天神ビッグバンは誰のもの?
福岡に戻ったのが2016年の春。色んな思い出ある商業ビル建て直しに入った。
天神ビッグバンという施策らしい。
天神地区の古いビルを建て替えて再開発するという企画だ。
これって一体誰のためのモノなんだろう・・・
老朽化したビルは地震大国日本では危ないかもしれないけど、スクラップアンドビルドで生まれるモノって何かあるのかな?
東京の家賃の高騰とオンライン化が進んだこととLCCが増えたことで、東京の仕事を持った人たちが家賃が安い福岡に移住してきたことも、福岡らしさが薄まった気がする要因かもしれない。東京っぽいお店が増えたこともある。(移動の自由、居住地選択の自由があるのでもちろん福岡移住はいいと思いますよ!)
天神ビッグバンを煽りを受けて閉店せざるを得ない飲食店がたくさんあった。新しく建て替えられたビルは家賃も上がるのでそこに再出店は難しいと聞く。
もうすぐ閉店する老舗の中華店、新生飯店に行ってきた。
以前ならフラッと行ってすぐに入れたのだが、今日はあと3日で閉店という時だったので11時オープンにも関わらず10時台には行列ができていたらしい。
路地裏にある普通の町の中華屋さん。
ちゃんぽんと皿うどんが定番で私はこれとチャーハン以外は食べたことがない。
子供の頃からあって当たり前だったこのお店も閉店する。その後は白紙だそうだ。
そこまで思い入れがあるのか?と問われれば、そこまでない。
あって当たり前だったから。
カウンターから大将の鮮やかな仕事ぶりを見るのも今日が私には最後になった。
そして、ちゃんぽんがくる間に気がついたことがあった。
お客さんみんなが、大将や女将にお礼を言っている。
長い間ありがとうございました。美味しかったー。お世話になりました。
私がいた20分程度の間、ずっと聞こえていた言葉
ありがとうございました。お世話になりました。寂しくなります。
この天神ビッグバンは誰のためにやってるんだろう?とふと疑問に思った。
福岡はそんなに多様性のある都市ではない、まあ、九州の田舎の都会だ。
それでも都市(再)開発というのはどの街でも同じような住民にとっての問題をはらむモノなのかもしれない。たまたま私の身近に都市開発の恩恵を受ける人がいないだけなのかもしれない。
また美味しいちゃんぽん食べたい。
あなたがサポートしてくれた分を同じだけ上乗せしてパレスチナのジェニン難民キャンプで使います!!もしジェニンをサポートしたいと思ってくださった方はこちらへ< https://thefreedomtheatre.org/donate/ >