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電気を知ることで住みやすくなるために必要なこと

結構なカラダづくりに不可欠、人が乗るドローンや次世代航空機技術に最適、自然環境にやさしく安全なエネルギー源として期待される。そんな万能な素材こそが『マグネシウム』。この日本でも豊富に手に入るマグネシウムを知ることで、強度軽量化の金属素材として、未来のエネルギ原料として、多くの解決策を発見することが可能なのです。

電気について

最初に気づいてほしいことがあります。
電気も薬と同様に、それぞれの利用シーンによって『発電方法』を使い分けるということです。
どんな時にも同じ電気を使おうとするから、解決策がみえないのです。

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わかりやすく病気に例えてみましょう。
糖尿病にも高血圧にも、新型コロナウイルスにも、O-157のような細菌にも効く万能な治療薬などはありません。
症状にあわせて薬と治療法を選択するように、利用目的によって発電方法(薬の役目)を変え、用途にあった設備を準備、備蓄すればよいということです。
しかし現実の社会では、生活用電源、産業用電源、電気自動車、災害時の避難用電源に対して、どんな電源技術が最適なのかという議論がされていません。利用する側の価値観ではなく、商売をする方の価値観で都合の良い技術を進め、誘導するから生活者の知恵が広がらないのだと思います。

SFの世界のように、まだまだ人類のエネルギー技術ではすべてにおいて理想的で便利な永久に使えるエネルギーは発見されていません。宇宙戦艦ヤマトのように、宇宙の果てまで旅立てる夢のエネルギー(波動エンジン:宇宙エネルギーを超高速のタキオン粒子へ圧縮変換して動力とするエンジンで、一つの小宇宙にも匹敵するエネルギー量を持つといわれる)は開発できていないようです。
また、一部の専門家筋によると、核融合エネルギーなる夢のような新技術も生まれていると聞きます。
太陽が燃えるのと同じ仕組みで、無尽蔵に電気を生み出すことができ、原子力発電と比べて安全な仕組みだそうです。私はこの技術にすごく興味がわき、完成する日がとても楽しみです。
このようなすべてに利用できる夢のエネルギー開発だけに議論を集中させるのではなく、まったく逆の発想でも考えてみましょう。

まずは日本国内の発電におけるエネルギー原料構成(2019年)をみてみましょう。
・石炭:約32%(現在も火力発電に大量に使用)
・天然ガス:約37%(火力発電原料の主力原料)
・石油:約7%
・水力:約8%
・原子力:約6%
・再生可能エネルギー:約18%
そのなかの再生可能エネルギーについて内訳をみると、
太陽光:6.7%
バイオマス:2.5%
風力:約0.7%
地熱:0.3%

主要先進7か国(G7)と比べると、日本は石油石炭のようなCO2をたくさん排出するエネルギーの構成比が最も高いままで、早急な改善を迫られているのです。
もちろん中国、インドのようにはるか膨大な量の石油石炭燃料を使用している国もありますが、経済大国の歴史が古い先進国日本は、ずっと前に他国に先んじて対応すべき課題であったのです。
さて、このような主要電力として生活電源に利用されていなくても、まだ知られていない再生可能エネルギーがもっとこの日本に存在していることをお伝えしたいと思います。

