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91.手紙ーもらう喜びと、送る喜びと

手紙って、本当にあたたかくて、深みがあってよいものなんです。

手で触る紙の質や、感触から、紙の匂いまでがその場にある。手にとって味わえる現実……なんて響きにすると、少し変態チックですか……!?(笑)

とにかく、自分だけの言葉で語られている手紙は最高のモノだと思うのです。時間をかけ、ときには苦戦して考え抜かれたその人だけの言葉が、そこには表現されています。

幼いころから私は、手紙やメッセージカードが好きです。

家には、青春時代のたくさんの思い出の品が保管してあります。家族や友だちにもらった手紙から、誕生日のお祝いカード、別れの手紙まで、いろんなものが大切にしまってあります。

めったに読み返すことはなくとも、掃除しているときやいろんな場面でふと現われてきます。そして、読み返せば必ず思い出がよみがえる。

残るものって、よいものです。

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文字から伝わる表情や感情に、ときに揺れ動かされたり感動したりするものです。その一枚の紙に込められた言葉、あふれんばかりの表現。

私は、お客様からの最高の手紙に何度も涙してきました。

この文章、時間がとてもかかったんだろうな? とか。言葉を選びに選んだんだろうな? とか。読みながらいろんな想像をめぐらせるものです。

不器用な言葉でも、上手でない文章でもとにかくうれしいんです、何か少しでも伝えたいという気持ちがそこから見て取れますから。

わざわざ便せんを選んでくれたんだ、季節に合わせたきれいなものをーー。
そうやって、悩んでくれたこともすべてが愛おしいと思えます。
すべてが自分のために準備してくれたものだと考えると、さらにうれしくてたまらなくなるのです。

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ときには、面白い発見もあるものです。

あれ? 意外と字が汚い……(笑)? とか。

その逆で、

あれ? 意外と字がきれい……(笑)? とかも。  

どちらにしても「意外」だなんていっちゃうと失礼かもしれませんが、私はギャップを楽しんだりもしますよ!

私も、時々メッセージを書いてお渡しすることがあります。

自宅に持って帰れない場合もあると思うので、読むだけ読んで捨ててもらっても構わないんです。気持ちだけでも伝われば、といつも思っています。

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いまは、ネット上でいろんな言葉を交わせる時代になっています。こうやって、文章を書くことで不特定多数のみなさんに読んでもらえることもあります。

そんな時代だからこそ、手書きで想いをつづったものはずっとリアルで伝わると思っています。

最初にもいいましたが、手で触れる感触や肌ざわり、紙の匂い、重さなんかは、画面上では感じられないことです。

どこか私たちの触れ合いに、似てはいませんか? 

必要としている人がいるーーそういうことだと思うのです。

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