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Coffee Talk コーヒートーク 感想

初めてのゲーム・実況レビューになります、お手やらかに。
ネタバレはなしで書いていきたいと思います。
簡単に言うと、絵良し、音楽神、ストーリー良し、後味良し、でした。
Stream, PS4, Nintendo Switchで配信されており、価格も1600円とお手頃です。
最近はバトロワやFPSが流行っているので、「疲れた」「一息つきたい」という方にお勧めです。
後述しますが、音楽も素晴らしいので、音楽を聴いてからプレイしてみるのもいいかと思います。

こちら実況動画
https://www.nicovideo.jp/watch/sm38159737

概要

Coffee Talkはインドネシアのインディーズゲームメーカー”Toge productions”が制作しているノベルゲームです。
2020年のシアトルが舞台で、主人公は深夜に開くカフェ「Coffee Talk」のマスターとなり、訪れる客との会話を楽しむという内容となっています。
訪れる客は、エルフ、サキュバス、オークといった、いわゆるファンタジーに出てくる種族たちです。
現実ではありえないような会話を楽しめる一方で、意外と聞いたことのあるような悩みが聞けたりもします。プレイヤー自身の経験を絡めながらストーリーに触れていくことで、Coffee Talkで繰り広げられる物語に深くのめりこむことができると思います。

システム

単純に物語を読み進めていくだけでなく、主人公は客に対して飲み物を提供する機会が用意されています。
コーヒー、紅茶、抹茶、牛乳というベースになる飲み物に対して、生姜、ミント、はちみつ、シナモンといった+αとなる材料を加えて作っていきます。これらを合計3つまで組み合わせることができ、合わせる順番によって、出来上がる飲み物も変化します。
この”要望通りの飲み物”が出せるかどうかで、ストーリーが変化していきます。
ラテアートシステムもあるので、好きにコーヒーの上にお絵描き出来ちゃいます。

プレイ時間

ゲーム内では、一日(深夜に開店してから閉店するまで)を一区切りとして、13日+1日の間、お店を切り盛りすることになります。
僕は実況しながらのプレイでしたが、一日に20~30分かけてゆっくりプレイしました。普通にプレイするなら4~5時間かかるでしょう。

感想

いくつかに分けて書いていきます。

・絵
個人的には影が印象的でした。
このゲーム、少し失礼に聞こえるかもしれませんが、簡単に言うと「雰囲気がいいゲーム」なんです。
後述しますが、音楽についても所謂Chillな音楽が多いのです。この雰囲気を作り上げているのに、音楽以外の絵という観点で一躍買ってるのが影だと思います。
リアルなタッチではなく、ドット絵で表現していること。そのうえで、いい雰囲気を出すために、ドット絵で表現される影というのがとてもいいなぁと感じながらプレイしていました。
お店のデザインも、この影とマッチするシックな内装になっていますので、しっかりと雰囲気を保ちつつ、キャラクターもしっかり目立っていると思います。
キャラクターに関しては、内装が大人しい色合いなのに対して、それぞれのキャラクターのイメージとなるような明るい色が設定されているので、背景に飲まれずにしっかりとキャラが立っていると感じました。
会話の内容に合わせて、絵が動くのがとても可愛いいです。会話に直接参加していないキャラクターでも、仕草で会話を聞いているのがわかるのも手が込んでいて、見ていて楽しかったです。

・音楽
もう、神ですよね。ずっと聞いてます。作業BGMにもOKだし、落ち着きたいときに聞くのがとてもいいです(寝る前を除く)。
Apple musicに登録している方は、聞きまくれるので是非
全体的に、エレピ、ベース、ドラムのトリオの構成で曲が作られていて、音数も少なくシンプルな曲が多いです(たまにエレキギター)。
基本的に
エレピのみでイントロ→3パートでイントロ→エレピがテーマを弾き始める→エレピだけでテーマ→3パートでイントロ→......
っていう流れが多いです。
この「エレピのみでイントロ」の曲が多い点で、曲と曲の繋ぎがとてもすんなり繋がって聞いていて心地よいです。
空間系のエフェクトを多用しているのもあって、音楽に奥行きがあって、音楽を通して店内の空間を感じることができます。カメラが固定なのもあって、絵だけでは表現しづらい部分をうまくカバーできていると思います。

