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さくらの花が好きな理由、徒然に

さくらのシーズンですね。今年は、開花してから低めの気温が続いていることもあり、早く散りすぎずに長持ちしているようですね。

唐突ですが、私はさくらの花がかなり好きです。
さくらの花を眺めていると、リラックスした、しかも晴れ晴れとした気分になります。ゆっくり止まってみるのもいいし、通りがかりに歩きながら眺めるのでも、それなりに味わえます。

草花一般については、
特に花が好き、というタイプでもなく、もちろん詳しいわけでもなく、初夏のつつじ祭りや秋の菊祭りも、さほど気持ちが動かないですね、嫌いではないですが。
有名なオランダのキューケンホフで見た一面のチューリップもすごいとは思うけれども、さくらの花のような気持ちにはなりません。

では何故、さくらの花についてだけ、ある種の特別の気持ちになるのだろう、というのが本日の妄想のお題です。
少し分析的に考えてみました。
(好きなら好きで、分析なんかしなくてもいいじゃないか、とも思いますが、この辺りは筆者の癖というか、性向・性癖ですね)

さくらが好きな理由分析

考えられるものを徒然なるままにあげてみます。

①やはり日本人だから
DNAに刷り込まれている、太古の記憶か

②定番の春のシーズンもの、この時季に愛でる「べき」ものだから
常識・ルーティンとして子供のころから教えられ刷り込まれた行動様式か

③何らかの思い出や記憶、それらと紐ついた感情と結びついているから
毎年巡ってくる春の、この時季特有の出来事にかかる嬉しい気持ち、ワクワクする気持ち、あるいは不安な気持ちが呼び覚まされる

④花弁の形や、派手すぎないがしっかり主張のある薄桃色
個々の花の形や色が良い、ということか

⑤集まったさくらの花全体の雲霞のような姿
個別の花でなく、全体の姿・景色


それぞれ検討してみます。

①は無いとも言えないが、では何故、梅やつつじ、菊にも同じような気持ちが起こらないのか、と考えると多分違う。
②も同じで、さくらだけ、という理由にはなりにくいし、「べき」論というのも違う感じです。
③は、自覚的に意識している特有の出来事があるわけではないものの、深層心理ではあるかもしれない。
④は、さくらの花でも、一輪だけ取り出したときにはさほど好ましい気持ちにならないので、違うだろう。
⑤多分、これが該当すると思います。他の季節の花、日本の花との違いも明確ですね。
正確には、④の「薄桃色」と⑤の「雲霞のごとく」、加えて、この時季の空気・光のコンビネーションではないか、という気がします。
雲霞のごとくであっても、もっと派手な色だったら好ましさが大きく違っているのではないか、と思われます。

蛇足ですが、
文字にするときも、さくら、桜、櫻、サクラ、それぞれに異なる趣き、イメージがあって、どれも好ましいですね。

他の好きなもの

他の季節の花はそうでもない、と書きましたが、
他に好きなものはどんなものがあるか、自分の「好き」に共通する特徴・メカニズムがあるかどうか、考えてみたいと思います。

他に好きなものと、その理由(多分)を思いつくままに並べてみます、ちょっと枕草子っぽいですが、そんなに格調高くないです。

①雪の静けさ(夜・朝・昼とも)
理由:子供のころの記憶と郷愁

②初夏の緑と明るい光
理由:不明(溢れる緑色?)

③梅雨時の夜、自転車で走りながら聞く蛙の鳴き声
理由:不明

④ジリジリするような夏の照りつける日差し(昔好きだった、今はそうでもないです)
理由:活力が湧いてくるような気が(昔は)した

⑤雨の日の紫陽花
理由:雨に濡れて色がはっきりするような気がする

⑥雨後の土の匂い
理由:不明(太古の本能?)

⑦深夜の帰り道や、早朝のジョギングで感じる金木犀の香り
理由:不明(好きな香り、でも芳香剤になるとそんなに好きではない)

⑧ぬくぬく入る冬の寝床の毛布
理由:モフモフ感

並べるだけ並べてみたものの、さくらの花を好きな理由とは、あまり共通するところはなさそうですね。
雲霞のごとくのきれいな薄桃色でもないし。

でも、どれも結構好きです。

そもそも、さくらの花を含めて、「たいていの人が好きなモノであって、筆者特有の特別なことではない」というご意見もあるかもしれません。
そのとおりだな、と思う一方で、では何故そうなのか、引き続き興味のあるところです。

ところで(最後に)

酒呑みとしては、寒い日の鍋と熱燗、夏の生酒もいいが、さくらの花をみながら呑むのは格別。
ただし、さくらの花の下で、屋外にビニールシートなどを敷いて座って呑むのは寒くてかなわない。
また、あぐらが得意ではないので長時間なら椅子が欲しい。

というわけで、
少し暖かめの晴れた午後、一人でベンチに腰かけて、澤乃井を一合飲みながら、満開のさくらの花を眺めるのは至福ですね。

今年もできるといいなあ。

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