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“愉快なオトナたちのリアル講義”〜Go Fuck Yourself〜中編

高校生によるオトナたちへのインタビュー第12講
ギラギラとオーラを解き放ち、人情に熱い”ヘルズ・エンジェルス”功刀(T.J.K)さんによるリアル講義
JAIL GUITAR DOORSのギターヴォーカル、そしてヘルズ・エンジェルスのメンバーとして人生を謳歌する功刀さんの思考を聴き解く今回のインタビューは〜Go Fuck Yourself〜。驚異的な英語力とコミュニケーション能力で、天才的に人間関係を構築するプロフェッショナルの思考法をここに書き留める。









6,JAIL GUITAR DOORS


6,JAIL GUITAR DOORS




1989年の年越しがオレらのバンドJAIL GUITAR DOORSの1stライブ。
キッカケが年越しライブやらん?って言われたこと。


そんでメンバー集めるわって。そのまんま。その時はその1回で解散したんだけど。

当時、ベースのやつは中学からの同級生で、ウチのギターはキース・リチャーズ大好きなテレキャス使ってるヤツで。ギターは騙してバンドに入れたね。
ギター引き入れるためにない知恵振り絞って出てきたのが、クラッシュのJAIL GUITAR DOORSやって、キース・リチャーズが捕まった時の歌なんだけど。こういうの!って。やる!って言わせて。じゃあバンド名もJAIL GUITAR DOORSでいいなって。

オレの好きなジョー・ストラマーがテレキャスだからお前はダメだぞ。その髪も切れ!ってレスポール買わせたのが始まり。騙して始まったんだな。

それからアメリカに行った6年だけオフにしたんだけど、今のベースのヒロがJAIL復活させませんか?って誘ってきて、あとはそのまんまだ。
辞めるタイミングもなく、それでメシ食ってるわけじゃねぇから負担じゃないし。オレも好きなだけ言いたい放題文句言えるし。みんなが音にしてくれたらイイって感覚。

ツアーやってるときもギャラは欲しいけど、音楽で食ってねぇからって強みはあるよな。楽屋にビール置いといてくれればどこにでも行くよって言える。生活にゆとりがあるから。

古着に飽きて音楽で食うことはとっくに諦めてて、それでもお金を稼がないといけない中で、どうやったら自分の好きな音楽を続けられるかよな。
例えば公務員だったらツアーに回れない。それが一つの自分の見つけ方よ。

ヘルスエンジェルスもそう。好きな時に動けないとっていう。それなりに失くしたものもあるんだけど、もしかしたら失くしたものの方が多いんだと思う。
たとえば言うこと聞いた金持ちの息子であればイイ暮らしもできたけど、そうはなりなくなかったから。

ウチの会社は全部妹に任せてるし。興味がなかったから。自由でいたいってのもある。

失くしたように見えなくても、誰しもが大分いろんなものを失ってるもんだよ。
得たものは、自分がツッパった道があったから出会った仲間だっているし。今は全く寂しくないね。困った時にフィッて口笛吹けば誰かしら来てくれるって。自信はあるね。

まともな人生じゃないけどそこでのサクセスはあったね、間違いなく。成功してないと誰かに頭下げなきゃいかんから。ゴミ箱漁る生活に戻っちまう。

一生懸命やってこうと思うし。自分でそうならないために、選んだ道を突き進むってことだ。




7,ジョー・ストラマー:The Clash


7,ジョー・ストラマー:The Clash



学生の頃一番好きだった音楽はロカビリーだったな。でも自信持ってロカビリーが一番だ!って言ってたオレの常識を覆したのは、友達のカセットテープから流れてきたクラッシュ。聞いた瞬間なんじゃこりゃあ!って。それはクラッシュの2ndアルバムだ。


それで友達に箱ごとケースごと渡されて、これ聴こーって「これがあのクラッシュの!」みたいな書いてあるのを読みながら、ものすんごい曲じゃないかってしびれて。
そこからは音楽のボーダーは消すようにしたね。最初は「パンクなんかいらん」とか、「レゲエなんかクソ」ってろくに聴きもせずにロカビリーだけだったけど。それ聞いた瞬間、「あっ、ああ、ああ。めっちゃありじゃん!」ってクラッシュにハマって。いろんな音楽を取り入れてって。

クラッシュってほら、いろんなの取り入れてるからさ、なんでも聞けるようになってったね。今はもっと音楽を聴くようになったし。

井の中の蛙、大海を知ったってやつだよ。

いろんなメッセージを受け取って、それが大事って教えてもらった。以来、ジョー・ストラマーになりたいって思った。憧れを超えてさ。
仮面ライダーになりたいって子供のように。ジョーならこれをどんな音にするんだろうってさ。いろんな人と出会って、ジョーの家に行かしてもらったりとか身近に感じて。

