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神様に呼ばれたお話(二)「諏訪大社 下社春宮・秋宮」

前回(一)の、初めて神社の神様に呼ばれたのが分かったお話の続き、旅行記です。

京都は八瀬の九頭龍大社、帝釈天社に御参りした翌日のこと、私は根源神と繋がり質問をして、返答を貰う訓練をしていました。

いつものように、いくつかの言葉や漢字、図やイメージが降りましたが、その中に【スワタイシャ】、続いて【舟】とありました。

ええと、諏訪大社ってどこだったっけ?
またまた検索してみると長野県であり、翌週末に「諏訪大社下社   お舟祭」があると分かります。

諏訪大社のお祭りというと「御柱祭(式年造営御柱大祭)」が有名ですが、その他にも年間200以上の祭典が執行されています。

中でも諏訪大社下社の大きなお祭りとして、毎年8月1日に行われているのが「お舟祭(下社例大祭)」。2月1日に諏訪大社下社春宮にお遷しした御霊代(みたましろ)を、再度秋宮に遷座する夏のお祭りです。
諏訪旅より引用  https://suwa-tabi.jp/news/9498/
御霊代を遷座する神幸行列に続き、翁(おきな)と媼(おうな)の人形を乗せた柴舟が曳行されることから「お舟祭(おふねまつり)」と呼ばれています。
引用同上

これは帝釈天社様が行って来なさいと仰られているのだなと思った私は、急いで翌週末の旅行計画を立てます。まだ幼い息子を連れて行くので長時間移動が気がかりです。

コロナ感染症は緊急事態宣言も解け様子見といったところでしたが、神様から通知が来たからには酷く罹らないだろうとこの点は楽観的に出発!
お祭りも前年に引き続き縮小されていて、お舟の曳行や前夜祭、出店はなしとのこと。


〝お舟祭〟は諏訪大社下社春宮(はるみや)から秋宮(あきみや)への遷座祭、前日に到着した私達は、JR下諏訪駅から春宮様へお参りに行きました。

諏訪大社は日本最古の神社の一つに数えられていて、上社は男神様、下社は女神様で、多くの子(神)を生した夫婦神です。

諏訪大社は建御名方富命(たけみなかたとみのみこと)と八坂刀売命(やさかとめのみこと)を祀り、上社は建御名方富命(彦神)を下社 は八坂刀売命(女神)を主祭神としている。
下社春宮案内版より
諏訪信仰
古くからある信仰には雨や風を司る竜神の信仰や、水や風に直接関係のある農業の守護神としての信仰が著名です。
また水の信仰が海の守り神となり、古くからある港の近くには必ずと言っても良い程にお諏訪さまがお祀りされております。
http://www.suwataisha.or.jp/i/hansi.html
「“諏訪大明神”の名で親しまれている建御名方神は、出雲大社の御祭神『大国主命(おおくにぬしのみこと)』の息子。かつては軍神として崇められたことから、現在も、勝運や開運にご利益があるといわれています」
(略)
「また、雨や風、水の守り神としての信仰も古く、農業の守護神としても知られています。ご夫婦でお祀りされていることから、縁結びや子授けのご利益なども期待できるそうですよ」
ぐるたび  https://gurutabi.gnavi.co.jp/a/a_2259/
【春宮】「春宮の大鳥居」石造 延宝3年1675年建立http://yatsu-genjin.jp/suwataisya/simosya/harutorii.htm
手前が神楽殿、奥が幣拝殿です。素晴らしい龍の木彫
稲が奉献されていました

特別に清々しい空気感、御神氣のなか、参拝させて頂く歓びと御礼、意志と祈りをお伝えしてきました。

春宮は杉の木を、秋宮は一位の木を御神木として拝しております。

神楽殿の西の建物が筒粥殿、その西の清流は砥川です。川の中にある島は浮島と言い、どんな大水にも流れず下社七不思議の一つです。

お社は浮島社と言い、清め祓いの神を祀り六月三十日の大祓式、夏越の祓いはここで行ないます。鎌倉武士が御射山の祭典に参列する時まずこの川で身を清め八島高原へ登山したと伝えられます。
諏訪大社下社春宮 - 信濃國一之宮 諏訪大社(公式サイト)
http://suwataisha.or.jp/harumiya.html


大きな樹々のなかから、こちらこちらと誘われた方へ行くと、清流へ出て、
中洲に神聖な雰囲気のお社が祀られており、笛音を奉納されている方がおられました。

中洲に神聖な雰囲気のお社、
祓戸大神(はらえどのおおかみ)を祀る「浮島社」
清流「砥川」の源は、霧ヶ峰の最高峰、車山(くるまやま)。山頂には小さく車山神社があり、諏訪大社の御柱祭のある年の9月、山麓から山頂へ御柱を曳航(えいこう)する「小宮御柱祭」が開催されるそうです。
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霧ヶ峰と人々との関わりは古く、約3万年から1万年前の旧石器時代の遺跡があります。遺跡からは黒曜石の石器が発見され、一大産地であったことが伺えます。黒曜石は、粘性の高いマグマが急冷してできる岩石です。
平安時代末期から鎌倉時代は、諏訪神社の御狩神事「御射山(みさやま)祭」が行われていました。武士達が狩りや相撲、流鏑馬の腕を競い合い、豊作を祈りました。霧ヶ峰北西の旧御射山遺跡には、そのとき造られた土のコロシアムの跡が残っています。

