地域でゆっくりITサポーターを増やそう ⑦
今回は、前回に引き続き「ITサポーターとしてどう向き合っていくか」についてです。
どのように教わる人に臨むかの姿勢について、6つの押さえるポイントを記載しましたが、今回は3つ目「伝える知識や情報量に気を付ける」と4つ目「分からないことは分からない」。
ちなみに、前回記載した押さえるポイント6つは以下の通り。
・主役は教わる人
・安心させましょう
・伝える知識や情報量に気を付ける
・分からないことは分からない
・自分自身を守る
・教わる人も守る
伝える知識や情報量に気を付ける
近年、タイパ(タイムパフォーマンス)や効率化など、時間に関する単語がよく使われるようになりました。
時間の価値や意識が高まっていることを示していると考えます。
当然、ITスキルを教えるにも時間がかかります。用意された時間内に、教わる人の疑問や問題を解決しようとサポーターは必死になります。
予定されている時間が迫れば迫るほど、気持ちは焦ります。
ここで気を付けたいことは、この焦りの気持ち。
誰しも焦りの気持ちを持つことはありますが、自分が焦ると相手にもその焦りを感じさせてしまいます。
なので、自分が焦らず時間を掛けるようにしましょう。
サポーターが焦って教え方がザツになると、教わる人の納得度は下がってしまい、かえってその時間がムダになってしまいます。
納得度を確かめながらゆっくりと進めていき、ゆっくり納得度を上げていきましょう。
たとえ1回で伝えきれなくても1歩進めることを大切にする。
そして、限られた時間の使い方としては、エッセンスと段階を意識した出し惜しみも肝心です。
前回は、教えることで自分の承認欲求を満たすんじゃないよ!という話を書きましたが、一方でサービス精神や献身の姿勢からサポートされる方も多くいらっしゃいます。
自分の知っていることをお伝えして、自分と同じ知識にまで到達してほしい!
惜しげもなく知っていることは全部お伝えしよう!
と、知ってることを教えたい気持ちは分かるのですが、あれ?それって相手の気持ちではなく自分の気持ち優先じゃない?(主役は誰だった?)ってことはよく見かけます。
教わる人の様子を見ながら、いまの段階で伝えて分かると思われる範囲を見極めて、教わる人の頭の中が「???」「整理できなくなってきた!」とかえって焦らせないようにしたいですね。
分からないことは分からない
タイトルにもあるように、地域でゆっくりITサポーターを増やそうとしております。
もちろん、そのサポーターの方に専門的な知識があればあるほどいろいろなサポートが可能になるでしょう。
しかし、そんな簡単に専門的知識が増えることはありません。
ゆっくりと、個人や地域のITリテラシーが高まり、ITツールを使える人が増え、地域が便利になっていけばいいのです。
そして、少しずつ増やした知識をもって、少しずつサポートできる範囲を増やしつつ、さらにサポートできる人が増えていくことが理想です。
ただ、ハッキリ言って、即答できないことなんていっぱいあります。
何が困っているのか、何が起こっているのかをしっかりとヒアリングし、分からなければその場で調べてみてもいいんです。
ちょっと時間がかかったとしても、それから後は困ったことに時間を掛けさせることがなくなるからです。
また、「こんな事象がでて困っているんです」という相談をされるものの、実物がないときの質問は答えられないこともよくあります。
そんな時は、憶測で曖昧に答える方が、かえって教わる人を混乱させることもあります。
ということで、ITサポートする人は最初から「完璧」である必要はありません。
本格的にプロとして(しっかりとサポート料をいただきながら)ITサポーターをしていこうとするならまだしも、通常はサポーターにも分からないことはある、ということは前提として問題ないと思っています。
大事なことは、教わる人に対して分かる範囲でサポートすること。それだけで地域のITリテラシーが少し高まるのです。
また、サポーターの側が分からないのに適当に触ることによって、かえってサポーター自身が混乱しないようにしなければなりません。
尋ねられたことにその場で分からなくても、恥ずかしいことでも何でもありません。
ここでいいカッコしようとして、最終的に分かりませんでしたという方が十分カッコ悪いです。
私自身、その場で分からないものは「ごめんなさい、わかりません」とお伝えしています。
もし質問された分野について自分以上に詳しい人を知っていれば、その人につなげるか、代理で聞いてあげてもよいでしょう。
自分以外の人につなぐということも立派なスキルです!
分からないことは恥ずかしいことじゃない、出来る範囲でサポートする!
もう、これに尽きます。
次回も「サポーターとしてどう向き合っていくか」について引き続き触れていきます。次回は5つ目と6つ目について。
さいごに
時代と楽しく付き合う適応力を高めキャリアの可能性を拡げるサポートをする「3つのつながる」を実現します、と謳ってホームページをつくっています。
よかったらこちらもご覧ください。
https://www.thinking-square.com/