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OLの憂鬱

今年も、あまり給料が上がらなかった。

けっこう頑張ったつもりだった。
けれど、頑張った見返りをそう簡単にもらえるわけではない。会社員なので、仕方ないとは思いつつも、気分はずーんっと沈み、前に進む足取りが重くなる。自転車のペダルをめちゃくちゃ漕いでいるのに、目の前の坂道を1mも前に進んでいないような気分だ。
こんなんじゃ、10年、20年後も、働いているという想像がつかない。漠然とした不安を抱えながら、この梅雨の空気を吸っていると、何もやる気が起きなくなってしまう。

じつは年内に結婚する予定がある。すると「旦那がいれば(経済的な面で)生活がラクになるでしょう」「夜ご飯は作ってあげるの?」「子育てしながらバリバリは無理だね」という言葉ばかりで、職場に限らず周囲の人たちから私の仕事への期待値は下がっているような気がする。

・・・・正直、今は夫の夕飯のことより、私のキャリアの方が大事で仕方がない。

どうしても、出産に関しては身体的なタイムリミットがある。徐々にリスクを上げながら、迫りくるリミット。妊娠の適齢期が働き盛りの30代前後にのしかかってくるの、何かのバグだとしか思えない。何歳までは仕事に集中する、という計画を立てたところで、じゃあその年齢を超えた瞬間にすぐ子どもができるというわけではない。もっと早く、なんて後悔することもあるかもしれないわけで。

そして、正直、メディアで紹介されているような子育てとキャリアの両立をしているワーママの働き方はまったくできる気がしない。すでに自分の仕事と家事だけでも、ひーひーしている。

それでもこう願ってしまう。

他の同僚と同じように給料も上げたい、昇格もしたい、責任のある仕事も任されるようになりたい、けれど子どもも欲しい、家族も大事にしたい、あれもこれも、欲しい。と思ってしまうのは、わがままなのだろうか。

そんなこんなで、新婚旅行の行先を考えるよりも、自分の将来の行く末が不安すぎて、まったく浮かれていられない。

このままじゃ、何も楽しめなく、家族まで巻き添えにしてしまいそうなので、心を整理するため、ただひたすらにカフェに閉じこもり読書をしたり、職務経歴書を作成してみたりしていた。

そんなこんなのしんどメンタルと向き合った27歳の私が、30歳にむかう私に言っておきたいことが2つある。

1つは、今欲しくてたまらないものが、未来の私も欲しいと思うかはわからないということだ。

20歳の頃に欲しかったものを思い浮かべてほしい。

ライブハウスの最前列、自由気ままな一人ぐらし、どうしても私を選んでくれなかったあの男。

27歳になった今の私はこう思う。ライブハウスは最前列より後ろの方で見るのが好きだし、念願の一人暮らしではすっかり鬱になってしまい、誰かと暮らすことを頑張ろうと思っているし、私を選ばなかったあの男とは自分から離れる決断をしたからこそ、今の彼と出会えたわけで、まじであの頃のわたしグッジョブ、と。

だから、27歳の私が今欲しくてたまらない、現職でのキャリアアップと子育ての両立というものも、30歳の私が、40歳の私が、欲しいと思うのかはわからない。もしかしたら今の職場で新たな働き方や役割を見出しているかもしれないし、今の仕事じゃない別の道を見つけているかもしれないし、そもそも仕事より家族のための時間に専念したい、という状況になっているかもしれないし。

都度、その歳の私に決断をゆだねてあげれば問題ない。キャリアより夫の夕飯の方が大事になる時がきたら、それはそれでいい。その時にやるべきことを一生懸命やればいい。

そして、あたりまえだけれども、手に入らなかったものしか、欲しいと思えないわけで。欲しいものだけにとらわれずに、手に入ったものを手放さない努力も忘れずにしてほしい

私は、いくつになった私のことも信じようとおもう。

2つめは、欲しいものは変わるからこそ、選択肢を増やしてあげることが今は大事だということ。

今の職場では、子育てしながらキャリアの両立をしているロールモデルがいないから、どうせ自分にもできないだろうと漠然とした不安を抱えたまま「なんだか頑張る意味がないかも」って惰性で仕事を続けるのはやめてくれよな。どんな働き方をするにしても、今は自分のできることを増やす努力を続けてください。すぐに給料が上がらなくても、昇格できなくできなくても、同期や後輩に追い抜かれようとも、その努力は必ず未来の私を助けてくれると思います。

悲しいが、選ぶ権利を持っていないと、悩むことすらできないのである。そのためにひとつでも、ふたつでも、自分のできること・得意なことを諦めずに探して、伸ばしていくんだよ。逆に、苦手なことに取り組んでいる時間はあまりにもなさすぎるからね。

27歳OLのこの憂鬱を晴らすためには、今欲しいものにとらわれすぎず、こつこつと選択肢を増やしていくしかない。

もうちょっとだけ、踏ん張って見せるよ。


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