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レジゴーはセルフレジ3.0

イオンリテールが2020年の3月から導入開始した「レジゴー」を体験してきました。私の勝手な解釈だと、これはセルフレジ3.0と呼ぶべきユーザー体験でした。


1. イオンスタイル有明ガーデン

本来、2020年の春に全面オープン予定だった有明ガーデンで、5月15日より一部店舗が開店しました。

そのうちの一つがイオンスタイル有明ガーデンです。


昨今の状況を受けて、店内では 300 名を目安とする入場制限をかけており、入場待ちで行列ができていました。それほど回転率は悪く無く、60組待ちの状態であれば、10〜20分程度の待機時間でしょうか。

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待機場所は日陰ですが、本日は25度を超える夏日だったため、スタッフの方が気を遣って塩タブレットを配布されていました。これは嬉しいですね。

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店内は撮影禁止のため、外に置かれていたカートを撮影。カート左の「レジゴー」マークのところに、レジゴー用の端末(スマートフォン)を置きながら買い物をしていきます。

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2. レジゴーを使った買い物

スーパーマーケットやコンビニエンスストアでの買い物は、単純化すれば 3 ステップで行われるはずです。

1.  欲しいものを手に取り、カゴに入れていく
2. レジで商品をスキャンする
3. 会計金額の支払いをする

10年ほど前から普及し始めたセルフレジは、上記の 2, 3 をユーザー自身で実施することで、レジ待ちの時間や店員負荷を下げるというコンセプトだったものと思います。

レジゴーはさらに一歩進み、

ユーザーが欲しいものをカゴに入れるときに、商品のスキャンもさせてしまう

という思い切った手段を取っています。


3. セルフレジの変遷

登場し始めのセルフレジは、レジでの商品のスキャンから支払いまでを、全てユーザーが行うコンセプトでした。 これを便宜上、セルフレジ 1.0と呼称します。セルフレジ 1.0 を始めて体験したのもイオン系列店だったと記憶しています。

ただし商品のバーコードスキャンは、不慣れな人は速度も遅く、やり方がわからない人もいたり、レジのエラーが発生した際には店員を呼ばざるを得ず、結果的にスループットが上がらない問題を抱えていたと思います。

店員とのインタラクションを避けたいユーザーにとっては一見合理的ですが、セルフレジの方が詰まりやすく、手っ取り早い有人レジを選ぶ、という人も少なくなかったはずです。


そこで発想を転換し商品のバーコードスキャンのみ、作業に習熟している店員に行わせるのがセルフレジ2.0。私はこのシステムを初めて経験したとき、発想のシャープさに思わず舌を巻きました。

以前は、週末で混雑しており、レジの行列ができているスーパーマーケットでは、レジにスタッフが二人いる光景を良く目にしたものです。
一人は商品のスキャンに専念し、もう一人は会計飲みに専念するフォーメーションです。しかし会計は商品スキャンほどスキルは必要無いので、これをユーザーに代替させることは、極めて合理的だと感じました。

私はこのセルフレジ 2.0 を、完成系に近い買い物システムだと感じています。

ここまでをまとめてみたものが下記の絵です。名探偵コナンの犯人みたいなやつがユーザー、エプロンをしているのが店員です。

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4. 改めて、レジゴー(セルフレジ3.0)

セルフレジ3.0は、商品のスキャンはユーザーが行うため、セルフレジ2.0というよりは1.0からの進化系です。

ただし、商品スキャンをレジではなく売り場で行う、という点が画期的です。

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得られるメリットは、スタッフの負荷軽減、ユーザーのレジ滞在時間の削減に加えて、買い物の体験に新たな要素を加えているところです。

商品を手にとってカゴに入れ、さらに商品のバーコードスキャンをするのが、なんだか楽しいんです。レジでまとめてスキャンすることは面倒で苦痛ですが、売り場で動きながらスキャンをすることはそれほど苦ではありません。

一人でさっさと買い物を終えたいときには不向きでしょうが、家族や友達とワイワイ買い物をする際には、これは買い物体験の楽しさをブーストすることに一躍買うでしょう。

子供にスキャンをさせるのも良いですよね。

また、自分で作った買い物リストとレジゴーのリストを付き合わせれば、買い忘れの防止もできそうです。

これはスマートフォンとネットワーク、コンピュータの処理性能の進化による、買い物体験のデジタルトランスフォーメーション(DX)ですね。

5. まとめ

イオンリテールが2020年の3月から導入開始した「レジゴー」を体験してきましたが、セルフレジ3.0と呼ぶべきユーザー体験でしたさらなる発展に期待したいです。

また、イオンスタイル有明ガーデン自体も、品揃えがメチャクチャ豊富でテンションが上がったので、休日にはちょくちょく買い出しにいくことになりそうです。

参考:


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