見出し画像

ちょこっと内緒話。自分への挑戦状

私は木工ろくろをしています。こだわりは昔ながらの手挽きです。同業者のほとんどは旋盤という機械を導入し最後の仕上げをだけを手作業にしています。皆さん口をそろえておっしゃるのが「もう手で挽いてと言われてもできないかもしれない。」と。これは伝統工芸なのだろうかと疑問に思う点です。しかしながら時代の流れを見ると手仕事を残す意義も見いだせないでいます。
 課題としては手作りは早く生産することにとても体力を使うというので中々安定した量を作ることが難しいと感じています。
又、もう一つ大きな課題としてあげられるのが産業全体の問題としてあげられるのが今後長い目で考えたとき材料の原木の不足と、現在の物流構造(林業→市場→製材所→職人)では成り立たないことが明白です。大量生産で木をたくさん伐り倒し太く良い条件の木はなかなか手に入らない状態です。今私たちが伝統工芸を続けられているのは先祖が未来へ向けて木を育ててくれていたからです。漆器の分野しか私にはわかりかねますが、今こそ未来に手仕事を残していくためにこの大きな課題に向き合わなくてはなりません。
漆器業界が待ち望むにスーパーヒーローは現れるのか?

ここから先は

2,341字

¥ 1,000

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?