「りんご飴をかじる」

りんご飴をかじる

紅い部分がなくなって、中身の黄色い部分がむき出しになる

りんご飴をかじる

砂糖が口の中で貼りついて、ちくちくし始める

りんご飴をかじる

おいしいと笑みがこぼれる

それを見て、君は笑う。

「私も買えばよかった」と悔しそうに

「買ってくれば?」と小銭を差し出すと

「やっぱいいや」と笑う

そのどっちつかずの君が好きでした

いつまでもその笑顔を見ていたかったけれど

もう会えない君へ

この文章をささげる

なんて思いながら

りんご飴をかじっている

なんか、いつもよりすっぱかった

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