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クリエイター同士の対話から生まれる新たな学び 『TikTok creator academy 1Day ワークショップ in 大阪』

ショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)」では、クリエイター同士がトレンドを共有したり、コラボして動画を共創することで、アカウントの飛躍につなげています。

しかし身近な場所で、高いモチベーションを持って活躍するTikTokクリエイターと出会う機会は多くはありません。

次世代のTikTokクリエイターを発掘し、彼らを支援するために立ち上げたTikTok日本独自の支援プログラム「TikTok creator academy」(TTca)では、動画の伸ばし方のノウハウはもちろん、お互いに学びながら教え合う「クリエイターコミュニティ」づくりも支援しています。

2023年7月16日には、大阪府大阪市でクリエイター同士が“楽しく学べる”1日限定の対面ワークショップ『TikTok creator academy 1Day ワークショップ in 大阪』を開講しました。

これは2023年4月の仙台を皮切りに、全国4都市で開催するフェス型イベント「TikTok Creative Festival」と連動して実施されているものです。

(※次回、9月16日の名古屋では、「1Dayワークショップ」がパワーアップした新企画「TikTokクリエイターコネクト」が始動します!現在、参加者を募集中!詳しくは記事下部をご覧ください)

選ばれたクリエイターは、『TikTok creator academy 1Day ワークショップ』で、成功の喜びや達成感、自分のアイデアなどを共有して、新たな気づきやアカウント成長のきっかけを掴んでいます。

学びの場としてはもちろん、お互いに支え合う仲間がみつかる機会にもなっているワークショッププログラムについてご紹介します。

対話で教え合う『TikTok creator academy 1Day ワークショップ in 大阪』

『TikTok creator academy 1Day ワークショップ in 大阪』では、関西や西日本を中心に、全国から約80名のTikTokクリエイターが参加しました。

教育系クリエイター「まさし(@masashi_00_)」さん(TTca1期生)がMCを担当

TikTokで69万人フォロワーの映画感想TikTokクリエイター「しんのすけ(@deadnosuke)」さんをお迎えして、クリエイター同士が対話で教え合うプログラムです。

▼トップクリエイターセミナー「しんのすけさん流 動画の作り方」(30分)
これまでの経験や企画の考え方、「バズった自分の動画分析」を教えていただきました。

▼グループワーク前半「グループ内 プレゼンテーション」(65分)
クリエイターは12組のグループ(A~G)に分かれて、以下の項目で1人5分ずつ「バズった自分の動画分析」を発表しました。

①バズッた映像紹介
②企画の考え方
③台本で意識したポイント
④撮影・編集の仕方
⑤自己分析(再生数、インサイト数値、なぜ伸びたのかの考察)

▼グループワーク後半「グループ代表者 プレゼンテーション」(120分)
12組のグループ(A~G)のなかで、それぞれ1名の代表者(計12名)を選出。全員に向けて「バズった自分の動画分析」をプレゼンテーションしました。しんのすけさんから、その場でフィードバックと、最後に最優秀者(1名)が選ばれました。

しんのすけ流 動画の作り方

最初は、しんのすけさんによる、トップクリエイターセミナーです。

これまでの経験や企画の立て方といったクリエイター必見のお話から、ワークショップのテーマである「バズった自分の動画分析」についても発表いただきました。

「しんのすけ(@deadnosuke)」さん

しんのすけ🎬映画感想

1988年生まれ。京都芸術大学映画学科卒業後、「水戸黄門」や「HiGH & LOW」シリーズで助監督を務める。2019年より映画感想TikTokクリエイターとして活動を開始。TikTokで発信される映画感想が人気を集めます。

現在は情報発信の他、ドラマ・映画の監督業をはじめ「TikTok TOHO Film Festival 2023」で審査員、ハリウッド映画のワールドプレミア参加、TikTokクリエイターの映像プロデュースなど多岐に渡って活躍しています。

※以下記載内容はクリエイター個人の見解であり、TikTokの公式見解ではありません

あえて映画感想にこだわる理由

もともと映像制作の現場で助監督を務めるなど、映画と近しい距離にあったしんのすけさん。しかしTikTokの発信では、映画紹介や批評ではなく、あくまで映画感想にこだわってきたと話します。

