【お悩み相談 裏回答… 003】「30代、仕事に結婚… 何一つ報われず、虚しい」
私は自分の好きな仕事、夢だった仕事をしていますが、なかなか思うように成果を出すことができません。同業者からマウントを取られる上に、仕事相手にいいかげんなことをされるといったことが続いています。
学生時代にいじめを受けてきましたが、それをバネにがんばってきました。それが、最近は「本当に人生は理不尽で報われない」と改めて思うようになりました。周囲には仕事も結婚もいくつも幸せを手に入れた人が多いのです。先に書いたマウントを取ってきた人は、ほかの仕事相手にいい人ばかり当たって順調に仕事がうまくいっており、それを自慢するようなことをしても周囲から嫌われることもなくて、正直うらやましいです。
同時に「たったひとつの夢すらちゃんとかなえられない、たったひとつの幸せを手に入れることすらできない自分は一体何なんだろう」と虚むなしく、自分が情けなく思えて仕方ありません。「これまでつらい思いをしてきた分くらいは報われたい。幸せになりたい」。そう願うのは期待しすぎでしょうか。こんな気持ちにどう向き合えばいいのでしょうか。（ハンドルネーム ３０代・迷える牛）
※本裏回答は、下記に記した方針で勝手に回答した記事となっています。リンク元のサイトとは関係ありません。リンク元サイトの回答に敬意を表した上での、裏回答です。ご了承ください。
夢
危うく、出だしから読み落とすところでしたが、まずはあなたは、「自分の好きな仕事、夢だった仕事をしています」とのこと。なんと素晴らしいことでしょう。
冗談抜きで、今時、自分は何をやりたいかわからない、自分が何を好きなのかも分からない、だから当然、夢なんて持てない、と言う人々のなんと多いことか。30代で、きちんとそのように語り始められるご自分に、胸を張るべきです。
いじめ
しかも、学生時代にいじめを受けてきたとのこと。にも関わらず、それをバネに、「自分の好きな仕事、夢だった仕事をして」いる。素晴らしい以外の何物でもありません。心の底からご自身に、よくやった、とねぎらい、精一杯褒めてあげてください。
悩み
もう、ここまで分かった時点で、ああ、今日もいい話を聞いた… と、さっさと仕事を終えて早めに帰宅、駅前のホルモン焼肉屋でシマチョウ転がしながら、いっぱいやるか、と実に爽やかな気分になりかけておりましたが、よくよく読み返すと、お悩みがあるとのこと。
まあ、いじめの克服、自分の夢を生業にしていることに比べれば、どうってことはありませんが、ついでに深堀してみましょう。
・仕事でなかなか思うような成果を出すことができない
・同業者からマウントを取られる
・仕事相手にいいかげんなことをされる
なるほど、ちょっと面白く無いですね…
加えて、どうも文面からすると、周囲の人に対して、羨ましい、と思う気持ちもあるようです。相手は、
・仕事上で、取引先の運がよく順調
・結婚している
・周囲に、自慢しても嫌われない
羨ましい、と思うと言うことは、相手にあって、自分にはないもの、と思ってると言うことです。となると、その裏返しが悩みですから、総合すると、以下の６点が、あなたの目下のお悩みでしょうか。
悩み1. 仕事でなかなか思うような成果を出すことができない
悩み2. 同業者からマウントを取られる
悩み3. 仕事相手にいいかげんなことをされる
悩み4. 仕事上で、取引先の運が悪く、極悪非道の輩にしか出会わない
悩み5. 結婚したいが、まだ出来ない
悩み6. ちょっとでも自慢すると嫌われる
これ以外に、通常の同世代の若者であれば、
・調子に乗って、３重婚してしまい、片をつけたいのだが、どの相手から事情を説明すればいいのかわからない
・そもそも仕事をしたくない、遊んで暮らしたい
・切っても切っても鼻毛の成長が異常に早くて追いつかない
・借金が３億円ある
・血圧が高い
・ジャイアンよりもひどい音痴だ
・身長が2m50cm超えていて、家の天井に頭は当たるし、電車に乗るのも一苦労する
・辛いものが苦手なのに、自宅の隣がキムチ工場で匂いが漂ってくる
・昔サッカーの試合で、１試合で、５度もオウンゴールをやらかしてしまい、それ以来、サッカーの話題を耳にするだけで悪寒が走る
・酔った勢いで、彼女の名前を刺青にして彫ったが、間違えて昔の彼女の名前を入れてしまったために、かなり気まずい…
・オリンピック・パラリンピックの大会組織委員会の会長をしているがつい暴言を吐いてしまった…
などなど、現代日本の30代の統計として、平均一人当たり、20件から30件の悩みを抱えていると言われる昨今、相談者さんの悩みは極めて解決しやすいボリュームと言えるでしょう（上記、悩み事例に、部分的に30代の事例と言いかねるものも含まれています、ご了承下さい）。
対策
