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小学生でもわかるSTP分析の基礎と実践 その3:ターゲティングについてまとめます。

小学生でもわかるSTP分析の基礎と実践、3回目はターゲティングです。


ターゲティングとは?

ターゲティング(英語:Targeting)とは、マーケティング用語であり、セグメンテーションによって細分化された市場の中から、自社がターゲットに据える市場を選ぶプロセスのことです。
そもそも市場には多種多様な顧客層が存在しており、市場のすべてを自社製品のターゲットに設定していては戦略を明確化できません。
そこで、ターゲティングを通じて市場を絞り込めば、特定の顧客が抱えるニーズに応える製品を提供するための戦略策定につながります。このとき、自社が勝負するのに適した市場を選ぶことができると、事業の戦略を明確化することができます。

ターゲティングとは?設定の重要性やフレームワーク、注意点【成功例あり】より

マーケティングの中でターゲティングは、セグメンテーションで細分化された市場から、自分たちが狙うべきお客さんを選ぶプロセスです。
これをすることで、どのお客さんにどんな商品をどう売るかをはっきりさせることができます。まさに、矢で狙うべき「的(まと)」です。


ターゲットの心を狙いましょう!


STPをマーケティングのプロセスで上手に活用してターゲットの心を撃ち抜くことを目指しましょう!

個人的なアプローチ


セグメンテーションの次にターゲティングということが定石とされていますが、僕はターゲティングから始めることが多いです。市場がコモディティ化し、物語思考の市場開発・商品開発を考えると「誰に売りたいか」を考えることでセグメントすべき市場が鮮明になると思います。「誰と私たちが提供する製品サービスによって、世の中を変えたいのか?」→「その製品サービスの市場はどこにあるのか」という順番です。

STPフレームワークではS/T/Pのどこから分析しても良いのですが、大事なことはSTP-4P→4Cのループを回し続けることです。ループは戦略仮説→実行→レビュー→次の戦略仮説の過程です。


フレームワークを上手に使って課題と客観的に向き合いましょう!

今回は記事の内容の確認に使っている東大IPCの情報を普段よりも引用させてもらいました。特に事例などは取り上げさせてもらいました。

では早速ターゲティングについて小学生でもわかるようにまとめて行きましょう。

ターゲティングの重要性

ターゲティングはとても大事です。なぜなら、今の世の中にはたくさんの商品や情報があふれていて、ただ商品が良いだけでは売れないからです。しっかりターゲティングをすると、どんなお客さんが何を求めているかを詳しく知ることができ、その人たちにぴったりの製品・サービスを提供することができます。

ターゲティングのフレームワーク「6R」

ターゲティングをうまくするために「6R」という方法があります。これは、6つの重要なポイントをチェックするものです。

1. 有効な市場規模(Realistic Scale): ターゲットにする市場の大きさを調べます。市場が大きいとたくさん売れるけど、競争も激しくなるので注意が必要です。

2. 成長性(Rate of Growth): その市場がどれくらい成長しているかを見ます。成長している市場は新しいお客さんが増えやすいです。

3. 顧客の優先順位と波及効果(Rank/Ripple Effect): どの市場を優先するかを考えます。影響力のある人が多い市場は他のお客さんにも広まりやすいです。

4. 到達可能性(Reach): 自分たちの商品やサービスがその市場に届くかどうかを確認します。地理的な障害があるときは工夫が必要です。

5. 競合状況(Rival): その市場に他にどんな競争相手がいるかを調べます。競争が少ない市場を狙うのが理想的です。

6. 反応の測定可能性(Response): お客さんの反応をちゃんと測れるかどうかを見ます。これができると戦略を改善しやすくなります。

ターゲティングの成功事例

QBハウス  
QBハウスは、忙しいビジネスマンをターゲットにして成功しました。短い時間で安く髪を切れるサービスを提供し、忙しい人でも利用しやすくしました。

すき家  
すき家は、牛丼だけでなくカレーや海鮮丼も提供することで、家族連れや女性をターゲットにして成功しました。これにより、従来の男性客以外にも多くの新しいお客さんを取り込むことができました。

焼肉ライク  
焼肉ライクは、一人で焼肉を楽しみたい人をターゲットにしました。これまでグループで行くものとされていた焼肉を、一人でも楽しめるようにすることで、新しい市場を開拓しました。

ターゲティングの注意点

1. すべての人々をターゲットにしない: 全ての人をターゲットにすると、どんなメッセージもぼんやりしてしまい、結局誰にも響かなくなります。絞り込めない時は、ターゲットにしたくない人から考えることもできます。

2. 性別や年齢だけでターゲットを決めない: 同じ年齢や性別でも、ライフスタイルや価値観は人それぞれです。細かいニーズに合わせてターゲットを設定することが大事です。この観点は、デモグラフィック Vs.サイコグラフィックのアプローチで、ターゲットのインサイトを調べる調査などの設計にも影響します。

日常生活におけるターゲティングの重要性

ターゲティングはビジネスだけでなく、日常生活でも役立ちます。例えば、新しい友達を作るときや趣味を共有する仲間を見つけるときにも、どんな人と仲良くなりたいかを考えることで、効果的にアプローチできます。

強い言い方になりますが、マーケティングは「敵をはっきりさせること」でもあります。マーケティングは価値の仲間づくりです。それは、敵をはっきりさせることでもあります。

ターゲットを絞るということは仲良くなりたい仲間を明快にする過程です。

まとめ

ターゲティングは、狙うべき市場やお客さんをしっかり決めることで、効率的に商品やサービスを提供するための重要なステップです。これをしっかり行うことで、プロダクトの開発やマーケティングリソースの最適化につながります。

ターゲティングとは、「心を射止める」べきお客さんを見つけ出す重要な作業です。6Rフレームワークを活用し、市場規模や成長性を確認しながら、効率的にリソースを使え

ます。QBハウスやすき家の事例が示すように、新しい顧客層を発見する創造性も大切です。日常生活でも、友達作りや進路選択に応用できます。

ターゲットは絞り込むこと、そして、他のマーケティング要素との連携や、市場変化に応じた継続的な見直しも忘れずに。

ターゲティングを通じて、顧客ニーズに的確に応え、競争力を高めていくことができるのです。

次回はポジショニングについてまとめます。

STP分析についての総論は以下からどうぞ。



今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

それでは、また。


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