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日本の保全重要沿岸海域と海洋保護区の拡張
生物多様性条約(CBD)第15回締約国会議(COP15)で策定予定の「ポスト2020生物多様性枠組」において、海域の保全区域指定に関する目標(海域の30%を保護区にすること)が検討されています。海域については、これまでの景観保全の観点に加え、生物多様性保全の観点から海域全体の景観・資質を評価する必要があります。
このような背景から、私たちは、日本の沿岸域の生物種分布を分類群ごとに地図化し、保全上重要な海域を可視化しています。
以下の地図は、魚類などの海洋生物の分布を網羅的に予測し、種分布を重ね合わせて、各分類群の種数を見える化した結果です。赤色・黄色のエリアが、生物種数が豊かなことを示しています。
![沿岸海域多様性](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72934180/picture_pc_eba389051e1c6d48eeb852680288757e.png?width=800)
以上の沿岸海域の生物種分布データを基に、保全優先海域をスコアリングした結果が、以下の地図になります。赤色や黄色のエリアは、海洋生物の絶滅リスクを最小化する観点から、優先的に保全すべきとランク付けされた海域です。これにより、海洋保護区の拡大の費用対効果を俯瞰的に評価できます。
![海洋保護区](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72934178/picture_pc_3f8d3e41d8465b664aeec927952586ab.png?width=800)
これらの分析は、以下のようにフローチャート化でき、沿岸海域の社会経済状況なども考慮しつつ、海洋生物多様性の保全の実効性を強化することを、私たちは目指しています。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72942518/picture_pc_d013d0bc27cd18e465d8c1eed3a43083.png?width=800)
いただいたサポートは、 生物多様性保全の研究成果を社会実装するために、日本各地を訪問してお話させていただく際の交通費に使わせていただきます。