「妊娠中に生じる“夫婦間での知識欲求量の差”は、離婚の衝動を導いても不思議じゃない」と思った話

少し前、こんな記事を書きました。

大袈裟じゃない! 妊婦が夫に「これくらい理解して」と思うツラさ3つ
http://papimami.jp/82110

概要を言っちゃうと、
パートナー(とりわけ、婚姻関係にある夫を想定して書いています)に対し「最低限、これくらいは理解してくれよ、おい!」と感じたことについて
妊娠中だったり妊娠経験があったりする人たちの声を少しだけ紹介させてもらったものです。

記事作成の少し前、テリー伊藤氏がどこかの番組で
・陣痛で苦しむ声を夫に「大袈裟すぎる、うるさい、と言われた」という女性の声を紹介
・その女性に対し、氏が「女性が大袈裟だったんでしょう」と発言した
という出来事があり、
「あーあーあーあーほんとうにもうくそっ」って思いながらながら書いたものです。

上記の記事で紹介した声の中に
「妊娠・出産に関しての、夫との情報量の差にストレスを感じる・不安になる」
というようなものがあったんです。

この話を聞いた時、私も
「ああああああああ!!!! わかるっ!!!!」
って思ったのです。

妊娠中、特に初めての妊娠で
体調は激変するし、
仕事も激変したし(今ならマタハラと認識できるアレコレもあったのですがそれはそれとして)、
個人差あるでしょうが、私は精神的にも不安とか落ち込みとかなんかいろいろあって、つわりも結局7ヶ月近くまで続いたし、なんか毎日、大忙しでした。

で、その不安やらのうち「出産が未知すぎる」せいで生じているものを解消すべく、いろいろ調べたりしていたわけですが
妊娠・出産・育児にまつわる情報って、とんでもないトンデモ情報が普通に大きな顔してるんですよね。

罠はインターネット世界の中ばかりにあるわけではなくて、
行政からもらったパンフレット(大量)が非常に保守的かつ古い価値観に基づくものだったり、
助産師などの「専門知を持っている」「トンデモは言わない」って信頼できるはずの資格を持っている人がトンデモをバラまく元になっちゃってたり、
そういうことが多々ある。

調べれば調べるほど、不安になる情報に触れる機会も増えたりする。
でも、妊娠・出産という「圧倒的な未知」は、もっと怖い。
だから、必死に調べたり、勉強したりしたんです。

そういうね、努力を、世の少なくないママたちが、してたりすると思うんですよ。
別にみんながみんなそうとは言わないです。

そうやって、母体側の人が切実さを抱えて必死に勉強している一方で
そんな努力のかけらも見えないパートナーが見えてしまったら。
「いろいろ知らなきゃ」っていう恐怖がかけらも感じられないような姿が見えてしまったら。

立たされている状況が違いすぎて、
「この不安とか怖いとかって気持ちを共有できる自信がない」
って、そりゃなるよ。

あまつさえ、単純なる恐怖と努力による結果なのに
「やっぱり女の人は詳しいね」
「さすが女の人は違うよね」
「女の人はいいよなぁ、子どもがお腹の中にいるって実感できるから、自然に親になる自覚も芽生えるでしょう。それに比べて男は不便だなぁ〜生まれて突然パパだもんそんなの無茶だよ〜」
なんて言われてしまったら。

それが、どっかの知らない奴からの言葉だったらまだ「うっぜ!」つって舌打ちしまくって内心で唾吐き掛ける程度で許せるかもしれないけど、
夫だったらまぁ「離婚」の文字がちらついても不思議じゃない。
腹で命育みながら、殺意まで一緒に育ってしまうよ。
これはよくない。

自分の体験しないことにはなかなか思いが至らない、のは、仕方のないことだとも思います。
でも、自分が妊娠しなくても、パートナーがその腹に宿してるのは(血のつながりがあろうとなかろうと)自分の子なわけですし。
甘えたこと言ってないで、知識身につけて、不安の共有くらいしてもらえるだけの状態は自分で作り上げて、
理解できようができなかろうが、パートナーの声をまっすぐ受け取るくらいのことはしような。
な。

妊娠はできなくても知識を持とうとすることならできるはずなのに、それすらしない、というのは、
「あ、こいつ父親の自覚持ってねぇな。無責任な野郎だな」
って見えちゃったりするんですよ。

それくらいは自覚してほしいものです。

ちなみに私も、この「身につけている・身につけようとしている知識量の差」と、そこから推察されてしまう“妊娠・出産を、自分が責任持つべき事象であると捉えられているか否か”問題について、夫にイライラを感じていたこともあったのですが
夫のお母さんが夫あてに「これ見て勉強しなさい」つって、関連する書籍をプレゼントしてくれたんですね。
かつ、夫のお姉さんが妊娠・出産大全的な1冊を貸してくれたときも、夫に「あんたもこれ読んでおきな」って言ってくれていて。
で、夫はきちんと情報キャッチアップしてくれていました。
おかあさん、おねえさん、夫も、ありがとう。
おかげさまで、当時のことはいい思い出になっています。

(あとは、選んだ産院がトンデモとか母乳教とか3歳児神話とかの真逆にある感じだったので、思い返せば、それもかなり助かりました)

ともかく
世の中のこれからママになる人たちが、こういうストレスなく過ごせるといいなぁと、あらためて思ったのでした。

おわり。

以上、全文無料でした。
お読みいただき、ありがとうございました。

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