【小説】バージンロード vol.5「出逢い」
11月の爽やかな風が吹く頃、私たちは約束通りに会うことになった。
その日は、中学の頃の同級生とランチの約束をしていたので、珍しくスカートで軽くメイクもしていた。
ランチが長引き、少々焦る私。
そんな中もおしゃべりは続く。
刻一刻と約束の時間は迫る。
そんなとき、ようやく友達が話をやめて帰ろうかー、と言い出す。
これはチャンス!と思い、帰る旨を告げる。
まだもう少し遊んでいたいという友達を背に、私は大慌てで立ち去った。
時刻は約束の時刻を過ぎている。
信号待ち