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令和の米騒動

ついこの間のことである。
スーパーに米を買いに行ったら売り切れていた。
とあるお年寄りが「うちに米、沢山あるんやけどな。テレビ見て米が無くなっているって言っていたから買いに来た」と言っているのを聞いた。
転売はもっての外であるが、買い溜めもどうかと思う。特に食べ物については食べないとフードロスに陥ることもあり、無駄になってしまう。
我が家では玄米を食べることにしているので、主にJA関連の店で買う。
スーパーの棚から米が無くなったという報道を見たが、まさか、自分の近くで米不足が起こっているとは思わなかった。
勉強不足である。
米不足を知ったうえで改めてスーパーや、JAなどの直売所を見てみると、本当に米が見当たらない。
まさに、「令和の米騒動」である。
記憶を辿ってみると、平成5年にも米が不足していたことがあった。
当時は、「平成の米騒動」と言われたもんだ。
その時は、海外からインディカ米という細長い米が輸入された。
味が良くないとの批判があり、「ブレンド米」や抱合せ販売などがおきた。輸出した国にとってはえらい迷惑である。
今回の「令和の米騒動」においては、そういった輸入米に頼っていないが、米が無い状態は変わっていない。
「米が無ければうどんや蕎麦を食べればいい」という人もいる。
そういった話ではないと私は思う。
「パンが無ければブリオッシュを食べればいいじゃない」と言ったフランスブルボン朝のマリーアントワネットのセリフではないが、米の代わりができるものは無い。
日本人の性なのか、パンや麺類を食べ続けていると、無性に米が食べたくなる。
本当に米の代わりができるものはないと思う。
最近、我が家の周りでもどんどん田んぼが埋め立てられ、住宅地となっている。
稲作をしていた方の年齢も上がり、特に中堅都市以上に住んでいる若い世代は、田があっても米を作らない。
それ自体は各個人の考え方でもあり、米を作るも作らないも個人の自由である。
それ故に、米を作っていただいている稲作農家の方には、頭が上がらない。
感謝である。
ただ…米を作る人が減っていっているのも事実である。
これからの世代の人が毎年米不足に陥らないよう祈るばかりである。

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