極めて地味で、面白くない回答で恐縮ですが、悩みが６点あるなら、一つずつ潰すしかありません。で、難易度もありますから、順序を決めると良いでしょう。取り急ぎ、簡単に記すなら、
悩み1への対策. これは、流石に、お仕事の内容と、つまづいている部分がわかりませんので、残念ながら回答できません… ぜひ、別途、法外な相談料にご同意いただければご相談に乗りたいと思います。
悩み2への対策. マウントを取りたがる人物は、たいがい、自分が賢い、えらい、強い、綺麗、などと勘違いしている、勘違いしたがる人物ですから、プライドは高い一方、どこか弱みをつつかれることを恐れてることが多いです。周囲も、薄々勘づいていながら、面倒くさいから、適当に「ふーん、そうだね、すごいねぇ」と相手しているだけなので、ますます裸の王様になり、もはや更生など期待もできないデクのぼうになるでしょうから、あなたも、適当に「まじ、すっごいっすねぇ〜 もう弱みなんて、１ミリもないっすよねぇ〜 業界史上最強じゃないっすかぁ〜」と笑顔で心にもないことを言って、あとはできるだけ関わらないようにすることです。
悩み3と4への対策. こればっかりは、そもそもあなたのせいではなく、相手の問題なので、あなたが悩むのもおかしな話です。可能ならば、相手の首根っこ捕まえて、「テメェ、殺すぞ、オラァ」と一度脅すのが一番ですが、最近のビジネスの風潮として、あまりそう言う乱暴な態度はトレンドでは無くなっておりますし、そこまでして、相手の不誠実な性格を更生してあげるのは、相手にサービスしすぎでしょう。むしろ、自分のことを考えるべきです。仕事において、常にトップや周囲から一目置かれるのは、「困難な仕事をやり遂げた」と言う実績、これに尽きます。つまり、その仕事相手がいかにダメダメで、それが故に、ご担当の仕事がどんなに熾烈を極めたのか、事実をきっちり分析し、同僚がご担当しているイージーな朝飯前の仕事とは訳が違う、と言うことを淡々と比較プレゼンし、あなたの正当な評価につなげるべきでしょう。むしろ、あなたの実力をアピールする最大のチャンスです！
悩み5への対策. この辺りの事情は、ちょっとナーバスでしょうから、悩み1と同様、安易なことは申し上げられず… 週に５回の合コン、結婚紹介所への登録５社、出会い系アプリ５種を使い回し、など散々試みた上でのお悩みなのかどうかでも違うかと… 別途ご相談、対策を立てましょう。
悩み6への対策. まあ、程度問題だとは思います。「昨日、道端で袋を拾ったら中に、３億円が入っていて、正直に交番に届け出たら、相手から逆に感謝されて現金10億円と南青山のマンションの最上階ユニットをお礼に頂いちゃったんだけど… いや、違うのよ、これもたまたまだし、現金はすぐに全額、あるいは0.1%くらいを、赤い羽共同募金に預けるつもりだし、私なんか、もともとお金に興味なんか無いんですぅ。」と、新調したばかりのキラキラのシャネルのスーツに身を包んで照れ臭そうにかつ遠慮がちに、時折はにかみながら説明しても、それでも嫌そうな顔されたら、相手の器が小さいと判断して、ほっとくに限ります。
夢の過程
やっと、これで、程よく焼けてきたシマチョウにありつきたいところですが、いくつか気になることもあります。
「たったひとつの夢すらちゃんとかなえられない、たったひとつの幸せを手に入れることすらできない」とおっしゃっておりますが、冒頭に記された通り、現にあなたは「私は自分の好きな仕事、夢だった仕事をしています」とも記しており、明らかに矛盾しています。
が、誰もがお分かりの通り、冷静に事実を鑑みるなら、夢をかなえる上で必須となる「試練」も、対策3, 4に記した通り、着実に実践しておられる訳で、もはや、夢を叶える上での、むしろ王道を歩んでいられる、といって間違いないでしょう。
まさか、運良くそんな「試練」に出会わず、適当にヘラヘラしてれば仕事が終わるようなそんな生業が、「夢」だったとしたら、わざわざトライするのも面白くもなんともない訳で、むしろ、今後、同僚や同業者が、「あちゃ、めんどくさい得意先に当たっちまった…」とこぼしていたら、ラッキーとばかりに、「その仕事、なんとか譲って頂けませんでしょうか」と頭を下げて取りに行く方が、夢の実現を早めてくれるでしょう。
なんの試練や困難にも出会わずにサクッとゴールしてしまうようなロールプレイングゲームなど、誰も見向きもしないのと同じで、むしろ悩むべきは、自らのサクセスストーリーを描く上で、他に、必要な試練はないか、とそこかと。
・スタッフと打合せをするも、「こんなのやってられっかよ！」と訳もなく、企画書を机に叩きつけて、会議室を出ていく部下
・企画書の内容も見ないまま、「実はね、上の指示でこの案件は、これ以上、進めないことになったんだ…」と、窓の外の遠くを見つめながら語る、中間管理職上司
