地域でゆっくりITサポーターを増やそう ②
とある中間支援団体の方からご依頼いただいた、年配層の方々にスマホの使い方を教える人を地域で増やすサポーター養成講座でお話しした内容を元に書き連ねております。
さて、この時の講座は、募集した方々の年齢にも制限があったようでして、たしか55歳以上。
キャリアも自身がサポーターになることのモチベーションもバラバラ。
特に確認していないけど、参加者と雑談しながら得た感覚としてはITスキルもバラバラ。
まあ、当然といえば当然です。
そんなバラバラな状況においては、こちらの立ち位置・スタンスや、今から話すことの前提は整えておく必要があります。
聞き手にも話し手にも前提や思い込みってありますので。
最初に前提というボタンの掛け違いをすると後の挽回がとんでもなく大変。
それで、今回はITサポーターとして望ましい役割について。
何でも知っていて、何か尋ねられたら何でも答えられる人?
困った時にはいつでも手助けできる人?
そんなことができる人なんてそうそう周りにはいませんよね。
また、そんなことできる人はだいたい日中には別の場所で別の仕事をしていることがほとんどです。
ましてや、ちょっと連絡したらすぐにタダで対応してくれる人なんて・・・。
(すぐに対応できる=簡単 ⇒サービス料を払う必要なしという誤解がたまにあります。)
話を戻しまして、ITサポーターとして望ましい役割についてはこう考えています。
1.自走・応用可能な状態にする
2.よく知っている人や専門の場所につなぐ
自走・応用可能な状態にする
サポートはいつでもできる訳ではない。
サポーターの方がその場にいなかったりすぐに対応できないケースの方がほとんど。
であれば、一度お伝えした(教えた)ことはできれば自身でできるようになってほしいところ。
ということで、ポイントは3つ。
・教わる人の代わりにやってしまわない
・教わる人が「サポーターにお任せ」な状態にさせない
・依存させてると、あなたがいなければ何もできない人になる
学ぶ・覚える機会を奪わず、自分がやった方が早いという気持ちを抑え、活用しながら理解を促す。
人によってはサポートするのに「忍耐」を強いられるかもしれません。
でも私としては、これがサポーターとして望ましい一番の姿だと思っています。
というか、人がやっているのを見てるだけ(自分はやらない)で覚えられた経験って、これまでいくつあります?
よく知っている人や専門の場所につなぐ
たまに勘違いされるのが、サポーターというと、何でも答えられる・対応できる人というイメージ。
そのイメージから「教えられない」と思い込まれる方がいらっしゃいます。
私としては、地域でITを活用できる人が少しずつ増え少しずつレベルアップするだけでも大きな進歩だと思っています。
なので、「できることはできる」「できないことはできないない」で割り切り、できる範囲でサポートすればいいと思っています。
ここのマインドセット・前提条件を整えることがとても重要です。
ということで、心持ちのポイントは5つ。(多い!?)
・自分が専門家にならなければ!と思うとしんどくなる
・教える人(サポーター)にも不安はある
・手助けできることは、まず手助けできる範囲で
・それ以上の時は、詳しいところにつなぐこともサポートです!
・肩の力を抜きましょう!
分からないときは、分かる人につなぐとか、どこで(誰が)専門分野の窓口につながるのかなど、そちらを知っている方がよっぽど有効です。
また場合によってはそこにつないであげられることも大切なサポートと言えます。
余談ですが、エンジニア気質の人が「できますか?」「分かりますか?」と尋ねられると、変なスイッチが入って「できない」「分からない」と答えるのを回避しようとする傾向があります。(結果、とても時間を掛けてしまうケースが・・・。)
サポーターの方ができる・分かることがミッションでなく、目の前で困っている人の悩みを早く解決してあげることがミッションですので、その点はお間違いなく!
何でもやってあげることがホスピタリティだと勘違いしてる人、周りにいませんか?
さいごに
時代と楽しく付き合う適応力を高めキャリアの可能性を拡げるサポートをする「3つのつながる」を実現します、と謳ってホームページをつくっています。
よかったらこちらもご覧ください。
https://www.thinking-square.com/
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