発電方法や原料の課題

◆原子力発電:発電効率が非常に高く、CO2を排出しないエネルギー源。国が持てる技術で核燃料を安全に制御できなければ、一瞬で人類の未来を破壊する危険があるため、頼りたくない。
◆火力発電:日本の主力発電として、天然ガス・石炭・石油の3つの燃料を使用。これらは発電時に大量のCO2排出を避けて通れず自然破壊を止められない。海外からも早期の対策を求められている。
◆風力発電:欧州ではすでに火力発電を超えて普及が進み、日本でも期待されるのが洋上(海の上)設置。しかし、日本周辺の海は遠浅が少なく、海に浮かべる浮体方式が多くなると設置費が欧州の3倍もかかる。理想方式だが、こと日本に限っては、地理的に不利な部分が大きく不向き
◆水素発電:CO2を排出しない大規模な設置費用がかかる。されなる進化が必要。
◆太陽光発電:CO2を排出しない安全な発電。日の光に頼るため発電効率はまだまだ不安定。さらに大規模な設備と電気を蓄えておける蓄電技術への依存度が高く、蓄電に使用するリチウムイオン電池のさらなる進化と耐久年数に期待する。
◆リチウムイオン電池:電気自動車、太陽光電機、携帯電話、PCなど今のデジタル社会に必要なリチウムは発電装置ではなく、蓄電する装置。まだまだ蓄電時間が限れており、放電しなくてはならないという面倒なメンテナンスが必要。急速に普及しているが、電解液が有機化合物で燃える素材であるため、強い衝撃が加わって電池の温度が上がったり、中の液が漏れたりすると発火や爆発につながるため、PCのリチウムイオン電池は航空機輸送も禁じられている危険物。国内で開発が急がれている固体電解質(燃える液体素材から燃えにくい液体に置き換えたもの)の開発が進めば、今までのリチウムイオン電池と同じ容量で半分のサイズになります。逆に言えば同じサイズの電池で2倍の蓄電ができる。この研究で日本は世界をリードしているが、本格的な普及は2030年以降。
◆ガソリン・軽油・ガスによる発電:有害物質を廃棄するため屋内使用はできない。CO2排出の元凶にもなっている。発電効率としては、小型発電機でも瞬間高電力を生み出すため工事現場の電源としてとても活躍している。この発電方式は燃料を燃やしてモーターを動かすことで電気を起こすため、騒音も激しく、利用場所が非常に制限される。もし、災害用で購入していても、ずっとメンテナンスをしないまま保管しておくと、モーターのような機械は動かないことが多くある。そもそも車のエンジン同様にオイルを入れておかないと動かない。非常用備蓄には不向きで、災害時に火災が起これば爆発の原因にもなる

というように、どれも電気を生み出す発電方法ですが、環境にも、人体にも、経済的にもすべてに優れた発電方法が見つけ出せていないのが現代社会です。

例えば、こんな発想から電気を分けてみてはいかがでしょう。
①いつも使う家庭生活用の固定電気 
②移動用に持ち歩ける電気 
③災害時の非常用電気

利用シーンで区別してみると
①固定したままか移動して使うか 
②頻繁に使うのか、いざという時にしか使わないのか 
③屋内で利用するのか、屋外専用か、

このように本当に使いたいシーンを限定して考えると必要な発電方法が具体的に見えます。

増大している自然災害における電気

もし、大規模な地震または、大型台風の被害によって長期停電に遭遇した場合、すべての家庭でだれでも安全につくれるシンプルな電源を持っていたらどうでしょう。
災害がこれほど急増して、大規模停電のニュースが増えるたびに、毎回改善のされない現実が繰り返されています。発電所から送電線で送られてくる電気は、どのような発電方法であっても電線が地上にあるため、自然災害の被害は避けられません。
だったら、電線を通らない電気を自宅でつくればいいのです。大規模停電の時だけ使用するのであれば、避難生活に必要な量の電気で十分です。できれば、自宅や施設の2階以上、もしくは屋上で簡単に電気を起こせれば理想的です。
それだけで、遠くの避難施設や市役所まで行き、長蛇の列で携帯電話の充電をするために並ばなくていいのです。東日本大震災の被災者に話を聞くと、なけなしのガソリンを使って遠くまで充電をしに行ったほど、電気は貴重だったそうです。
大きな電気ではなく、携帯電話(通信機器)、テレビ、照明の電気だけでもあれば助かるというのが現実なのです。もちろんエアコンや冷蔵庫といった電気製品も動かせればいいのですが、それは緊急事態を経験していない方の希望的観測です。情報通信と灯りは被災時の心理的にも対処すべき課題です。
その課題に最も最適なエネルギー源があります。しかも日本ではすでに発電技術として商品化ができています。しかし、残念なことに世間では知られていません。

