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求人広告を出しても応募がない理由 No.3

人材採用支援サードウィンの矢島です。

私は求人広告会社に約20年勤務し、その後独立して採用サイト制作など採用支援を行っております。

今回も求人広告を出しても応募がない(少ない)理由について深掘りしていきます。

前々回は「条件が悪い」、前回は「情報が薄い」でしたが、今回は「離脱している」です。

離脱とは、いわゆるネット用語で、

Webサイトの訪問者が他のサイトに遷移したり、ページやブラウザを閉じたりして、サイトを離れることを「離脱」と言います。

ここでは、これら以外にも、求人サイトの御社のページから他の会社のページに行くことも離脱に含めます。

まず、求職者の動きをシュミレーションいきましょう。

Googleなどで地域や職種、条件などを入れて検索します。



SEO的にリスティング広告(上の方の広告)を除けばindeedなど求人検索エンジンが上位に来るため、はじめはここに入ることが多いでしょう。



indeed内で大まかな条件を絞っても数千件ほどの情報が出てきてしまいます(これはデフォルトの距離設定が25km以内の設定のため)



さらに絞り込み、上から順番に見ていきます。

当然、見られるのは上位数十社。

indeedに無料掲載してもほとんど見られないのはこのためです。

(ここまでは求人広告など募集情報を工夫で改善するべき点です)



なんとか最終候補を3〜5社程度に絞りました。

広告の情報で「応募したい」と思われれば応募します。



しかし多くの人は、どんな会社かを知るためにネットリサーチをします。

(ここからが企業側の導線の改善が必要な点です)



「株式会社⚫︎⚫︎」と直接入力して検索。



ホームページや採用サイト、SNS、口コミなどをチェックします。



納得すれば応募や問い合わせという「行動」に移り、少しでも心配があると後回しにされたり、いわゆる離脱が起こります。

だから「応募がない」のです。

しかし、実は目に見えないだけで、数人が興味を持って会社の目の前まで来ているのです。

しかし、何かしらの原因で玄関の前で踵を返してしまうのです。

第一関門の条件をクリアし、第二関門の情報内容もクリアし、最後の決勝まで残ったのに、最後の最後で帰られてしまう。

これってめちゃくちゃ広告費がもったいなくないですか??

何十万円、何百万円かけているのに、最後の詰めを疎かにしていて、どんどん同業他社に逃げているのです。

すごく悪い言い方をすれば、お金を払って他社の採用に貢献しているという事になります。

最後に、面白いエピソードをひとつご紹介。

とある場所に世界的な通販会社の物流倉庫(A社とします)ができることになりました。

その隣には、日本を代表する通販会社の物流倉庫(B社とします)があります。

A社はとてつもない広告費をかけて数千人のスタッフを募集開始します。

はじめは強気のA社は求めるレベルも高く、面接に来た人をバンバン落とします。

すると、面接に落ちた人は目にします。

「あれ?隣にはB社があるんだ!ここでも良いじゃん!」と、B社に面接に行きます。

こうして、B社はバッティングを避けるために広告を抑えていたのですが、A社のお陰で、いつも以上にスタッフを採用することができました。

という、お話です。

状況はちょっと違いますが、採用までの動線をしっかり作らないと、せっかく出した広告が同業他社の採用に繋がってしまう可能性もあるということです。

次のコラムでは、離脱の原因となりうる項目をチェックしていきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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