短編 １話
私の名は リバティエンジェル
今日も奴らを駆逐してやる
［SNS］
○○「当国の政府は某国人留学生にだけ多額の援助」
「我々には何もしてくれない」
●●「某国人を追い出せ」
liberty_angel「てめえの無能をまず恥じろ」
「優秀な人材が優遇されるの当然ですから」
「君は当国には必要無いんだよ」
○○&●●「うぐぐ」
liberty_angel「正義は勝つ」
…
△△「検査を抑制して 医療崩壊を防いだから」
「我々は勝利した」
liberty_angel「感染が下火になったのは」
「隣国に習ってドライブスルー検査を導入してからだ」
△△「うぐぐ」
RW「…あの」
「あなたいつも」
「２４時間書き込んでますよね」
「暇なんですかwwwwww」
liberty_angel「私は正義を具現化した」
「概念上の存在」
「君達 凡人とは違うのだよ」
ーーーーーー
「さて」
「ご飯にするか」
「（大根飯）」
もぐもぐ
「（食べ終わったら）」
「（何しよう）」
「さっきのアニメアイコンむかついたな」
「……」
ぴこ
「（SNSに写真があったはず）」
じろじろ
「（雪の日）」
「（山）」
「（電波塔）」
「……うちの近所だな」
ーーーーーー
［アパート］
「さて」
「正義を執行する」
「住人は１人の様だが」
がちゃ
かんかんかん
どん
青年「す すみません」
「大丈夫？」
かちゃん
［カッターナイフ］
青年「……」
「急いでるので……」
「あれ？」
「自転車のサドル……」
ーーーーーー
［SNS］
RW「自転車のサドル外されてた」
「むかつく」
ーーーーーー
「特定完了」
「あいつがRWで間違い無いな」
「……」
「あの様な 素直そうな青年が」
「SNSで暴徒化 良くある話だ」
「それにつけても 政権の罪深さよ」
ーーーーーー
［SNS］
liberty_angel「全部 政権が悪い」
「救われない若者の為の政治を」
RW「暇人乙」
「そもそも若者が」
「お前等支持してないし」
liberty_angel「やれやれ」
「心の拠り所が 政権との自己同一化だけとは」
「どれだけ○○なのか」
RW「○○はそっちだろ」
liberty_angel「どうやら理解力に乏しい方の様ですね」
「これ以上の議論は無駄と判断します」
RW「消えろ」
ーーーーーー
「今日も完全勝利だったな」
「……」
「（散歩行くか）」
ーーーーーー
てくてく
「コロナが収まったら学校か」
「嫌だなあ」
［RWのアパート］
「生きてるかな」
「まさかな」
ぼあー
（アパートが燃えている）
「ど どうしよう」
小動物「やっちゃったね」
「正義は人を殺せる」
「君が 彼を追い詰めたんだ」
「君のせいだよ」
「でも大丈夫」
「僕の言う通りにすれば 彼は助かる」
ーーーーーー
（火の悪魔は天使を殺害しようと試みるが）
どか
ばき
ぐしゃ
（失敗する）
ひらり
「……」
（小動物「あの悪魔は 彼の苦しみの具現化だ」）
「そんなに私に論破されたのが嫌だったか」
「ネトウヨ君」
「今 楽にしてやる」
（天使は鎌を振るい）
（悪魔の首を撥ねた）
ーーーーーー
どか
（天使は青年を蹴り飛ばす）
「起きろ RW」
青年「……」
「（女の子……？）」
「君は……誰？」
天使「私の名は……」
「……」
「……」
「リバティエンジェル……」
「（やべえ 口に出すと）」
「(死ぬ程恥ずかしい）」
「（もっとまともなアカウント名にしとけば）」
「さ さようなら」
青年「ちょっと待って」
天使「何だ？」
青年「また会えるかな」
天使「ごめんだ」
天使は消えた
ーーーーーー
数日後
［学校］
「今日から元の生活か」
「しんどいな」
先生「新クラス発表するぞー」
ーーーーーー
「あいつ 同級生だったのか」
青年「？」
「どこかで会った？」
「あの……もしかして」
「サドル外したの 君？」
続く
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