見出し画像

RPAではなくMPRで行こう|Mechanize Process Re-engineering のススメ

数年前に、RPA、すなわち、ロボティクス・プロセス・オートメーションという言葉が世の中を席巻しました。ここで言うロボットは、別に物理的なモノに限らず、ソフトウェアロボットでもいいのですが、とにかく「ロボット」によって業務を自動化しようぜ、というお話です。

この考え方については、折に触れて「RPAの前にBPRするべきだろ(RPAという手段を論じる前に、業務を整流化しようよ)」というお話をしていたのですが、最近、僕の中で「MPR」という風に捉えた方が良いんじゃないか、というところに思い至りました。

Mechanize Process Re-engineering。つまり、仕組みを活用した業務改善、です。

ーーー
有料note(100円)ですが、最後まで無料でお読みいただけます。ご購入いただくと、僕のnoteがプレミアムにアップグレードされ、予約投稿が可能になり、定期更新が捗ります。よければポチリとご支援ください。
ーーー

オートメーション(自動化)は必要か?

RPAという言葉が抱える問題は、最後の一文字「A」にあります。Automation、つまり、自動化です。

ロボットを使って、プロセスを、自動化する。が、ゴールになってしまうんですよね。

でも、立ち止まって考えれば、
・自動にする意味あるの?
・自動にしたら、誰が嬉しいの?
というようなお話があるわけです。

で、仮に、自動にしたらめっちゃうれしい、という話になったとしても、
・どの部分を自動にしたらいいの?
・完全に自動にした方が良いの?半自動くらいの方が使いやすいの?
みたいな話が出てきます。

もちろん、RPAを謳うコンサルティングファームや、実施するプロジェクトにおいても、多くの場合、上記のような本質的な議論が行われていることだろうと思うんですよ。でも、名前がRPAですからね。プロセスオートメーションですからね。どうしても「我田引水」的に、自動化の話になっちゃう傾向はあると思うわけですよ。

やるべきは「プロセス変革」

そうなると、とどのつまり「本当にやるべきことは、自動化(xPA)ではなくてプロセス変革(xPR)だ」ってことになると思うんです。

でも、そうすると、昔からxPR業界の海賊王として君臨するBPR様がいるんですよね。「おれは、ビジネスプロセスを、リエンジニアリングする!ドンッ!!!」っつってね。

いや、ほんと、めっちゃいい言葉なんですよ。BPR。

ただ、ここに「ロボットによって」みたいなニュアンスを加えたいのは分かります。BPRってものは、多くの場合、システム開発とか、ソリューションの導入とかがセットになってるんですけれど、本質的に突き詰めれば「その作業、いっそのことやめちゃえば?」とか「なんで3か所で書類の保管してるの?1か所にまとめたら?」みたいな、システムがまったく絡まないものもスコープとして含まれるべきなんですよね。

なので、昨今の「AI」とか「ツール」とか、そういうニュアンスを入れて、領域を区切っておきたくなるという気持ちは分かる。

そこで「Mechanize(メカナイズ)」です

ということで、メカナイズ、がいいんじゃないかと思うんです。

メカニズム、仕組み、構造、という意味を込めて「仕組みによって業務を変革する」的なニュアンスです。Mechanize Process Re-engineering、MPR。

仕組化する、という手段を使って、業務を変えることを目的にするわけです。

画像1

本質的な話をすれば、目指すところは、従来から存在するBPRやRPAと変わりません。

しかし、「目的はプロセスのRe-engineering」という点と、「仕組み(AI≒機械学習モデルの活用なども含む)を用いて、必要な自動化などを組み込む」という点を主張するという点で、MPR( Mechanize Process Re-engineering )という言葉を推していきたい今日この頃です。

※Machinery でもいいんじゃないか、とかも思ったんですが「仕組みで解決する」という意図を込めて、Mechanizeが良いかなぁと。

ここから先は

0字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

いただいたサポートは、このnoteで紹介する書籍の購入に使わせていただきます。