短編 4話

女子生徒「さすがAmazon」

「1日で着くとは」

 

小動物「ウィッグなんて何に使うんだ?」

……………

[土曜日の駅前]

ざー

 

女子生徒「雨か」

「!」

 

青年「……」

 

ばき

(青年は倒れた)

 

青年「何しやが……」

ざー

(雨ガッパの女子)

(フードを深く被り 目元は見えない)

 

女子生徒「(低い声で)」

「集会はどうなった」
 

  

青年「……雨で中止だ」

 

女子生徒「……」

「あれを見ろ」

 

「私服警官だ」

「参加者の顔写真を撮影するんだ」

「怖い怖い」

「もし参加していれば」

「君の将来に大きな陰を」

 

青年「天使さん」

「俺はただ君に」

「会いたかった」

  
 

ざー

 

(雨が激しくなる)

……

[あじさい園]

 

青年「ここなら雨宿り出来るから」

  

がたん
 

青年「ほら」

(缶コーヒーを手渡す)

 

女子生徒「……」

「(私もどうかしてる)」
 

「(こんな奴と一緒に居るなんて)」

 

けほけほ

(青年は少し震えている)

 

女子生徒「ま……」

「まさかコロナ」

 

青年「大丈夫だよ」

「ちょっと冷えただけ」

 

ぎう

(女子生徒は青年を抱きしめる)

  

女子生徒「こうすればあったかいよ……」

「(全部雨が悪い)」

 

青年「……」

 

女子生徒「あ あのさ」

「私は天使だから コロナ平気だし」

「気にしないで」

 

 
小動物「おい」

「悪魔が現れた」

 

女子生徒「……」

「行かなきゃ」

「あのさ」
 

(目を合わせない)

「君は 私なんかより」

「すぐ傍に居る女の子 大切にした方が良いよ」

「コーヒーありがとう」

……

ざー(雨の降る音)

 

小動物「やはり 水の悪魔とは分が悪いか」
 
 

天使「どうってことないよ」

すぱすぱすぱ

 

(天使は水の悪魔を切り刻むが)

(再生する)

  

小動物「雨が降る限り」

「こいつは不死身だ」
 

 
たたた

 

青年「大丈夫か?」

 

天使「ごめんね」

「敵さんちょっと強かったみたい」

 

ぎう

 

天使「(愛する人に抱きしめられて死す)」
 

「(さようなら)」

 
 

しゅいーん

(光の矢が雨雲を貫くと)

(急に晴れる)

 

天使「(あれ?)」

 

小動物「今なら倒せるが」

 

すぱすぱすぱ

 

ちゅどーん

 

天使「……」

………

[家]
 

女子生徒「恥ずかしい一日だった」

「忘れよう」
 

 

「……」

「(SNSやめたから夜が長いな)」

「(あいつはどうしてるかな)」

 

「(ネトウヨの一人位 私が)」

 

ぐー

  

小動物「私ならあの人を変えられるかも」

「DV彼氏彼女から離れられない人間の心理だな」

「さて」

 
  

 

続く

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