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文化の火を灯し続ける

JVCさんのオンラインイベントでパレスチナ音楽のお話をしました。パレスチナ音楽と言っても、いわゆる伝統的なアラブ音楽ではなく、ポップ音楽やロック、ヒップホップなどです。伝統的なアラブ音楽は探せばすぐに見つかるし、アラブ料理店でも流れているし、大好きだけどもうみんな知ってるかなという気持ちもあったりしてポップ音楽に重点を置きました。

日本のフェスでは演歌歌手が最近ではちらほら出ることがあってもそれでも出ない場合の方が多いイメージです。(最近はそうでもないのかな。)
パレスチナのフェスは伝統楽器の奏者もよく出ます。理由は知りません。若者も昔ながらのアラブ音楽をよく聴いているイメージがあります。私の友達だけかもしれませんが。

 文化の火を灯し続けたいと思っています。物理的距離は遠いけれど彼らがいるという光は東の果てまで届いています。

そういえば、2020年にライブフォトグラファ ーたちの写真展に参加させてもらったことを思い出した。私はライブ専門ではないけど、ライブ写真を撮ってきた。参加するにあたって思ったことは、私は音楽イベントを撮っているんじゃなく、生きている人たちを撮っている、ライブ会場に着くまで、そして家に帰り着くまで何度もチェックポイントで検問を受けたり生きることの難しさと生きることを楽しむという抵抗を撮っていると言っていたんだった。
 

 ジェニンは毎日攻撃を受けている、死者の数はガザとは比べ物にならないくらい少ない。だから報道もされない。毎日攻撃があるなんて気が狂う。劇場でもカルチャーセンターでも子どもたちのワークショップやウィンターキャンプを行っている。大人だって大変なのに。子ども時代の苦しさを知っているから、みんな子どもたちのメンタルケアをしたいと思っている。音楽も演劇もドローイングも何かを出さないと狂ってしまう。

 もちろんガザでも死の腐敗の臭いが充満しているところに老いも若きも子どももいる。狂わない方が狂っている。

瓦礫の中でも歌を続けているハマダ、ソルバンドの仲間たち。彼らの存在がこどもたちやガザの人たちの希望になりますように。

今回のイベントで紹介したミュージシャンたちはパレスチナのミュージシャンのほんの一部です。もっとたくさんの素敵なミュージシャンたちがいます。言論封鎖を感じている人もたくさんいると思います。ガザのこと、パレスチナのことを自分のことのようにって言われても遠い知らない人たち、自分のことのようには思えないと思います。
でもこれはどうでしょう?国際社会の態度は見ての通りです。皆さんもこの虐殺以上にひどい事態をライブで見ていました。何も変わりません。私たちの生活も変わらないし、誰も止めることもできません。国連安保理も会議しては停戦の決議を通すことができません。これが現実です。これが現実という前例を作ろうとしています。前例ができるという危険は私たちにのしかかってきます。前例があるとなるとここまではやってもいい(黒寄りのグレーのあり)になってしまうのです。次は私たちの番です。

文化の火を灯し続け、自由を守り優しさを広げたい。自分のために。と思っています。

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紹介したパレスチナのミュージシャンたち


あなたがサポートしてくれた分を同じだけ上乗せしてパレスチナのジェニン難民キャンプで使います!!もしジェニンをサポートしたいと思ってくださった方はこちらへ< https://thefreedomtheatre.org/donate/ >