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好きな漫画を紹介してみよう -Artiste-

たまには違ったテーマで書いてみます。


「Artiste」という漫画


私は昔から漫画が好きで、ほぼ毎日のように漫画を読んでいます。
セルフケアの勉強を始めた時、自分のストレスコーピングとして真っ先に思いついたのが「漫画を読むこと」でした。

大学院で臨床やら研究で辛かった時、働いていて明日が来るのが怖くて眠りたくない時など、漫画を読むことで何とか毎日を繋いでいたと言っても過言ではありません(どんだけ辛いんだ)。

ここでは私が読んで少し勇気がもらえたり、辛いことを忘れられたりした漫画を紹介していこうと思います。

パリの高級レストランで働く気弱な青年ジルベールの成長記。厨房の内外で様々なトラブルに見舞われながら、仲間たちと共に料理という芸術を創り上げていく――。

くらげバンチ「Artiste」ページより


今回はこちら、「Artiste」という漫画です。
ざっくりいうとフランスを舞台にした料理人のお話です。主人公はとても嗅覚と味覚に優れた特性を持っていることもあり、腕の良い料理人です。そこで有名なシェフに副料理長として引き抜かれ、新しく開店する店で働いていくことになります。
料理の話ももちろん出てきますが、それよりもこの漫画は人と人の関わりの書き方がとても上手です。
店のスタッフや主人公の住むアパートの住人など、それぞれみんな変わり者だったり、人との関わりが苦手だったり、人間関係で傷ついたりした人が多く出てきます。
そういった人たちが少しずつ、少しずつ不器用ながら主人公を通して、または通さずに関わり、ちょっとずつ関係を作っていく。
その様子があたたかみのある絵で、雰囲気で描かれていくので、落ち着いて読める漫画だと思います。


私が好きなキャラ…というかエピソード


※以下若干ネタバレなのでお気をつけ下さい


2〜3巻くらいから、とある日本人の料理人が出てきます。
その日本人は料理の腕は良くて素早く正確に作業をこなすことができますが、やや変わっているところがあるキャラとして描かれています。

いくつか挙げると、

・自分の置いた材料の位置をずらされるととても怒る
・休日の過ごし方が常に決まっていて、それがこなせなくなることがとてもストレス。また決められた予定や仕事が急な指示によって変えられることも負担
・場の空気が読みにくく、また会話のやり取りでも相手の意図が読みにくい
・身体に触れられることを嫌がる

などでしょうか(間違ったところがあったらすみません)。
作中では具体的に触れられませんが、恐らく作者の中で明確なモチーフ?があって描かれているんだろうな、と思って読んでました。

このキャラはこういった特徴から周囲の人と衝突やすれ違いが起こりやすく、お店の中でもトラブルになりがちでした。

ただ、私が好きなのはこの分かりづらく関わりも難しいキャラが、周りの人の理解によって少しずつ受け入れられていくところでした。
そのキャラの得意なところ、苦手なところをみんな本人にしっかり聞いて、どんな配慮やフォローが必要かを考えていく。それによってそのキャラも自分の得意分野を活かして仕事に取り組んでいける。

みんながちょっとだけ優しい世界。そんな感じでした。



みんな不器用だけど、みんなちょっと優しい


この漫画のキャラはみんな色んな悩みを抱えていますが、それを周りに助けてもらいながら少しずつ馴染んでいくところがとてもよく描かれています。

そんな世界観で描かれたArtiste、もし機会があれば読んでみてください。

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