@deadnosuke

えっ⁉️映画ってこんなこと出来るの⁉️🥹スマホや家では絶対味わえない超絶異次元な体験、絶対に逃さないでほしい‼️ヤバすぎるぞ‼️『 #アバター :ウェイ・オブ・ウォーター』の感想です‼️ #映画 #avatar #映画館 #アバ体験 #アバターWOW #avatarthewayofwater #旅行 #年末 #正月 #PR

♬ オリジナル楽曲 - しんのすけ🎬映画感想 - しんのすけ🎬映画感想

しんのすけさん 「その映画の何が面白かったか」それを紹介や批評ではなく感想にとどめる。このハードルの低さが、TikTokで普段、映画を見ない視聴者にも届くポイントだと意識しています。

“映画を語り合える”コミュニケーションの場に

映画を観ることが少ない視聴者にも、フラットに映画感想が届く。そんなしんのすけさんの投稿には、ある特徴が見られるといいます。

しんのすけさん 300件ぐらいコメントあっても『しんのすけさんかっこいい』が1件もない(笑)

代わりにホラー映画なら『どれぐらい怖いですか?』って誰かが聞く。すると『あの映画ぐらい怖かったよ』と誰かが返す。

このように勝手に会話が広がっていきます。そんなコミュニケーションの場所をつくることを、僕の動画では徹底しています。

映画専門レビューサイトは映画ファンが積極的にアクセスします。しかし、しんのすけさんの映画感想は、もっとライトに、映画に興味がなかった人でもコミュニケーションできる場になることを目指しています。

映画感想動画、制作の流れ

そんな自然とコメント欄でコミュニケーションが生まれる動画は、どのようにしてつくられているのでしょうか?制作の流れから、その過程で大切にしていることを教わります。

① 情報をキャッチして企画づくり

しんのすけさん  まずは情報収集します。僕の場合、当たり前だけど、映画を観ます。その上で、以下のトレンドを意識して、動画づくりをしています。

✅TikTok のトレンド(TikTokでは、なにが流行っているか?)
✅ジャンルのトレンド(例|グルメ系で、なにが流行っているか?)
✅社会のトレンド(例|世の中を賑わす新製品の発表など)

情報を早く投稿する。これは誰でも平等に生み出せる価値です。ぜひトレンドを逃さないよう動画づくりに活かしてください。

② 原稿を書く

しんのすけさん  次に原稿を書いていきます。TikTokは冒頭が大切。僕はキャッチコピーを冒頭で使いますが、原稿を書く時間の8割は、このキャッチコピーづくりに充てています。

キャッチコピーの言葉選びで大切にしているのは、固有名詞をあまり出さないこと。そしてターゲットは絞りつつも、なるべくたくさんの人に刺さるワードは何だろう?と考えます。その上で「強いワード」を加えることを意識しています。

しんのすけさんの「バズった動画分析」

4月10日に投稿した映画『うみべの女の子』の感想動画は、17万以上の「いいね!」、400万回以上の再生数となりました。

@deadnosuke

親とは観るなよ〜!🙄浅野いにお原作の青春漫画を実写化‼️プライムビデオで配信開始!『うみべの女の子』の感想です! #映画 #青春 #恋愛 #中学生 #漫画 #浅野いにお #青木柚 #石川瑠華

♬ 日常革命 - ねぐせ。

バズった動画分析
✅実は2021年8月にバズった動画の再投稿
✅冒頭、強いキャッチコピー「R-15作品・15歳未満観賞禁止」で引き付ける
✅“エモい” “儚い恋愛” がTikTokでバズワードに(TikTokトレンド)
✅原作者 浅野いにおさんの別作品となる映画『零落』が劇場公開(3/17)されたタイミング(ジャンルのトレンド)
✅作品が配信サイトで配信されている

しんのすけさん 実はこの投稿は2021年8月にアップしたほぼほぼ再投稿というのが驚きです。みんな大好き(⁉)「15歳未満観賞禁止」と、若年層に絞りつつも冒頭で興味を引く、強いキャッチコピーを考えました。

投稿したタイミング(2023年4月10日)も原作者 浅野いにおさんの別作品が劇場公開された約1カ月後で、こちらの作品は配信サイトで気軽に観られるということもヒットの要因だと考えています。

しんのすけさん これが僕の「バズった動画分析」です。この後、皆さんの発表を聞けるのが、めちゃめちゃ楽しみです!

