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今なぜ、Think Oppositeか?

何故か、行き詰り感の蔓延する社会

世の中、一見平和に見えながら、なぜか、悩みは絶えない。

日本の社会を見ても、一見、素敵な社会が構成されているように見えながら、みずからの進路、仕事で自らに与えられた課題、将来への不安、人間関係への疲弊など、行き詰りを感じている人々が実に多い。

競争の激化もあれば、暗黙のルールとでもいうような、見えないルールに知らない間に縛られていることも。行き詰まってしまった、と自らを追い込むと、ますます、視野が狭まってしまい、悪循環に。

自分は、将来本当に何をやりたいのか? ある意味、人によっては十年以上かけてやっと見つかる場合もるようなテーマも、情報の流通の早い昨今、ネット上に現れる脚色された他人の成功体験や、悪戯にそれを煽るメディアの言葉に、自らを悪戯に焦らせる者も多々。

ネット上で検索をかけても、決して自分の心に刺さる回答は出てこない。そもそも、自分でも、検索エンジンが弾き出すそんなチープな記事で自分が楽になるなど期待していない。自分の頭で考えなくてはいけないのは百も承知。

でも、どうやって?

そんな時に必要なのは、一旦、自分の思考の型をバラして、視野を広げて、再構築してみること。

そのために、Think Oppositeが役に立つ。仕組みは簡単。一旦、今、自分の目の前にある事実、テーマ、与条件をひっくり返してみること。それだけ。そこから視野が広がる。

このTOCでは、そんな手法をシェアすると同時に、一歩突っ込んだ考察も展開することで、全ての人にとっての、行き詰りを突破する道筋をサポートしたいと思う。

みんな、Wow!を求めている…

クライアントからの与条件をもとに、商品を企画し、見積りと一緒に提案すること。よくあるシーン。

ただ、それなりに成熟した社会、産業構造の中、商品を企画提供する企業も無数にあり、その競争は熾烈。そもそも、ある程度、クライアントの要望を満たす技術も社会に流通している。

ネットワークの成熟もあり、もはや、老舗の経験豊富な先行企業だけでなく、才覚のある若手起業家でも、数年でライバルになる時代。

こんな時代、クライアントにとって、与条件が満たされていること、は、ほぼプラスにカウントされない。それは、最低条件。クライアントが暗に期待しているのは、それ以上の提案。Wow! と思わず叫ぶような、期待以上の何か。

そう、正解だけを提示しても、受け入れられない時代に我々はいる。

そんな時、どうやって我々は、クライアントの期待以上の価値を提供でいるのだろうか? そんなマニュアルに書いていないようなアイデアをどうやってこの自分が産み出せるのか?

それをうまくキャッチフレーズにしたのが、かつてのAppleのコマーシャルだった。

Think Different!

そう、みんなとちょっと違う考え方をする。それが、社会でのイノベーションを産む! なんと言う魅力的なキャッチフレーズだろう! そう僕も私も、そんな生き方をしたい!

ただ、問題は、じゃあ、Appleのコンピューターを購入すれば、すぐさま誰でもThink Differentできるかと言うと決してそうではない… コマーシャルで映像として紹介された人々が、実績を世間に認知されるまでに何をしてきたのか、どんな膨大なスタディをし、失敗もし、どう壁を乗り越えて、そこに辿り着いたのか? そもそも、彼らのほとんどは、Appleのコンピューターを使わずにそこに辿り着いたはずだ。

Think Differentに辿り着いた手法は人それぞれだろう。苦労もあったかもしれないが、案外、本人にとってみたら、Connecting the dotsのように、自然とここに辿り着いた、と言うことなのかもしれない。僕たちも、誰かの真似をすることなく、僕たちなりのやり方でThink Differentを見つけていくしかない!

そんな時に役立つのが、まずは、Think Oppositeを考えてみることだ。

一旦、物事を裏返してみる。そうすると、元々のテーマと、裏返ったもの=180度回転したもの、の間に、180度の視野、パノラマが広がる。パノラマにも裏表があるから、うまく全部合わせれば360度。

更に懸命な立体的な思考ができる輩であれば、球体的な思考も可能だろう。

そう、Think Oppositeが、Think Differentの入口になる!

New Normal!

コロナ騒動には驚いた。しかもまだ、真の意味での収束はほど遠い。我々はコロナと共に時代を生き抜くしかない、そんな気持ちを社会は抱き始めている。

ところで、コロナによる影響で、在宅勤務が一気に進んだ。打合せは、ZoomでOK。ネットワークのリテラシーも、これまでの会社でのもどかしさが嘘のように、当たり前になってきた。

学校もオンラインだ。ちょっと不便やもどかしさは残るけど、いつでも、電車に乗らなくても友達と会える。と言うか、若者にとっては、これまでのコミュニケーションとあまり変わらない。

つまり、昨日までの常識が、今日は非常識となる、そんな環境の変化が、これまでの想像を超えてスピードをアップして進んでいる、と言うこと!

