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あもめさん

あもめさん 越廼村の年中行事あっぽっちゃ資料
 山が雪に包まれ、時化が続く夜、蒲生の海岸から沖の方にある「おおぐり」という島の横の深い深い海の底、さらにその奥底にある「おおぐりの釜」の蓋が静かに開くという。
 そして真っ暗な釜の中から、髪の毛を波にもまれながら目をひきつらせ、耳までさけた口は人を食ったように赤く、頭には二本の角が生えている、「あもめさん」(あまめさんともいう)がそろりそろり出てくる。
 そして、あもめさんは子どものにおいのする家の中へ入ってくると、子どもをさらい、釜の中に連れて行っては食べてしまうという。


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