多彩なクリエイター同士で「バズった動画分析」を共有

ここからグループワーク前半「グループ内 プレゼンテーション」がスタートしました。12組のグループ(A~G)に分かれて、一人ひとり「バズった自分の動画分析」について発表を行います。

教育系や、料理レシピ、Vlog、スポーツ、ライフハックと、多様なジャンルの動画を発信する幅広い世代のクリエイターが集まりました。

ジャンルが異なると参考にしているクリエイターも異なってきます。しかしクリエイターの皆さんは「少しだけ自分らしいアレンジを加えるだけで、自分の投稿にも応用できるヒントがたくさんある」と話します。

バズった投稿のエンゲージメントグラフを見ながら「最適な投稿時間は?」「この数値はどうして上がったの?」と、専門的な質問が飛び交います。

失敗から学んだ話や、発信者視聴者という両視点のアドバイスで、より分析が深まる場面がいくつもありました。

それぞれの活躍を間近で知ることができた、貴重なディスカッションの場となりました。

グループ代表が、全員にプレゼンテーション

グループワーク後半では、“最も他のクリエイターの参考になる”を基準に、12組のグループ(A~G)から、それぞれ1名(計12名)が、全員に向けて「バズった自分の動画分析」をプレゼンテーションしました。

しんのすけさんからは、その場でフィードバックと、最後に最優秀者1名を発表いただきました。

今回は、最優秀者を含めた3作品をお届けします。

開始1秒、情報量の圧縮とインパクトで930万再生!

【グループG 代表】
ハンドボールプレイヤー「せっこ🐶🤾/エアクラハンドボール部(@eakura710)」さん

「せっこ🐶🤾/エアクラハンドボール部(@eakura710)」さん

ハンドボールを知らない人にも、面白く競技を知ってもらえたらと、ハンドボールで使用する松ヤニを1缶すべて使うパフォーマンスにチャレンジ。見事、19万件の「いいね!」、930万回再生という大ヒットになりました。

@eakura710

@Takeruに返信 もう2度としない。Never do it.#ハンドボール #松ヤニ #handball #rasin

♬ Cornfield Chase - Hans Zimmer

せっこ🐶🤾さん 松ヤニの「べちゃべちゃ」という、とてつもない音。あと日本語をしゃべらないリアクションで、海外の人にも楽しんでもらうことを考えました。最後はコメントでツッコんでもらえるオチをつくっています。

“ハンドボールの人”と認知してもらえるようにユニフォームと髪型を固定にしています。そうした所も大切にしています。

しんのすけさん パッと見てハンドボールをやっている人と分かる。この情報量の圧縮は、バズる上でとても大切な要素だと感じました。

また言葉がいらない非言語(=ノンバーバル)のコメディで、世界バズも狙えるのも納得します。もっと聞きたくなる松ヤニの音も、面白いなと思って見入ってしまいました。

ライスペーパーブームを生んだクリエイターがコラボ成功の秘訣を伝授!

【グループK 代表】
ライスペーパーブームの発端にもなったTikTokクリエイター「みか@ライスペーパーネキ🍚📄(@rizap58)」さん

「みか@ライスペーパーネキ🍚📄(@rizap58)」さん

さまざまな食材をライスペーパーに巻き込んで食べる姿が日本中で話題の、みかさん。独特な振り付けが人気の「フリダム日記(@washizu_aoi1211)」さんとのコラボ動画は、4万件以上の「いいね!」、78万回再生となっています。コラボ動画を制作する上で、大切なことを教えてもらいました。

みか@ライスペーパーネキ🍚📄さん コラボをする時は、相手の動画をめちゃくちゃたくさん見ます。自分のキャラは「サイコパス」と「天然」。それをどう向こうのキャラと合わせるかを、考えています。

企画づくりと構成で意識したことは起承転結です。この動画ではベンチに座って、何かが始まるんだなっていう期待感を持たせ、音楽や動画のテンポで起承転結をつくりました。

途中、ライスペーパーが破れてうまく包めなかったのですが、そうした偶然発生する面白い現象も、積極的に取り入れています。

しんのすけさん まさかライスペーパーネキさんに会えるとは!(笑)

突っ込みどころを常に持たせている最初のカット。構成上、全員をターゲットとして狙いにいっているわけじゃない。だけど2カット目まで観たら、おそらく最後まで観てしまう人が圧倒的だと思います。

最初の数秒で、めちゃくちゃ深いところを突いて、確実に視聴者を取りにいくことに成功しています。これからも面白い動画を楽しみにしてます!