曲としてじゃなくてそれらを頭に吸収して。誰かがそれをやらなくちゃダメだなって。
言語として英語と日本語じゃ表現の仕方が違うから。でも、ジョーがこういうこと歌ったってちゃんと履歴調べてさ、人の歌をカバーする時には必ずそういうの読むようにしてるし。
その先でじゃあ、オレだったらこう考えるよってレスポンスを歌にしたり。もう、完全にジョー・ストラマーにやられちゃってる人間の1人だよ。





8,Band


8,Band




ぶっちゃけオレは、人の音楽は好きじゃないんだよね。
好きになったらすごい聴くけど、これが新しい音楽だから聴いてって人に勧められても絶対聴かないもんね。


最近はiTunesなんかでシャッフル再生して、これ誰?良い曲じゃんってなった人は掘り返して聴く。けど、そんなに昔は人の音楽ってやつに興味がなかった。図々しいよな。HAHAHA

好きな人の曲は大好きだからさ、偏食なんだな。白か黒かって中間なグレーな曲はいらないだろって思っちゃったり。
今のバンドも30何年てやってるけど、ギターがずっと一緒で。でもそいつと音楽のハナシなんかしないもんね。

で、リフをギター一本で弾いてこれね!ってギターに言ったら、これね!ってギターもそれに答えてくれて、ああそれそれって。ぐらいまでにはなれたから、音楽の話なんていらなくて。おい!っつってさ、こういうの作ったからAの次はなにでこうでこうだから…ちょっと頭入れとけよって。

じゃあ暇な時にウチこいよって。最後の5分で次この感じねっていうので、もう持って帰ってやれよって。
意外とこれが痒い所に手が届くの。

長年一緒にやってるから安心感あるし。まあまあまあ、人の曲とか別に聴かんで良いし。やりたいことやっときゃなんとかなるなって、とこまできたね。

だからJAIL GUITAR DOORSってどういうバンドなんですか?って、オレ。オレがバンド。うん、まあまあだよ。

オレがやる気になったら曲書くし、なければ全然書かんし。めんどくさければライブだってやらんし。忙しけりゃスタジオすら今月1回も入ってない。だけど、それでも信用してくれるのが後ろの3人で。黙ってそれについて来てくれるからオレは安心して、オレがバンドだって言えるね。
なんの不安もないもん。ちゃんとやってくれるし。

それぐらいに自信と歴史がある。山梨のトップだもん、歴史は。
オレたち以上に仲良いバンドなんていないんだから。山梨のロックシーンだって、オレだって自信があるね。

そうなればいいんだよ。




9,Double Trouble〜ビリー&ジョー・アルコール


9,Double Trouble〜ビリー&ジョー・アルコール



JAIL GUITAR DOORSの2ndアルバムはビリーが亡くなったことを謳って。
今度はジョーアルコールが亡くなって、レコーディングがまだだけど年内か来年にでもdouble trouble ってアルバムを出そうと思ってる。



ジョーの歌と、そのマブダチだったビリーのBad Friendを新しく撮り直して、2人の問題児のシングルを作るんだ。大好きなヤツらだったからな。

ビリーなんていつも金がなくてさ。Bad Friendの歌詞にも『たまにはお前の奢りで飲ませろよ』ってあるけど、ホントにアイツ金がないんだよ。

オレが原宿で働いてた時に「何時終わるのー?」ってビリーに聞かれて時間答えて、「○時?じゃあそん時行くー。」って言っていつも飲んでて。
たまたまギターウルフの今は無きスタジオのロサンゼルスで、ビリーから「ひま?ひま?」って。俺も「うん。なにする?」って。

それで「ギャラもらったから飯食い行こ!」って言われたから竹下通りでトンカツ食ったの。
俺の記憶の中で、ビリーに奢ってもらったのなんて後にも先にも、それ1回きりだね。HAHAHA。
美味いね美味いね、なんつって。ツアー次こんなんなんだーって話して。最高だぜアイツ。







Bad Friendは自分も大好きで、歌詞もすごい学ぶものがあるなって思うし。ビリーさんはオレが生まれた時にはすでに亡くなられてたけど、ライブの動画とか観てめちゃくちゃカッコいいなって人だから、今回みたいな話が聞けて本当に嬉しかった。ぜひ、またBad Friendを聴きにいって欲しい。

明日、後編!本気で生きる糧になります。乞うご期待!!

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