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パン作りの姿勢の大切さ

最近差し入れたくさん頂いているThreebread店主です、こんにちは。人の心って温かいものですね。
今回はパンを作る時の姿勢について。思想的なことではなくフォームのお話です。パンを作るのが体力的に大変だという人に、ぜひ読んでいただきたいです。


体を使うパン作り

作ったことある方なら分かると思いますが、パン作りって結構体を使う作業が多いです。

こねは大きな動作が必要ですし、分割成形は腕や指先の運動です。
私含め、女性のパン屋さんってたくさんいらっしゃいますが、かなり体は逞しいことと推測されます。

技術も問われますが、体力や筋力も問われるパン作りなのです。



チョコオレンジ(バゲット生地)
もうチョコも終わりの季節ですかね…


姿勢が大事

私の師匠は姿勢(フォーム)から教えてくれる人です。どうするのが効率がいいか、根拠をもって教えてくれます。とてもありがたいですよね。

そして教わったことを意識するとあら不思議、すっと生地が言う事を聞いてくれるんです。師匠の言う、捏ねるときの体の使い方、丸めの手の動かし方、やってみるとかなり楽にパン作りできます。
やはり師匠は偉大です。

師匠の言葉を反復するうちに、更にもう一つ私が気づいたことがありました。

ナッツ苦手な私も、
このくるみクリームは美味しいと思いました


正しい体


個人的な話になりますが、10年ほど前から自分の姿勢の悪さを直そうと、ストレッチなど取り組んできました。
まだ治すところはあるのですが、大分体を使えるようになってきました。

今では、体の痛みに応じてストレッチを組み合わせて治せるまでになっています。パンオタクと並んで、ストレッチオタクなのです。

…ある営業日、生地の丸めをしていたときです。
ふと、背骨を立ててまっすぐに立ってみたんですよね。そうしたら、なんと丸めに力がいらないことが分かったんです。(パン屋は両手で生地をもって台に擦り付けて生地を丸めます)

かなりの衝撃でした。
背骨を立てることで、肩甲骨から腕、手に効率よく力が伝わり、感覚的にはほぼ力なく丸められた、と分析しました。
今まで腕の力だけで丸めようとしていたから、強引になり、力が必要だったという訳です。

パン作りってどうしても前傾姿勢になりがちです。でも、きちんと体を使うことで効率よくパンが作れると分かりました。

この丸めに関わらず、他の動作も姿勢よく行うと、体の負担がかなり軽減されるんですよ。私の今年1番のニュースだと思います。


とあるイタリアン
奥左の板状のものは、多分パスタを揚げたもの
パリパリでとても好きな食感でした


人が作るものだから


これはパン屋だけではなく、お家で作られている人も、姿勢を気にして作るとかなり出来も変わってくるのではないかと思います。

パンは苦労するから美味しいんだ!という人もいるのかな。でも、体力の苦労はパンのおいしさには関係ないと思うんですよね。

パンは所詮人が作り出した食べ物です。だから、人が正しく体を使えばパンも上手くいくようになっているのだと思います。

正しく体を使えたその先に、また新しいゲートが待っていて、パンを作る全世界の人、職人は通る資格があるのだと思います。そして、そこを通ってきた先人たちもたくさんいるんでしょうね、きっと。

少し話が大きくなってしまいましたが、パン作りの時の姿勢、気にしてみてください。
姿勢も良くなり、パンも美味しくなるなんて一石二鳥どころじゃなく、自分もみんなも幸せにできると思いますよ。

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