・取引と引き換えに性の接待を要求をする、どすけべなハゲ親父
・ようやく、企画が軌道に乗り始めたと思ったが矢先に、信頼していたスタッフをヘッドハンティングする、他社同業
・美味しい仕事になったと思った瞬間、色仕掛けであなたの上司にごまをすってプロジェクトリーダー役を横取りしようとする、お色気ムンムンな女性（か、男性）
・完成目前のプレゼ資料の保存ボタンを押す前に、あなたのPCの上にコーヒーをこぼす、ちょっとお間抜けな部下
・プレゼ前日に、３年ぶりに誘われた、朝までオールナイト合コンパーティー
・プレゼ当日の朝、「実は、子供が熱を出して今からPCRテストなんです…」と申し訳なさそうに電話してくる部下
などなど、通常のプロジェクトには必ず付き物である上記のような試練を、もし万が一まだご経験なされていないのであれば、できるだけ早く、気の利く先輩に耳打ちし、なんとなく、上記をさりげなく演出してもらうようお願いしておくといいでしょう。
妬み
さらに、なんとなくの印象ですが、相談者さんの中で、悩みの１から６が渾然一体ごちゃ混ぜになっており、かつ、ひょっとすると、その、なんとなしのもやもやの原因の多くが、一人の相手から起因しているようにすら感じられます。
つまり、あなたの悩みは、つまるところ、
・仕事が今ひとつ上手く行かない
・なんだか、羨ましいと思う同業者がいる（一人か、複数か）
の２つなのでは？
だとすると、まずは、この悩みをごっちゃにしないことです。仕事は仕事で、別途、法外な相談料にご了解頂いた上で、必要に応じて、一つずつ、解決していきましょう。これには、マウント同業者も、結婚も、自慢話も全く関係がありません。むしろ、そこに引っ張られて、問題点をすり替えてしまっているようでは、無論、問題点を解決することは無理でしょう。
羨ましいと思う同業者については、これも、慌てずに、冷静に、どこが羨ましいのか、分析することです。
妬みの感情は、きちんと分析することで、自分が相手の何に憧れているか、がわかってくる、と言う点で、とても有用です。つまり、あなたが憧れるのが、
・自分の弱みをさらけ出すのが怖い故に、強いフリをして、自分の方が優位だ、と常に虚勢を張っていないと不安でしょうがなく、かつ、立場上、それを否定するのが面倒だったりする周囲のせいで、裸の王様・女王様に成り果てた有様なのか？
・たまたま運よく、苦労せずに仕事を終わらせることができたゆえに、今度、難しい客先相手の仕事がくるととたんに、死んだフリをして、その仕事が別の人に行くよう、祈るしかない実力の無さのことなのか？
・他人の前では、幸せオーラを振り撒きつつ、その実、家に帰れば夫婦間における家事の分担比率において合意に至れず、包丁片手に離婚協議を繰り返している、結婚の実態なのか？
・えげつない自慢話と、おべんちゃらで迎合する周囲、と言うビジネス上のお芝居を演じてみたいのか？
その辺りが明快になれば、周りの目を気にすることなく、徹底的に、そのマウント同業者に頭を下げて、弟子入りすることも選択肢の一つになります。
「本当に人生は理不尽で報われない」
そうですね、世の中は理不尽にできています。
世の中は、これっぽっちも公平にはできておらず、世代を繰り返すごとに富はますます偏り、生まれた国、地域、両親の性格・収入などなどにより、生まれた瞬間から不平等にできています。ラッキーな運のもとに生まれた子供は、常に、過剰なラックに付き纏われて大きくなり、アンラッキーがどう言うことか、すら気づかずに一生を終えるでしょう。
ただ、アンラッキーな星の下に生まれたからといって、運がめぐってこない訳ではありません。運が巡ってくる頻度が圧倒的に少ないだけなのです。
ラッキーな人間が、週に５回チャンスに出くわすとして、アンラッキーな人間は、年に１回しかチャンスに巡り会えないかも知れない。
ただ、その年に１度のチャンスが巡ってきた時に、それをチャンスと見抜く、洞察力と判断力。さらに、そいつに確実に喰らいつく俊敏さと、一度喰らいついたら二度と離さない忍耐力。
それがあれば、ただ単なるラッキーにヘラヘラしてるだけの相手に負けることは絶対にありません。これは本当です。
その時得られる達成感は、「これまで辛い思いをしてきた分」などという秤で計りたくなる程度のちっぽけなものではなく、そんな比較すらするのもアホらしくなるほどの、桁違いの格段の充実感を得られるでしょう。
そもそも、誰かとの比較ではない、あなたが本当に掴みたい、幸せとは？
あ、しまった、シマチョウが既に炭と化している… こんなに一生懸命相談に答えてきたのに、たった一欠片のシマチョウすら手に入れることのできない自分が情けなく思えて仕方がない… 期待しすぎたか…
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