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フランスのパン?ドイツのパン?


シュトーレンの材料を買い込みすぎたThreebread店主です。こんにちは。あの材料たちを何かに化かさなくては…

さて、今回はパン屋を始めてからよく聞かれる質問について。上手く答えられない私のために、少しお付き合い下さい。


何パン?

パン屋を始めた、やっているというと50%くらいの確率で聞かれる

「どんなパンを作っているの?フランス?ドイツ?」

これはいつも答えに困ります。
どんなパンを作っているか知りたいけれど、フランス風かドイツ風を知りたい。じゃあ、質問者の思うそれらのパンって何なのでしょう…わからないですよね。

日本で売られているパンは、ほとんどが日本風です。日本で独自の進化を遂げた、ガラパゴスケータイみたいなパンです。
ベーコンエピも、あんぱんも、ハムチーズも海外にはありません。

一度、日本風です。と答えたことがあるのですが、当然変な顔をされました笑


フランスのパン…

フランスのパンで日本で有名なのは、バゲット、カンパーニュ、クロワッサンといったもの。

砂糖、油脂が入らない極めてリーンなパンか、めちゃくちゃリッチで贅沢なパン。という私の勝手なイメージがあります。

フランスのパンは、風を感じて作る。ような気がしています。
空気、温度、湿度、水。季節によって微妙に変わる環境変化を敏感に感じて作るパン。調整もきくけど、作り手の経験が問われる気難しいパンたちです。

基本的にクラム(パンの内層)はふわふわで瑞々しいイメージです。


ドイツのパン…

ドイツのパンで日本で有名なのは、ミッシュブロート、プレッツェル、カイザーゼンメルなどでしょうか。

酸っぱいパンというイメージが強いかもしれませんが、そうではないパンもたくさんあります。
ドイツはパン大国で、食べることもさることながら、名称や作り方などが定められていたりします。
それくらいパンへの愛が強いのだと思います。

ドイツのパンは、ロジックで作られているパン、というイメージ。
教科書通りの条件にしてやることで、失敗なくできます。レシピの完成度が高いといつも思っています。

こちらのクラムはというと…こねるパンが多く、しっかりしています。でも瑞々しい。上手に作りたいものです。



日本のパン屋さん

日本は様々なよその文化を上手に取り入れる文化があります。その結果、今の日本のパンがあるのだと思います。
惣菜パンや菓子パンはほとんどが日本のパンといっても過言ではないです。

当店も多分に漏れず、クリームチーズとおかか♯や、大きなりんごチェダーといったガラパゴスなパンもあるし、バゲット、カイザーゼンメルといった、本格的な外国のパンもあります。
正に日本のパン屋さんなんです。


…と書き綴ってきましたが、最初の質問の答えは見つかりませんね。本当に難しい質問です。
答えも歯切れ悪くなってしまい、相手にも私にもモヤモヤが残ります。

もう少し答えを探す旅に出るとします。読者の皆さまにもモヤモヤを与えてしまったかもしれません。すみません。
では旅立ちます。どなたかいい答えをお持ちであればこっそり教えてくださいませ。

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