認知症介護の裏側 「世間から見たら僕はただの無職」

数日前、僕はInstagramで僕と同じように老孫介護をしている女性のアカウントを見つけた。その女性の動画(リール)では現在ニートという文字が堂々と書いてあり、言っていた。

年齢も近いということに縁を感じた僕は、投稿とコメントを一通り見ていると、
”介護をしているのでニートではない”のようなコメントがあった。

そのコメントのようなことを僕も周りの友人や介護経験者から言われたことがある。でも僕はその女性のようにニートとして、そして誇りを持ちながら祖母の介護と家事を行なっているか?と言われると残念ながらできていない。

なぜ今の僕が祖母の介護にイマイチ誇りを持てていないのか?というと、
やはり他人からみると、僕は単なる無職だからである。

昨年こんなことがあった。僕は自分が使ってない不用品をリサイクルストアに売りに行くことにした。売るにあたり、僕は証明書の提出と用紙を書く必要があったのだが、職業欄では当てはまる職業に丸をする必要があった。職業の候補の上位には会社員や公務員があり、下の方に行くにつれ専業主婦(夫)、個人事業主、そして1番下には無職とあった。

この時僕の脳内では、
「家で家事も介護もしているから、専業主夫に当てはまるかな?」
「いや、結婚してないから当てはまらないか。」
「と、言うことは無職か…」
というような会議が行われ、結果的に「無職」に○を付けた。

この場面に遭遇するのは数ヶ月に1度程度だし、別に企業や病院にとって職業欄の内容は単なる情報の1部なだけかもしれないが、ネガティブな僕は一向に慣れず、毎回嫌な気持ちになる。いつか、職業欄に無職(家族の介護)のような選択肢ができればなと、と思う。


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