ここからは個人的に好きな曲を挙げていきます。
1.A Day with Coffee
言わずもがな、タイトル曲です。もうタイトル画面から「おぉ...」っていう感じで、Coffee Talkの雰囲気に呑まれてしまいました。「お前がその気なら、雰囲気良く実況してやるぜ...」と思いましたが、自分にはできませんでした笑
ずっしりした白玉のエレピで一気に引き込まれますね。
2.Moon Bright
こちらはドビュッシーのアレンジですね。「月の光」というタイトルで有名です。この曲、なんでこんなに気持ちいいのでしょうか。BPM的には早くない曲なんですが、シャッフルビートが遅く感じさせすぎずに心地よいリズムに感じさせているのですかねぇ。なんにせよ、ほっとするのにちょうどいいんです。
3.Little Sway
左右から2つずつ聞こえてくるピアノに包まれる心地よさ。
フレットレスベースの作りだすねっとりしっとりのエロさ。
ループするときのドラムのフィルの緩急のつけ方。
個人的に、各楽器が魅せてきたな!という気持ちです。
フレットレスに関しては、若干ミュートしながら弾いているのか、フレットレス感が出すぎていなくて、ここぞというときに後を引くフレットレス特有の音色が聞けて、ベース弾きとしてはとっても気持ちいいですね。
正直一番好きです、この曲。
4.It Smells Good
ピアノ!!!このピアノ!!!神ですよ。自在に動き、もたっているのか、走っているのか、なんにせよこの動きに緩急が付いている感じが、完璧です。こんなにも魅せてるくせに、全くクサくない。ちゃんとBGMです。バランスが素晴らしいです。
時折入ってくるフレットレスベースがまた憎たらしいですね、ほんと、やってくれますよ...
5.Slilent Rains
ギター...エレキギターのタッチノイズがイイィ...
割とギターがメインという、珍しい曲です。コードの弾き方もエロくていいです。個人的に、バスドラがボンボンした音色で、かつ音数も多めなんですが、逆にスネアが歯切れのいい音をしているので、バランスよく締まっています。ここでもエレピのメロディーの緩急が素晴らしいですね。
雨の曲ということで、ずっと雨が降っているCoffee Talkにピッタリな曲です。おそらくギターのノイズを雨のザーザーという音に似せているのかな?なんて考えています。
6.Sleepless Mind
ギターがメイン?ですかね?時折入ってくるギターフレーズが癖になるリズムなんですよねぇ。そのフレーズを今か今かと待っていたら曲が終わってしまう、なんてことが良くあります。家でよく弾いてます。
7.Sunset in the city
プレイしたならわかります。タイトルの次によく聞く曲ではないでしょうか。続けてプレイしている方には聞きなじみないかもしれませんが、よくプレイ後に動画内で感想を喋っていた僕にはとてもなじみ深いです。
まさにタイトルらしく沈むようなエレピのコードで始まる曲です。
ずっしりと鍵盤が押され、白玉で伸びていくコードが深みを持っていてい心地よいです。
8.Onto the Bridge
もうここまで、読んでくれたならわかるはず。フレットレスエロすぎぃ...
エレピの白玉に絡んでいくように、小節の後ろで動くベースがもう最高ですね。この曲いつか演奏してみたいなぁ、って思います。
9.Gleefully
ギターとベースのやり取りがたまらん曲です。フィルター(ワウ?)のかかったベースがモコモコボンボンという感じで、非常にノリ良く動いている曲ですね。
イントロは音が延ばされずに切れてるので、最初は結構他と比べて雰囲気が違います。少し、Coffee Talkの雰囲気にしちゃノリが良すぎるかな?なんて思ったりはしますが、これはこれでいいですね。こういう曲もしっかり用意してあることで、「おっ」となる瞬間があってとても楽しいです。

と、いうことで、書きすぎてしまいました。でもいい曲ばっかなんだから本当に仕方ないんですよ。書くまでには至らなかったけれど、好きな曲はまだありますしね。ぜひ、たくさん聞いていただきたいです。

・ストーリー
人間も存在していますが、現実では考えられないほどに多様な人(?)が出てくるため、悩みもそれぞれ。そんな世界で、客が口々に話す会話からは、現実とは違うけれど、どこか聞いたことがあるような内容が多くなっています。どこまで、客たちの会話を現実の話に置き換えて考えることができるか、というのがこのゲームを楽しめるどうかの大きな分かれ道だと思います。
色々な話がありましたが、
もちろん本人も悩んでいるが、それぞれ経験してきたことが違うからこそ、他人にアドバイスできる」という点がいいんです。
いろんな人が集まるこのカフェだからこそ、最高の物語が生まれるんです、やればわかります。
個人的に好きなのが、みんな口々に悩みをこぼし、マスターである主人公に話を聞いてもらう。それをお店に来ていた別の客が”たまたま”聞いていた。そして、気になった客が会話に入ってくる。
この流れですよ!この流れが好きなんです。これぞカフェ!バー!大人の世界!かっこいい!って感じ。
各々が、種族、年齢、性別、職業、趣向等が異なる人たちが集まるので、いろいろな考え方に触れることができます。
自分自身も「わかるなぁ~」とか「何言うてんねんこいつ」なんて思うときがありましたが、それこそ色々な考え方がある証拠だなと。
言い争うシーンなんて、どっちの気持ちもわかるなぁあ!ってなることが多くてですね、非常にヤキモキしていました。どちらの話も分かるからこそ、どうにか上手く落ち着いてくれないか、ハッピーエンドになってくれないか、そう思ってプレイしておりました。こう思えるようになっていたら、もう充分世界観に浸っている状態ですからね、やられたもんです笑
しっかりとストーリーに浸るために、音楽や絵も作用しあっているので、きっとプレイした人の多くは、気づいたら引き込まれているはずだと思います。

・キャラクター
もう全員最高です。キャラクターのことについて話すとネタバレしかねないので、以上。

書きましたね、かなり。
初めてこういうゲームの感想を書いたんですけど、書いてるうちに色々溢れてくるもんですねぇ。でもやっぱり、このゲームが素晴らしいからここまで書くことができたんだと思います。
特に音楽ですね、書きすぎましたね笑 でも、本当に素晴らしいです。「音楽をきっかけにゲームをプレイする」という方が、このゲームに関しては多そうな気がしています。僕もたまにやるんですが、ある程度、その世界観に浸れるかどうかを判断できるので、いい指標だと思います。
迷っている方はぜひ、音楽を聴いてからでもプレイしてみてほしいです。

本当に長々と書き連ねましたが、以上で終わりにしたいと思います。お疲れさまでした。


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