エネルギー源は『マグネシウム』

普段は薬や栄養素としても人体に取り入れられている『マグネシウム』は、加工金属としても、有事の際に電気を起こすエネルギーとして使えるマルチ活躍素材なのです。

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その万能性についてお話します。
まずは、栄養素として。
マグネシウムは骨や歯の形成に必要は栄養素です。大人のカラダには20~28gほど含まれ、カルシウムやリンとともに骨をつくっているミネラルです。ちなみに、豆腐をつくる時に使われる『にがり』は塩化マグネシウムが主な成分です。骨に含まれているカルシウムは良く知られていますが、マグネシウムも同様に50~60%が骨に含まれおり、不足すると血圧上昇、不整脈、動脈硬化、狭心症や心筋梗塞など虚血性疾患の危険性が高まります。また、、不安や抑うつ症などの精神症状、記憶障害、注意力散漫などの症状が現れます。だからと言って、過剰摂取はダメですが、適量を摂取していれば神経の興奮を抑え、エネルギーをつくる助けや、血圧の維持などの重要な働きに利用されます。体の機能を維持し、健康を保つために重要な役割を担ってくれます。何かとストレスの多い現代社会において非常に大切な成分として期待されています。
どんな食品に多く含まれているかというと、アーモンドをはじめとする種実類、魚介類、藻類、野菜類、大豆製品などです。日本人は歴史的にマグネシウムが多く含まれている未精白の穀物や植物性食品を摂取してきた民族です。
国の調査結果によると近年、日本人は摂取量が少ないため、主食や野菜をきちんととって摂取量を増やすことを推奨しています。

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次は金属素材として。
試しにインターネットで検索してみてください。
マグネシウムという素材は、金属のなかでもその強度のわりに素材として加工製造には理想的な金属です。しかも自然から採れて自然に戻せるため、海洋プラスチック問題のような被害も避けられる素材としても、その可能性は膨大であるという研究もみることができます。

そしてもう一つ。
災害対策に最適な再生可能エネルギーとしてです。
普段、薬や栄養素としても人体に取り入れているこの素材は、実は電気を生み出すパワーを膨大に秘めているのです。先にご紹介しました電気自動車やPC、携帯電話、非常用電気の蓄電装置として急送に普及してしているリチウムの、なんど8倍ものエネルギー量を持つ素材です。さらに、日本国内で採れないリチウムのような希少金属ではなく、日本の周辺に存在する海水から採れる便利な自然素材なのです。

では、なぜ災害時のエネルギー源として理想的なのかご説明します。
まずは自然災害について知ってください。
❶歴史上の事実で必ず定期的にやってきている大地震(プレート地震・断層地震)
❷地球温暖化の影響で年々増大する大型台風、豪雨
❸火山噴火
どれも今年起こるのか?何年後に起こるのか?一度来てしまえばしばらく起こらないのか?人類には予測不可能です。どの災害も同様にいつ来るか、わからないということです。だからいつ起きてもいつでも使える電気を準備しておくことが重要なのです。ほったらかしでも、いざ!という時にすぐ役立つ電気を選択しておくことです。

次に、自宅で電気をつくるためには何が必要でしょうか。
1⃣発電装置
2⃣燃料
3⃣蓄電池(電気を溜めておく)

災害時にどこにいるのか、何のために電気を使うのかで、電気の作り方は大きく異なります。
被災時に最も電気を必要とするものは下記の3つです。
⓵携帯電話などの通信機器
⓶照明機器
⓷暖房機器や調理機器