日本の常識は世界の非常識、と言う言葉も散見される。

要は、どこかに転がってるマニュアル通りに生きていては、時代に取り残される、と言うことだ。だからと言って、焦って、飛び交う情報に飛びついてばかりでも足元を救われるだけ…

どうやって、地に足を付けながら、それでもなお、時代を生き抜くことができるのか?

そんな時にも、Think Oppositeは役に立つ! 目の前の現実? 情報? 課題? それを、否定はしないけど、一旦裏返して観察してみること。そうすることで、オリジナルソースの情報を自分なりに相対化してみること。

時代の寵児は目指さない。でも、しぶとく、うまいこと、もちょっと、この激動の時代を生き延びていこうではないか?

そんな、現代という時代を生き延びていくための、ある種の知的サバイバル術としても、Think Oppositeは有効に作用する。

「いいね!」に疲れた日常生活に…

単に、生き延びるだけじゃない。

昨今、我々は高度に、でもその実、極めて狭小的に進化するSNSの世界に生きている。そこで飛び交う、無数の「いいね!」。ほっこりする話題。お互い、励まし合う善意の言葉たち。ポジティブに再生産されるリツイート。

それらは、悪戯に飛び交う、ヘイトメッセージよりもはるかに多いだろう。

でも、僕たちは、ちょっと、そんな、「ちょっといい話」にも疲弊してないか?

否定はできない、「いい話」だけど、なんだか、もはや本当の意味では自分に刺さってるわけじゃない。いや、私はもっと、切実に自分の心に、身体に、ダイレクトに触れる体験をしたいのだ! そう思っている人は多いはずだ。

そんな、ちょっと、予定調和の世界に疲れた現代人にとってもThink Oppositeは効く。

目の前の、一見、穏やかに調和の取れている現実を、あえて、ちょっとハスに構えて眺めてみないか?

天邪鬼で結構、でも、いつもと違う視点で、世界を眺めてみると、思わぬ発見があるじゃないか! 目の前の世界を否定しろとは言わない。でも、違う視点でみることで、今まで当たり前に感じてた日常生活に感謝の念が生まれたり、自分でも想像もしてなかった興味を見出したり。

少なくとも、人生って毎日こんなものか、と決めつけていた日常が、一瞬にして輝いて来ることすらある!

Global社会に向けて!

我々は、たとえ、ウィルスの拡散を防ぐために、あるいは、政治的な陰謀故に、お互いの国同士の行き来を制限したとしても、もはや、鎖国して生きていくことはできない。

むしろ、誰もが理解している通り、ネットワークを通じて、瞬時に、いつでも、世界の裏側と繋がれる時代に生きているのだ。

ビジネスでも生活でも、もはや我々は、日本という常識、日本という文化だけをベースに生きていくことはできない。それは、生きていくことはできない、というネガティブな意味をはるかに超えて、もっとはるかに大きな世界で生きていくことができる、という超ポジティブな意味での変革であるのだが。

そんな時代、我々は、日常的に、今まで知らなかった常識、習慣、ロジックに日々接することになる。しかも「郷に入っては郷に従え」て言うでしょ! って、自分のスタンダードを相手に押し付けることすらできなくなる可能性が高い。

「え、だって、もはや、これがグローバルスタンダードだよ」て言われるのも日常茶飯事だし、スタンダードって誰が決めるの? 本当にそんなスタンダードが存在するの? どっちにしたってどうせ最近の世間のマジョリティってだけでしょ? などなど、土台の根底すら、ぐらついてくる。

そんな、自らを作り上げてきた、常識、習慣、ロジックの土台が揺らいだ時(そして、もちろん、それは、自らをアップグレードする最大のチャンスだ!)、どう新たな土台を再構築するか?

Think Oppositeの手法は、そんな自らの基盤の、盛り変え作業にも役に立つ。自らの根底の対極を見据えながら、その間の立ち位置を相対化することができるからだ!

ダイハードのような、ちょっとだけ知的なサバイバル術

上記もろもろの、いろんな局面、いろんな側面から鑑み、しぶとく、したたかに、時に美しく、エンジョイしながら、時代を生き延びていくのに、Think Oppositeの手法は有効だと思う。

今後、具体的な適用事例などを紹介しながら、この場で展開していきたい。

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