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地に根を張る人と渡る人

喜茂別から札幌へ向かう途中の峠越え。普段はあまり好きではないんだけど、この季節は綺麗な紅葉が見れるので気分が高まる。そんな気分が高まった日のできごと。

田舎暮らしをしながらフルリモートで仕事をしているとプロジェクトメンバーと一度もリアルに会わないということが多々ある。コロナ禍で会えるほうが珍しくなったくらいだ。そんななか、今年の初めに少しだけUXデザインのお手伝いをさせていただいたプロジェクトのメンバーのひとりと先日初めてお会いした。

彼女が勤める東京本社の会社がフルリモートになったことがキッカケで「別に東京にいる必要もないのではないか?」と都内の家を飛び出し、長野に拠点を移した。そこで3ヶ月ほど生活をしたのち北海道へ。そしてまた来月には香川に拠点を変えるという。今後は数ヶ月単位で拠点を変えながら全国を行脚するらしい。コロナ禍でいろいろな職種の方がリモートで仕事ができるようになって彼女のように特定の拠点を構えずに各地を渡り歩くような暮らし方は今後増えてきそうな気がする。

今年に入り、全国各地の「ローカルプレイヤー(地域で活動している人)」と交流する機会が増えた。みんな抱えている課題は同じ。「どうやれば自分の地域に人を呼び込むことができるか?」。これは昔からずっと言われている課題だが、最近少し捉え方が変わってきている気がする。これまでは「人を呼び込む」といえば「観光」か「移住」のふたつの軸で考えられていた。でも、そのふたつには大きな隔たりがあって、その間にもう少し細かなレイヤーがあるように感じている。観光して気に入ったからといってすぐに移住に繋がるわけでもない。その間にある検討ステップをもっと細かくしていかないとミスマッチが起こってしまうのではないかとずっと感じている。

僕らは“地に根を張る”ローカルプレイヤーだ。でも、彼女のように“地を渡る”ローカルプレイヤーもいていいはず。いろいろな地を巡り、その地で得たことを他の地域で活かす。そんな関わり方も面白い。そんな人たちを受け入れるために何をしたらいいか考えていければいいなと思う。

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