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おばさん一人旅 #5 影島の海女村でウニキンパ


計画通りにはいかないこともある


一人旅に限らず、個人旅行では計画通りにいかないことがある。今回の釜山旅行でも後悔の残るミッションがひとつあった。
本日はそのお話。

影島の海女村でウニキンパ


某旅系Youtuberのマネをして路線バスで移動するという一人チャレンジをしてみた。
目的地は影島海女文化展示館。
名物ウニキンパ(ウニキムパッ)を食べるため。

釜山でウニキムパッが食べられる影島海女文化展示館

釜山影島にある影島海女文化展示館です。1階は海女さんがとれた新鮮な海産物が食べられる海女水産物販売場があり、2階には釜山海女文化の歴史と、海女さんの生活がわかる展示館があります。

Busan navi Tour : https://www.tabi.kr/food/37507

出だしは順調

甘川文化村からバスを乗り継いで最寄りのバス停で降りる。Youtubeで見た通りに赤い灯台を目指して進む。順調!

赤い灯台方向に進む

歩道を渡り坂を下りたところにお店を発見。でも動画で見た建物とは何か違うし、まだオープンしていない…
周囲はただ広い駐車場があるのみでこの先は行き止まりに見える。
あれれ?

赤い灯台の前にあらわれた飲食店。まだ開いていない。(画像はNaver mapより)

ここじゃない

不安になりGoogle Mapで現在地を確認。やっぱりここじゃない。
海岸沿いを歩けば大した距離ではなさそうだが、道がない。
別のバスに乗っていかなきゃいけない?

Google Mapで現在地を確認(本記事用に再現編集)

再びNaver Mapでバスを調べたところすぐに来たので乗る。
GPSを確認しながらしばらく乗っていたが、検討違いの方向へ進んでいくので慌てて降りた。
ここはどこ?

気を取り直して目的地を探そう

気を取り直して戻りのバスを待つ

とりあえず原点に戻るため、同じ路線の逆方向のバスを待つ。
全然来ない。
ウニキンパにはいつ会えるのか?お腹減った…

バス停の前のマンション

この一帯はガイドブックにも載っていない、ガチなローカル居住区と思われる。

釜山っ子はこういうところに住んでいるのか。
確かBTSのグクやジミンは釜山出身だったよな。彼らの実家も昔はこんなところだったのだろうか?などと勝手に想像して時間を潰す。

最初に赤い灯台のバス停を降りてから、すったもんだでここまでおよそ一時間ほどのロス。
ようやく戻りのバスが来たので乗車してTmoneyカード(韓国のSuicaのような交通カード)をスキャン。機械に表示される残高を確認。

「残高、足りない?」

カードの残高が心配だったが赤い灯台のバス停で再び下車した時はなんとか大丈夫だった。
念のため、バス停の前にあるコンビニでカードに現金をチャージする。
今度は現金の持ち合わせが心もとなくなってきた。
ウニキンパはキャッシュオンリーだ。

今回の釜山旅行では歩行ルートは、Google、バスや地下鉄ルートはNaver、と言うように用途に応じて地図アプリを使い分けていた。
始めにGoogle Mapで調べたときには道が無かったから今後はNaver Mapで確認してみた。

ん?この奥に道がある?

Naver Map

灯台下暗し

ちゃんと道がある(画像はNaver Mapより)

最初に見た飲食店の前を通りすぎ、先に進んでみたら、なんだよ、道がある。

影島海女文化展示館

細い道を抜けると、その先には影島海女文化展示館。
やっと着いた。そして恐る恐る入店。

いざ、実食

一人だと告げると、無言で席に通される。
「キンパか?ウニキンパなら〇×△ウォン、普通のキンパなら5000ウォン」と半強制的にキンパを進めてくる。

ウニキンパを目的に来たのだから当然ウニキンパを食べたかったのだが、何度聞いてもウニキンパの値段がわからない。

週末のお昼時、一番賑わう時間に一人でご飯を食べにやってくるおばさんは私一人だけのようで、周囲のお客さんは私に興味深々だ。

店員さんは(もちろん悪意がないことは承知しているが)、早口の大きな声で韓国語をまくし立てる。

ウニキンパ食べたら手持ちの現金は足りるのか?
メニュー指差して何か言ってるけど、金額が聞き取れない。

私は周りの視線が気になりだんだん訳が分からなくなり、「普通のキンパでいい!」とタンカを切ってしまった。

店員は「本当にキンパでいいのか?ウニキンパじゃなくて?」としきりに聞いてきた(多分)のだが、強情に普通のキンパを注文。
作り置きなのか、あっという間にきた。

普通のキンパ

団体客でにぎわう海女村で、一人普通のキンパを食らう。わざわざ苦労してやって来た海女村で、海女村だけにシーフードが名物なのに、キンパだけを食らう。
なんてこった。

テンパりすぎてドリンクの注文すら忘れていた。
かわいそうに思ったのか、店員さんが紙コップに水を入れて持ってきてくれた。

次があるさ

バスでよくわからない場所に行かずに最初に降りたときにスムーズにたどり着けていたら、あの団体客より先に入店して心穏やかにウニキンパにありつけのではないか。
世の中、うまくいくときもあれば、計画通りに行かないこともある。

次こそはウニキンパだけでなく、採れたての海鮮と冷たいビールをいただくのだ!

そしてまたひとつ、釜山を再訪する理由ができた。


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