平手友梨奈はミック・ジャガーに似てないか?
『うちの弁護士は手がかかる』が終わりました。テレビドラマは、だいたい録画して後で観るのですが、「うち弁」はほぼオンタイムで最後までみました。
結論から言うと、結構楽しめました。ただ、残念ながら、絶賛というところまではいきませんでした。
主人公蔵前(ムロツヨシ)は元芸能マネージャーのパラリーガル。芸能界出身ということもあり、芸能ネタ(特に往年のテレビドラマの)が散りばめられ、特に私世代の視聴者には受けたのではないでしょうか?
最終回では、『ショムニ』のパロディのために、戸田恵子が青スカートに白ブラウスで脚立を抱えるという、「そこまでやるか」というところまでやってくれました。でもこれ、若い人にはわからないですよね? 『やまとなでしこ』のカメレオンの話なんか、私も完全に忘れていました。
4、5回前の回では、浅野ゆう子が演じる「佐野温子」という、この上なくややこしい登場人物もいました(ちなみに、その温子の妹の名前が「ゆう子」でした。ああ、ややこし)。
こういったネタで楽しませつつ、話は展開していきました。
蔵前の、陽気で周りをなごませるキャラ、それでいて優しく、バランスのとれた考え方をしていて、良い方向に状況をもっていく能力。そういったところが、このドラマの魅力だと思いました。そこに、新米弁護士の天野(平手友梨奈)が影響を受けて、成長していく。
天野の、既に持っているリーガルな知識の割に、弁護士として(社会人として?)まだ足りていないところ、人に対する優しさとか、社会における状況の把握とか、その中でどのように人を動かす(人に動いてもらう)のかとか、そういったことを学んでいく。それが見どころでしょう。
最後2回の病院のエピソード。蔵前の、芸能界でスター女優からいいようにこき使われたマネージャーとしての経験。それと、大病院で院長や医師からいいように使われる看護師の立場の対比。陰でマネージャーが色々な調整をして女優を支えてきたことと、病院での看護師の陰ながらの努力で色々なことが回っていること。その対比が良かったです。
難を言えば、最終回に至るドラマ全体の中で、ストーリーにちょっと突拍子もない展開がありました。蔵前がかつて仕えた女優(吉瀬美智子)に、急遽呼び戻され、脱税の罪を押し付けられそうになったり、天野の姉で弁護士の天野さくら(江口のり子)が、妹には弁護士資格がないとか「しょうもない」嘘をついたり(『下剋上球児』の教員免許の話が直前にあっただけに、なんか安直な感じがしてしまいました)。そのあたりは、う~ん、どうかなと思いました。
あと、できれば天野だけでなく、蔵前にも変化(成長)が見られるとよかったです。法律っていうのは、多様な価値観や様々な人のおかれた状況に配慮して作られていますので、法律の勉強をすると、色々な考え方に気づかされるものだと思います。なので、蔵前が法律の勉強をすることで、法律の知識を蓄えるだけでなく、人として成長する部分もあったはずです。その辺があまり描かれていなかったのは残念でした。
最後に、個人的には時任三郎(ナレーション)にちょっとでも出てきてほしかったです。『どうする家康』でナレーションの寺島しのぶが最終回に登場したように、時任にもこっちに出てきてほしかったです。続編があるなら、その時には是非お願いします。
ところで、今回主題歌はローリングストーンズの『アングリー』(”Don't Get Angry with Me”)でしたが、ずっと見てたら平手友梨奈がミック・ジャガーに似てるような気がしてきました。そう思いませんか?
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