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【コミックレビュー】松井優征『逃げ上手の若君』11巻!!中先代の乱、ついに終結か!?

いろいろとあって、すっかり伸ばし伸ばしになっていたコミックレビューを、順番にしていきたいと思う。

本日到着したのがジャンプコミックス、『魔人探偵脳噛ネウロ』や『暗殺教室』の松井優征氏の描く中世大河作品『逃げ上手の若君』の11巻!

『逃げ上手の若君』は足利尊氏によって攻め滅ぼされた鎌倉北条家の遺児、「北条時行」を主人公とする歴史モノの作品。
日本史を基礎にしていますが、そこは松井氏の手腕によって、みごとに少年マンガとして昇華されているのが最大の特徴です。
実際の史実に於いても、北条時行はその短い生涯で、3度に渡って鎌倉の奪還を成功させることになる。これはコミックス1巻でも既に言及されており、この後の彼の戦いの激化を示唆するものとなっている。
彼がなぜそのような事を可能にしたか?
北条時行は「死ぬことを誉れ」とする武家社会に於いて「逃げること」を怖れずに決行したからという解釈からこの主人公を「逃げ上手」という「逃げ」に特化したキャラへと仕立て上げたのである。

史実でも援助を受けた諏訪頼重の庇護下で、戦い成長を遂げた時行は、ついにその身分を明かし、鎌倉奪還へと乗り出す。
いわゆる、歴史に於ける「中先代の乱」である。

足利直義との戦いの果て、ついに時行は鎌倉の地を踏むことに成功するのだが……。

歴史をそのままなぞるとすれば、ここからが彼の真骨頂!
この先の松井氏の筆の冴えを期待せざるを得ないのである。

【追記】あと帯にもあるようにアニメ化も決まっているのでおめでとうございます。
是非楽しみにさせていただきたく思います!

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