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事例2.1 『問題解決プロフェッショナル』から見るSHARPの技術革新(スパイラル戦略)


ここでは、ゼロベース思考の例として液晶技術により世界的な企業になったSHARPの例が書かれている。

当時の情勢(1960 年代後半-1970 年代)

日本では電卓産業が盛んで、最盛期には50社以上が参入していた。電卓産業は熾烈な価格競争になり、生き延びたのはカシオとSHARPの2社だけであ
SHARPは電卓の薄型化を目指して開発を行っており、その中で液晶の技術を磨き上げていた。
しかし発光ダイオード、太陽電池、半導体レーザー等を次々に生み出していたシャープにとっては、一部門に過ぎなかった。
また、液晶は電卓だけのものと捉えられていた。


SHARPの戦略(「デバイスと商品のスパイラル戦略」)
プラザ合意の結果生じた円高不況を乗り切るために
SHARPは、長期目標として液晶事業を次世代事業の柱に置くことを決定した。
そこでSHARPが打ち出した戦略がスパイラル戦略である。

これは商品事業部からの市場要望をに応じてデバイス(液晶)技術を開発し、一方デバイス技術が進歩すればそれを新しい商品に応用することで双方を高めていく、という戦略。
SHARPは液晶=電卓という既成概念に囚われずゼロベース思考で捉え直し、事業展開の中核技術とし、
顧客のニーズを徹底的に捉えることでモニターやテレビ、ゲーム、携帯電話など新規商品を開発を成長させてきた。
このことが一流企業としてのSHARPを築いたと言えると『問題解決プロフェッショナル』で筆者は述べている。

シャープは「デバイスと商品のスパイラル展開戦略」で復活を(最終閲覧日6/17)
https://www.semiconportal.com/archive/blog/insiders/kamuro/130315-sharp.html

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