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【ミニシアター】音にこだわりがある映画館たち〜その壱〜

みなさんこんばんは⭐️

危機を乗り越えたミニシアターはいかがだったでしょうか?すごく素敵な映画館なのでぜひ足を運んでみてください😊

続いてのミニシアター巡りは、【音にこだわりがある映画館たち】です🔈
本日ご紹介するのは、あつぎのえいがかんkikiです!

1.あつぎのえいがかんkikiとは

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小田急線「本厚木」駅東口より地下通路直結で徒歩5分のところにある、ミニシアターです📽
あつぎの映画館kikiは大正11年から映像機器・音響・照明等を中心に事業を展開してきた映像機器システム社が運営している映画館です。そのため、より音や映像にこだわった環境で映画鑑賞をすることができますよ☺️

そんな地域から愛されるあつぎのえいがかんkikiさんに、学生応援団メンバーで訪問させていただきました!スタッフの方との距離も近く、上映リクエストや映画感想ノートなど人と人との繋がりが感じられる素敵な映画館でした🎞

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鑑賞した作品は「ミナリ」です!
レビューはこちら💁‍♀️

2.スタッフの方へインタビュー

そして、スタッフの方にインタビューをさせていただくことができました!以下に、インタビュー全文を掲載していきます🙋‍♀️

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ーー地域で愛されている厚木の映画館kikiの魅力について教えてください

田代一輝さん(以下、田代さん)
リクエストを募集して地域のみなさんと一緒に映画館をつくっていくところです。映画編成は支配人が行なっていますが、リクエスト作品を取り入れています。リクエスト作品を選ぶ基準は、東京で売れているかどうか、リクエストのきている数、あつぎのえいがかんkikiの特徴の1つでもある音が大きいスクリーンとの相性が合うかどうかなど様々です。作品によって上映するスクリーンも選んでいて、アニメやクラブ系の音楽を扱う映画などは音が大きい1番スクリーンで、少し音が小さめの作品は2番スクリーンで上映しています。

ーー最近きたリクエストで面白かった作品などはありますか

田代さん
自分たちの知らない作品がリクエストで来ることも多く、感想も様々なものが届きます。また、すごく古い作品で「これは配給できないよ」というものもリクエストできたりするので面白いなと思いながら見ています。コアな映画ファンの方も多く、来場してくださるお客様の年齢層も高いため映画について私も勉強させてもらっています。上映する作品は年齢層に合わせているわけではないですが、戦場のメリークリスマスなどのように、「またあの作品を映画館で見られる!」というものは積極的に上映するようにしています。

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ーー配給について教えてください

田代さん
基本的に番組選び以外は映画館のスタッフで行っています。「この番組持ってきたよ」と渡してもらったら、スタッフの人数などを把握したうえで上映スケジュールに被りが起こらないように組んだり、予告を入れて時間調整をしたり、音をみたりしています。音は劇場でスタッフが実際に映画を見て決めています。スクリーンによって音も違うので1番スクリーンと3番スクリーンでは同じ映画でも感じ方が変わってきます。物販もすべてスタッフで行っていてパンフレットを入れるのかTシャツを入れるのかなども決めています。

ーー好きな映画を教えてください

田代さん
ケン・ローチ監督の「わたしは、ダニエル・ブレイク」です。イギリスの労働者階級に焦点をあてた映画で、厳しい生活を強いられながらも前を向き続ける主人公の姿が好きです。同じくケン・ローチ監督の「ケス」や「家族を想うとき」も好きです。また、演出も行っているダルデンヌ兄弟の映画。キラキラしすぎていない日常を描いた映画を好んでよく見ています。

ーー初めて労働者階級の映画を見る学生におすすめの映画を教えてください

田代さん
やはり「わたしは、ダニエル・ブレイク」です。労働者階級を扱った作品のなかでは描写のきついシーンも少なくてみやすい作品だと思います。人と人との繋がりを感じることができる素敵な作品です。アマゾンプライムでも配信をやっているのでぜひ。