https://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=65

【祓戸大神(はらえどのおおかみ)】

罪穢れを祓い清める、祓戸四柱の神の総称。

祓戸四柱の神とは、瀬織津比咩、速開津比咩、気吹戸主、速佐須良比咩。

大祓祝詞では、国土に生じた天津罪・国津罪を、天津神・国津神が祓い清められ、
その罪を速川の瀬にいる瀬織津比咩が大海に持ち出し、
瀬の流れが出会うあたりにいる速開津比咩が罪をがぶがぶと飲んでしまい、
さらに気吹戸主が根国・底国に息で吹いてしまい、
速佐須良比咩が持ちさすらい失ってしまう。
こうして国中の罪がすべてなくなってしまうとする。この四柱の神を『祓戸大神』という。
https://genbu.net/saijin/haraido.htm
神道の最高祝詞(ノリト)である、
大祓詞(おおはらいのことば・おおはらえのことば)

この祝詞に登場し、
禊(ミソギ)と祓(ハライ)を司る神のことを、
祓戸大神(はらえどのおおかみ)といいます。

祓戸(祓所・祓殿)という、
祓いを行う場所に祀られる神 という意味でもあります。

この神は、四神(四柱の神)で、
速開都比売神以外は、神話に登場しない神々です。

四神のうち「姫」と書いてある三神が女神です。
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瀬織津比売(姫)神は川の神です。
川の水は、飲み水となり、
動植物の成長と生命維持にかかせないものです。

速開都比売(姫)神は海の神です。
海は、言うまでもなく、すべての生命の源です。

気吹戸主神は、息吹の神です。
息吹は呼吸で、人間は呼吸ができる地上で一生を送ります。

速佐須良比売(姫)神は、地底の神です。
地底(霊界)の支えがなければ、地上(この世)もありません。
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http://infinity108.com/2190/amp/
瀬織津比売(姫)神
セオリツヒメノ神さまは、勢いよく流れ下る川の水の威力によって、人間や社会の禍事・罪・穢れを大海原に押し流してくださる神です。
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『大祓詞』には、
「高山の末 短山の末より さくなだりに落ちたぎつ
速川の瀬に坐す 瀬織津比売という神 大海原に持ち出でなむ」
とあります。この意味は、

「高い山、低い山の頂上から、勢いよく流れ下って渓流になるところの、流れの速い瀬にいらっしゃるセオリツヒメノ神という女神が、(祓い清められた罪穢れを)大海原に持ち去ってくださるでしょう」
となります。

罪ケガレに包まれた人々の身を、川の霊力でもって禊(身削ぎ)して、
生まれたままの姿に戻してくださる神でもあります。
引用同上
大祓詞(おおはらへのことば)の中で、四柱の祓戸の大神として一番最初に出てくるのが瀬織津姫です。大祓詞は、疫病が大流行したり、天変地異が起きた時、この祝詞をあげ祓い清め(浄化)させ、おさめようとするものであり、鎌倉時代から続いているようです。
風土記や偽書とされた『ホツマツタエ』等には載っていますが、正式な歴史の中には何一つ出て来ない謎多き女神 瀬織津姫。
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瀬織津姫の神社もかつてはたくさんあったのですが、明治の初めまでに、それを隠し消していく作業があったと歴史に出てきます。弁財天にしたり、市杵島姫にかえたりと、存在を消すための方策がとられたようです。
草場一壽 作品紹介「瀬織津姫」 より
https://kusaba-kazuhisa.com/post-goods/564/

瀬織津姫(せおりつひめ)が御祭神の神社
https://powerspot-jinja.net/seoritsuhime-jinja/
縄文日本には津々浦々まで龍神が祭られていた。
伊勢の地にも、饒速日(別名:天照大神)と一対で祭られていた龍神(女神)がいました。それが瀬織津姫です。
 現在、天照大御神と瀬織津姫を一緒に祭った神社はありません。
 瀬織津姫は様々な名前の神様に意図的に変えられてしまっていますが、兵庫県たつの市揖西町の「井関三神社」には3社大明神が祀られており、饒速日と瀬織津姫も大明神として奉られている数少ない神社です。

 井関大明神 - 天照国照彦火明櫛玉饒速日命
 八瀬大明神 - 瀬織津姫命
 諏訪大明神 - 建御名方命神
日向記紀の道:瀬織津姫の速川神社へ
https://23871594.at.webry.info/201610/article_1.html

私達も清流に足を浸けて遊び、涼やかになりました。
すぐ近くに「万治の石仏」様がおられます。
その出自には不思議な言い伝えがあります。下社へ御参拝される方は是非行かれてください。