どれも屋内で使用したいものです。

では、発電装置の特徴から見てみましょう。
<ガス・ガソリン・軽油の発電機>
パワーはあるが屋外専用。有害な排気モーター音がひどい。燃料の保管は危険。一酸化炭素中毒の危険性が大。死の危険もある。近年の災害時に避難所で、屋内で使用し一酸化炭素中毒による死亡事故が多発している。
<灯油発電機>
暖房機器の燃料に使用できる。
<リチウムイオン電池>
蓄電専用。日常時に十分な蓄電をしておかなければならない。
しばらくほったらかしで、未充電になってしまうと再充電が不可能のため使用できない。
<太陽光発電>
それを蓄電するリチウムイオン電池か鉛電池が一緒でないと機能しない。自宅に設置済みであれば役だつ電源。ただし、移動できるものはない。
上3つは普段からメンテナンスが必要です。

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今回、主役の『マグネシウム』発電機はどうでしょうか。
1.塩水との化学反応だけで発電する。
2.モーター等の機械は使われていないので、故障の心配なし。
3.騒音もなく、人体へ有害物質の排気もないので屋内で使用でき安全。
4.面倒なメンテナンスが不要。ほったらかしで大丈夫。
5.唯一人間のカラダに取り入れることができる燃料素材。
6.海水から採れるため豊富に存在している。

こんなに便利で役立つ燃料素材は、他にはないでしょう。

日本国内津々浦々、山奥の村でも、無人島でも、離島の診療所、小さな村の公民館から漁師町、漁船などなど、これさえ保管していれば、非常時に安全な電気を生んでくれるのです。

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では、なぜ日本政府はマグネシウムを発電用の素材として利用していないのか。
理由は簡単です。
今までは電気が豊富に使えたので必要なかったのです。ましてや家庭用AC電源に必要なアンペア(電流量)が、以前のマグネシウム発電技術ではつくれなかったため、政府も研究を中断した過去があります。
それが近年、飛躍的に技術改善され、家庭用AC電源向けに継続的に発電できる非常用発電機が開発されています。
https://www.youtube.com/watch?v=agSMVO8kt1E&t=26s

また、今までに災害専用電源をすべての家庭が持つなど、想像も創造もできなかったからです。さらに手を付けられなかった大きな理由が、マグネシウムは非常に燃えやすい特徴があるため、加工が難しかったからです。この課題を解決できる技術も国内で複数生まれています。
https://www.youtube.com/watch?v=56qZ0LPyxc8

上記の1~6にあるように安全で非常に便利なこのマグネシウムを、避難拠点になる事務所や避難施設、集合住宅の集会所などに非常用電源として設置しておくこと良いと思います。
いつやってくるか、わからない大規模災害時に、ずっと倉庫や事務所のすみにほったらかしにしておいた、このマグネシウム発電機は、きっと避難生活中の方々を助けてくれることでしょう。
将来、自宅の建物の外壁に雨水を溜め、その雨水を流し込むだけのマグネシウム発電装置が発電するような安心な時代が来るはずです。

私自身、理想的には2つの装置を必ず持つことをおススメします。
①3~7日間利用できるマグネシウム空気発電機
②通常時に十分な蓄電をしておき、できるだけ放電率の低いリチウムイオン電池(蓄電池)
まずはリチウムイオン電池の電気を使い、それでも電気が復旧しなければ、マグネシウム空気発電機を使用します。
理由は、どちらも安全で室内で利用ができ、有害排気物質を出さずに静かだからです。しかし、リチウムイオン電池はメンテナンスが面倒で、蓄電を継続していても5~6年で本体自体を買い替える必要があるので、コスト的に安くて使用期間が長いものを選びます。
マグネシウム空気発電機の電気を溜めることもできるので、セットで活用できます。

エネルギーに関しては、みなさんもさまざまなご意見をお持ちだと思います。
長い文になりましたが、このお話の目的は、知られていない役立つ発電方式や新しい燃料に気づいていただくことです。
知ること、興味を持つこと、議論することが一つの選択肢に集中せず、それぞれのニーズに最適な再生可能エネルギーの利用が進むことにつながると考えています。
毎年、毎回ニュースで流れる停電や断水に心が痛みます。
少しでもみなさんの知恵で対応できるように、ご自分のご家族・ご友人を守るために、目的・用途に合わせた発電方法を持てる国になることができればと願っています。




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