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まだ残暑といっていいのかね?

古典の素養が皆無だということがあきらかになって、足りないものを補おうと図書館にリクエストかけまくって借りまくっているのだが、エンジンが古びていて物量の前に喘いでばかりいる、今日この頃。
10のうち、1でも読めているといえようか。
ま、学生時代にどうして目先の小説ばかり読まずに、古典に挑まなかったのかという後悔はいつもしているが。
そのうえでやっぱり、将棋ウォーズという中毒性のある趣味がぬぐいきれず、移動中も極力文庫本を開きつつも、やはりその魔力には勝てず、じぶんが指した局面を再復習したりしているという始末。遅滞して当然のくだり。
まあ、合理的に進んだことなどないのだ、常にそう。
ひええ。

現在抱えている本。
安部公房『内なる辺境/都市への回路』
佐藤亜紀『小説のタクティクス』
シュトルレム『みずうみ』
轟孝夫『ハイデガー『存在と時間』入門』
他にもあるのだが、ともかく目を通しているものがこれら。
古典に当たっているとはけっしていえないラインナップ。
(シュトルレムは、違うが)
いっつも言っていることだが、抵抗はする。
後半生ももちろん、読むつもりで入るが、果たしてどこまで食い下がれるやら。

先日衝動的に小田原まで行ってみた。
かなり久しぶりだったが、あの駅から楕円を描くように歩いて回るのはたまらなく好きなのだ。
カフェ・クラウディアでエチオピア・イルガチェフェ べレカG1を飲みトーストを食べ、それからさびれてしまった青物町通りを抜けて、海まで出てみた。

小田原の海を見たのは、実は先日が初めて。鎌倉の海と違って荒々しく、足下も砂地ではなく丸石がたくさん転がっていて、打ち寄せる波は強く、何か引き込まれそうに思えて、長居はしなかった。

なんとなく自分は、山の人間だと思っているふしがあるのだけど、何年かに一度、こうして海辺に腰をおろしたくなるときがある。

豆の樹というカフェが新しくなっていた。
アイスコーヒーを注文して、座ったら、お客さんが自分を入れて二組しかいない。広い店内でゆったりとして座れた。
もっとゆっくりしたかったけど、引く波のように早々に後にした。
東海道線がすぐに来てしまったから。
移動中の読書。距離があると進むからよい。

寺沢武一の『コブラ』、ジャンプで読んでいた。
合掌。

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珈琲と岩茶と将棋と読書と、すこしだけ書くことを愛する者です。