ーー中高生におすすめの映画を教えてください

田代さん
山下敦弘監督の「リンダ リンダ リンダ」です。学生時代っていいなと思える作品です。学生時代は終わってから楽しかったことに気づくことが多いから、この作品をみて今の楽しさというものに気づいてもらいたいですね。

ーー最近見た映画で面白かった作品を教えてください

田代さん
「街の上で」「下衆の愛」です。「下衆の愛」は「ミッドナイトスワン」の監督でもある内田英治さんの作品です。ミッドナイトスワンとの違いや近さ、音楽の入れ方などの共通点を感じながら鑑賞することができて面白かったです。また、配信されている岩井俊二監督の「ピクニック」も豪華キャストで面白かったですね。

ーー映画にハマったきっかけを教えてください

田代さん
もともと働いていた仕事をやめてどうしようかなと思っていたときに家に近かったあつぎのえいがかんkikiでフランス映画を見たんです。もともと暗いところが好きというのもあってそういう映画の環境と、ありふれた日常をみさせられている感じがすごくいいなと思って。避難所というか、日常から逃げる場所としていいなと思って劇場に通うようになりました。

ーーお仕事をしていて楽しかった瞬間ややりがいを感じた瞬間はいつですか

田代さん
劇場からでてくるお客さんを見るときです。僕でもいいですし、他のスタッフ、舞台挨拶に来てくださった監督や他のお客さんに作品の話をしていたり、僕みたいに「映画館を逃げ場のように思っているんですよね」と話しているのをみると嬉しく思います。大きい映画館とは人と人の関わり方が違うんです。僕は家族よりもお客さんに会うので、「おはよう、今日何本目?」と聞いて『4本目!』「アルバイトさんよりもここにいるね。」などの会話ができるのは小さな映画館ならではの魅力だと思います。

ーー好きな座席はどこですか

田代さん
音響のよい真ん中の少し右よりで少し後ろの席です。

ーーあつぎのえいがかんkikiのおすすめ座席についても教えてください

田代さん
スクリーンの中にスピーカーがあるわけではなくて外にでているので一番前にいくと右と左で届く音が変わってきてしまいます。だからできるだけ半分より後ろ。5分の4くらいがちょうどよいです。そしてできれば左右は中心。音が速度や大きさの面でバランスよく耳に届きます。

ーー地域のみなさんに愛される映画館づくりで工夫していることがあれば教えてください

田代さん
地元の八百屋さんの気持ちでやっています。アルバイトの人たちにもあまりかしこまりすぎないように言っています。あとは物販で「◯◯がほしいです」というのも入荷前でもお取り置きをすることができるようにしたり、入荷予定のなかったものでもお問合せをいただけば入荷するようにしたりしています。物販は映画編成に関係なく100%自分たちで行なっていて、あまり売り上げにはならないですがもう一度お客様が足を運んでくれれば嬉しいなと思いながらやっています。大きい映画館だとリクエストできないけれどここでは常連さんなどの希望に合わせて入荷も行なっています。

ーー最後に映画好きの学生に一言お願いいたします

田代さん
いまおかしんじ (今岡信治) 監督が当劇場に来ていただいたときにおっしゃっていた言葉をお借りします。「なんでも見てください。映画は見たか見ていないかだから。見てつまらなかったとかこの監督はダメだとかは監督としてはいいんです。見てくれればそれでいい。」僕自身なんでも見るということができていなかったのでこの言葉はすごく印象に残っています。興味がなくても手に取ってみたり、人に勧められたからでもいいし、ビジュアルがいいからでもいいし、きっかけはなんでもいいのでとにかく見てみること。今は配信サービスも充実している時代です。たくさんの映画に触れてほしいなと思います。

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私たち学生応援団も感想ノートを書かせていただきました!皆さんも行ったときはぜひ記入してみてください☺️映画の輪を広げましょう!

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ここまでお読みいただきありがとうございます🙇‍♀️みなさんもぜひ「あつぎのえいがかんkiki」に足を運んでみてくださいね!まだまだミニシアター巡りは続きますよ💪お楽しみに!

(執筆者:マナハ)

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