見出し画像

放送と通信の間にあるもの:広告の役割の変化

放送と通信の間にあるもの:広告の役割の変化について考えましょう。


はじめに


広告がさらに嫌われる時代において、マーケティングとプロモーション・広告の専門家として私たちが直面する課題は、ターゲット顧客に適切な意味を一方的に伝えようとするとそれが逆効果になりかねないことです。

放送時代の発想と方法論を引き継ぐだけでは、通信の時代に適応できません。広告は選ばれる存在であり、顧客にとって便益となる理由を明確に提示し、企業とターゲット顧客の対話を促進する役割を果たすべきです。

対話の時代


通信の時代において、広告は「情報の受発信」が等価な関係にある人たちの間で行われるべきです。放送の時代は一方通行で情報が伝達されましたが、テレコミュニケーションに代表される通信の時代では、双方向性や相互のやり取りによる「対話」によって情報密度が高まります。広告もそのチャネルや場所として機能することを目指しましょう。

広告が選ばれているという現象は、ターゲット顧客が「企業と対話すべき場所」を選んでいることを意味します。広告はもはや一方的な押し付けではなく、企業とターゲット顧客との間で価値ある対話を生み出すツールであるべきです。

広告はうざい


日経クロステックに掲載されたBraveの成功例を見てみましょう。このブラウザーは広告をブロックすることでユーザーのプライバシーを守りながら、選択型の広告表示システムを提供しています。記事によれば、ユーザーは自分が見たい広告を選び、その結果として広告のクリック率が10~20%と高い成果を上げています。

消費者が自ら広告を選ぶことで、広告の価値が高まり、ユーザー体験が向上するのです。


Braveの仕組みから学ぶ


例えば、Braveは広告表示の頻度と形式に細心の注意を払っています。1時間に表示される広告はわずか4つ程度であり、通知広告や新規タブ表示広告など、ユーザーのブラウジング体験を妨げない形式を採用しています。これにより、ユーザーは広告を鬱陶しいと感じることなく、自らの意思で情報を受け取ることができます。


対話を求めて色々な個性が集まってくる

対話する場所」としての広告


このように、通信時代の広告は、消費者に選ばれ、対話を促進する存在として再定義されるべきです。従来の放送時代の広告手法を見直し、消費者にとって本当に価値ある情報を提供することが求められます。どんなにターゲットを理解して広告活動を通じて彼らに適切な意味を提供しても、放送時代の発想では期待した効果を得ることはできません。

マーケティングと広告の仕事に携わる私たちは、この変化を認識し、広告の新しい役割を理解する必要があります。ターゲット顧客との対話を大切にし、彼らのニーズに応える広告を提供することで、広告が嫌われることなく、価値ある情報提供の手段として機能するでしょう。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

それでは、また。

よろしければサポートをよろしくお願いいたします! みなさまのお役に立てるようにこれからも活動を続けます! 今後ともどうぞご贔屓に!