春宮から秋宮へ1.2km歩いて向かうほぼ中間地点、旧中山道 下諏訪宿、【御作田社】様でしばし休憩。真夏の日差しの中、こちらの温泉水を頂き癒されました。

御作田神社の清水(みさくだじんじゃのゆうすい)
外堀の石垣から清水と温泉が出ています。
左のパイプが温泉水、40℃程
神社の境内には斉田があり、毎年6月30日には御作田祭(下社の御田植神事)が行われており、この日に植えられた苗は1ヶ月後の8月1日には実が熟し、遷座祭(御船祭)で神前に供えられたと伝えられ、「御作田の早稲(わせ)」として下社七不思議の一つとされています。
「長野県薬剤師会 - 名水37選」より引用 http://www.naganokenyaku.or.jp/modules/meisui37/index.php?p=26
解説書等には、「かつては、翌日の7月1日に春宮から秋宮へと遷座が行われたので、田遊神事(御田植祭)と遷座祭は“セットもの”、すなわち、田植えが済んでから秋宮(山宮)へ帰るのでは」とあります。
https://yatsu-genjin.jp/suwataisya/simosya/taasobi.htm


下社秋宮様へ到着しました。こちらも荘厳でありながら、とても開かれた明るい雰囲気です。

【秋宮】神楽殿は国重要文化財。出雲大社神楽殿大注連縄と同じ造りで、重量は約1tとされてきたが、建物に負担が掛からないよう2021年から軽量化が目指され、22年は約800kgに抑えているそう。(写真は21年)でも大きい!
春宮と同じく手前が神楽殿、奥が幣拝殿です。
諏訪大社の神紋「諏訪梶の葉・明神梶の葉」
梶の正式名は「(かじ)」だそうです
上社は根が4本の「諏訪梶の葉」で、下社は5本の
「明神梶の葉」と分かれています。 https://yatsu-genjin.jp/suwataisya/zatugaku/kaji.htm
秋宮様も大きな樹々。祭り当日も快晴でした!
春宮から秋宮へ到着し、神楽殿を三周、遷座終了のところ
翁と媼人形が向かい合っています。通称「ジジ・ババ(爺・婆)」と呼ぶそう、お面が怖い。
境内に設けられた土俵で「神事角力(すもう)」
三番取組が行われます。
翁と媼は土俵の傍らで見守ります。

翁と媼は、その後お舟祭り最後の神事「翁媼焼却神事」が待っていて、制作を奉仕した人形保存会の手によって、藁と木へ解体され、秋宮の境外にある「内御玉戸社」で焼却されるとのこと。

年二回の遷座祭が、農耕の神様であることと、お田植え神事と深く繋がることが分かりました。
昔は諏訪湖内をふんどし一丁で曳航したお舟祭から、はだか祭りとも言われた。
翁と媼を曳航するのはなぜなんだろう。

神職さんのお話によると翁と媼、2体の人形は諏訪大社のご祭神の象徴であるとのこと。
稲穂を懐に抱き、舟にのって春宮から秋宮へ渡る夫婦神。
豊穣を願う人々の祈りを共に載せ、炎となって天に届ける一連の儀式となっていることを想像せずにはいられません。
たてしなの時間 http://tateshina-times.jp/?p=10203

爺・婆とは、夫婦神様のことでしたか。
身近に親しみ、祈りを込めて祀られているのですね。

さざれ石
君が代は千代に八千代に さざれ石の 
巌となりて苔のむすまで

君が代は日本国民の永久の幸せを祈る歌である

平安時代前期に発見されたさざれ石は石灰が雨水に溶解され粘着力の強い乳状液(鍾乳石と同質)となり何千年何万年もの間に小粒な石を凝結して次第に大きな巌となり苔むしてくる石である
すぐ隣、八幡山に「秋宮恵比寿社」「八幡社」様
「秋宮恵比寿社」は諏訪大神の御父神大國主大神(オオクニヌシノオオカミ)と御兄事代主大神(コトシロヌシノオオカミ)を御祀りされ、はるばる出雲大社と美保神社から御分霊されたとのことです。こちらにも土俵がありました。
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「八幡社」の祭神は誉田別尊・息長足姫命・玉依姫命とあります。その次に続く末社が「天満宮」「貴船社」「御室社」ですが、いずれも八幡社に合祀とあります。http://yatsu-genjin.jp/suwataisya/simosya/hatiman.htm


終わりに、下社春宮様で白い大きな蝶が、秋宮様では黒い大きな蝶がふわふわりと横切ってくれました。

最後まで読んで下さり、ありがとうございます。
(三)へと続きます。

諏訪湖が見渡せる立石公園、新海監督映画「君の名は。」の聖地の一つとのことで行ってきました!
長い滑り台やアスレチックがあって、お子様も楽しめます。夕暮れ時も美しいそうです♪


あと、上諏訪の温泉も花火大会も堪能しました。
花火大会はコロナ禍で分散されていましたが、諏訪湖内の初島から打ち上げられる花火を、連日ゆったり観られて素晴らしかったです。観光される方はぜひ日程チェックを♪

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