【最優秀者】 動画の質を高める“音”へのこだわり

【グループF 代表】
全12グループ代表の中から、栄えある最優秀者に選ばれたのが、水槽を片手に全国の海や川でアクアリウムづくりを発信している「少年の水族館/Outdoor Aquarium(@boyaquaboy)」さん(以下、少年の水族館さん)です。

「少年の水族館/Outdoor Aquarium(@boyaquaboy)」さん

今年、春に三重県を訪れた際に撮影したアクアリウムづくりの投稿には、14万件以上の「いいね!」が寄せられて、430万回再生されるヒット動画となりました。

@boyaquaboy

春!🐟三重県で撮影してきました!!

♬ 情熱大陸 - 田中幹人

少年の水族館さん 自然の中で、偶然出会った生き物を映しています。

バズった仮説ですが、ひとつは最初にカメのシーンを入れたことです。その時はたまたまカメがいたので映すことが出来て、インパクトが生まれました。

もうひとつは、カットをたくさん入れて、飽きさせない工夫をしています。これは「バヤシ🥑Bayashi(@bayashi.tiktok)」さんの料理動画を参考にしました。あと音にもこだわって撮影してます。

ただ水槽の配置を映すのも何度もテイクを重ねたり、音は車がクラクションを鳴らしたりすると、もう一回やり直したり…。そんな苦労もありながら撮っています。

しんのすけさん 冒頭の亀の引きがめっちゃ強いですよね。日本の風景というのもパッと見て分かって世界中で親しまれるのも納得します。

もう本当に、みなさん良かったです。そのなかで最優秀者に選出した理由ですが、「質感を伝える」ことが動画においてめちゃめちゃ大事で、「質感」を高めるのは映像じゃなくて音なんです。

少年の水族館さんの音へのこだわりが動画の「質感」に効いていると感じました。音にこだわっているからこその撮影の大変さもある。そういったプレゼンも含めて、評価させていただきました。おめでとうございます!

TikTok オリジナル Tシャツを贈呈

少年の水族館さん なにが起こるか分からない自然の中で、1つの動画を撮るのに5時間かけたり、それが期待したほど伸びなくて、心が折れそうになる時もありました。そんななか、こうして最優秀者に選んで頂けて、とても嬉しいです。今日を機に、また新たに頑張りたいです。

クリエイターへのメッセージ

しんのすけさん いちばん大切なのは続けることだと思います。クオリティを維持するというのは大変ですが、100% 力を入れて出す動画と、50%で出す動画と、30%で出す動画…と意識的に分けて、バズらなくても、もの凄いバズっても「まあまあ…」と気持ちを落ち着かせる。そういった心のケアも、ぜひ大事にしてください。

あまり気合を入れすぎず、でも要所要所では気合を入れて。頑張っていただければと思います。ありがとうございました。

“TikTok”という共通言語で、ひとつに

プログラム終了後はワークショップに参加したクリエイター限定の交流会を実施しました。グループワークでは話せなかったクリエイター同士でも積極的に会話する姿がありました。

さらに、今回の 1Day ワークショップ参加者の皆さんで、大阪市内で開催されていた「TikTok Creative Festival in OSAKA」にも参加して、会場を盛り上げました。

TikTokは、誰もがアイデアを形にして、世界中の視聴者と繋がれるプラットフォームです。国や地域はもちろん、世代に関係なく「共感」が生まれています。

「1Day ワークショップ」に参加したTikTokクリエイターの皆さんも、ジャンルも違えば、世代も、住んでいる場所も異なります。けれど“TikTok”という共通言語で、ひとつになることができました。

TikTokのクリエイターコミュニティには次なる才能を持つクリエイターたちが集まっています。インスピレーションを分かち合い、表現力を追求して、新たな未来は広がっていきます。

TikTokでは、クリエイターやコンテンツが世界に羽ばたくことができるよう、創造力を最大限に引き出す場として、クリエイターコミュニティのさらなる発展を目指してまいります。

バージョンアップした新企画『TikTokクリエイターコネクト』始動!

今回、大阪で実施したワークショップですが、次回は、内容を一部改めて「TikTokクリエイターコネクト」としてバージョンアップして実施します。

実施日は、9月16日(土)名古屋で、講師はスマホを駆使した斬新な映像表現が人気の「ぞのさんっ(@zono.sann)」です。

共に、切磋琢磨できるクリエイター仲間と出会えるチャンス!以下のリンクから、ご応募をお待ちしております。

▼その他のワークショップについてはこちら


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