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モノを減らして快適に住む方法

大量生産、大量消費の時代は過去のものになり、Sustainable Development Goals (SDGs, 持続可能な開発目標) に代表されるサステイナブル (持続可能な) という考えが重要視されてきています。

一方で「ミニマリスト」という考え方も流行っています。ミニマリストとは、不要なものを減らして自分に必要な最小限の持ち物だけで暮らす人のことを言います。もっと踏み込んで言うと「無駄なものを置いておくとそれらを保管する場所にお金がかかってしまってもったいない」という発想が根底にあると思います。

無駄なものを保管するコストは?

「モノを捨てるともったいない」という考え方が、特に年配の方に多いと想像します。昔は、モノが不足しているのが普通の状況だったので、モノは大切に使い、できるだけ捨てないという思想になっていったと思われます。

一方、現代はモノが溢れている時代です。あれも欲しい、これも欲しいといろいろ購入してしまうと、家の中があっという間にモノで溢れてしまう状況です。場合によっては、家の中にモノが溢れすぎて自分がいるスペースがなくなってしまうこともあります。これでは、豊かな生活を送ることは不可能です。

「3人子持ち 働く母の モノを減らして 家事や家計をラクにする方法」という本で、面白い試算がされているので共有させていただきたいと思います。すっきりと住まう目安は、収納や家具の面積が、床面積の1/3以内が望ましいとされているので、70平方メートル/3LDKの新築マンションで考えると、望ましい収納・家具の面積は約23平方メートル。1平方メートル単価を65万円(日本の新築マンションの平均値)と考えると約1,500万円です。つまり、収納部分だけで1,500万円も支払っていることになります。この部分が少しでも減らせれば、金銭的な負担を大幅に減らすことが可能になります。実際、著者の尾崎さんは年間で100万円以上も住居費を減らすことに成功しているそうです。

どうやってモノを減らす?

無駄なものを持っていると、そこに費用がかかり無駄なお金を使っていることが理解いただけたと思います。では、どうやってモノを減らしていくのでしょうか。

さきほどご紹介した本にいろいろなアイデアが記載されてますので、ご興味ある方はぜひ読んでいただきたいですが、私なりにいいアイデアだな、ぜひ採用したいなと思ったアイデアをいくつかご紹介します。

好きでよく使うものだけにする

いっぱいある中から、捨てるものと使うものを仕分ける作業は非常に疲れるものです。ですので、好きでよく使っているものだけ残し、あとは捨ててしまうというやり方です。逆の言い方をすると、使っていないものはいつまで経っても使わないので、思い切って捨てましょう。もし、迷うようなことがあれば、まず使っていないものを見えないところに隠してみましょう。それで困る状況が発生しなければ、やはり要らないものですので、思い切って捨てましょう。

多機能なモノを持つ

単機能な製品より、多機能な製品を使うようにします。オーブントースターはパン等を焼くだけしか出来ませんが、ガスコンロのグリルは何でも焼けます。ですので、オーブントースターをやめて、ガスコンロのグリルを多用します。また、ご飯は鍋で炊けるので炊飯器もやめて、鍋を多用します。これらは著者の尾崎さんが実践されていることです。これを読んだ時、私は「なるほど!」と感心し、本当に真似したいと思いました。

収納場所をよく考える

「しまいやすい」に重点を置くと、「すっきり片付いた状態」が簡単に戻ってきます。また「水まわり」と「火まわり」を意識します。例えば、鍋を使う時に、鍋に水を入れるのが最初の行動であることが多いので、鍋は水まわりに置きます。また、よく使用するものは棚に片付けず、フックにかけてぶら下げる等で保管します。これらを考える時に重要なのは動線です。料理を作る時に、人・モノがどう動いているのかを意識することが重要です。

モノがないのに豊かな生活が送れる?!

必要なモノしかない生活では、もう一つ大きな利点があります。それは「掃除が簡単にできる」です。モノをどかして掃除する必要がなくなってくるので、掃除そのものの時間が短縮できます。また、モノが少ないので片付けも時間が短縮できます。

必要以上のモノを持たないことで、お金と時間が節約できるメリットがあります。そして、何よりも「足るを知る」を実感できます。自分は必要なものを十分持っていると感じることができ、それが自分の自信につながっていくのです。

「無いもの」「不足しているもの」に注目すると、必要のないものまで購入してしまい、モノを追いかける状況になってしまいます。そういった生活では、浪費するばかりで焦りを生む可能性が高いと思います。

そうではなく、必要なモノだけにフォーカスし「足るを知る」ことで、精神的にも金銭的にも豊かな生活を送る方がいいと私は考えます。そして、多くの人がこのような生活スタイルになっていくと、サステイナブル社会の実現に大きく貢献できると思います。

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