事をしている傾向が強いのです。
ベジファーストは、この血糖値の急上昇を抑えるのに有効な手段なのです!
野菜ならなんでもいいの?
では、野菜なら何でもいいのでしょうか。ポイントは「不溶性食物繊維を多く含む野菜がより効果的」です。
さきほど説明しましたが、水溶性食物繊維は腸内環境を整えるのには効果的ですが、血糖値の上昇を抑える役割は少ないようです。ですので、不溶性食物繊維を多く含む野菜のほうが、より効果的です。
不溶性食物繊維を多く含む食材でオススメなのは、大豆などの豆類・ごぼう・きのこ類・海藻類です。
もちろん、野菜類もいいですが、野菜は水溶性食物繊維の方が多く含まれている傾向があるようです。
次に何食べる?
この食事法の目的は「食後の血糖値の上昇を緩やかにする」です。ですので、最初に不溶性食物繊維を多く含むものを食べることをオススメしています。
では、その次は何でもいいのでしょうか? いえ、次もオススメがあります。それは「タンパク質」です。肉や魚といった食材が思い浮かぶと思います。他にも大豆等の植物性のものもあります。
そして、最後にご飯、パン、麺類などの糖質が多いものを食べます。
食べる順番はコース料理と同じ!
このオススメの順番、気が付きましたか? 実は、コース料理とまったく同じなのです! 前菜にサラダとスープ、メインの肉や魚が出てきて、最後に〆のご飯。ね、一緒でしょ!
ということで、普段の食事もコース料理の気分で、サラダ等の食物繊維の多いもの、出来たら不溶性食物繊維の多く含まれている食材から、口に運んでみてはいかがでしょうか。
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