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「和歌山の麻の茶袋」の使い方


使い捨てという贅沢な日常がある時代を迎える、ずっと前。
日本各地には、「お茶っ葉袋」を各家庭で縫い、くり返し使うという暮らしがありました。
そのお茶っ葉袋は「茶袋」「ちゃんぶくろ」など様々な名前で呼ばれて、素材も手ぬぐいのような綿で作る地域もあれば、竹を編んでガチャガチャのボールのような半球が2つ合わさったような形のものもあったりします。

実は数年前に和歌山でも「茶袋」の文化があったという記事を見かけ、とても気になっていました。
でも手がかりはまるでなし。
その後数年経った去年。色々薬草リサーチの旅をする中で、和歌山県を訪れ、在住の知人が「そういえば、おばあちゃんが茶袋を使っていた」という幼少期の記憶を話してくださいました!Σ(๑°⌓°๑)
ついに出会った!!!

素材も含め、完全に同じものではありませんが、現代らしく、シンプルに、
でも形や機能は同じ様にと、数回その方にも試作を見ていただきながら、リバイバルをしました!

ちょっと使い方が特殊なので、使い方をご案内致します◎



▶新品の場合の下準備
まずは一度、水洗いを。
生地に糊が軽くかかっています。手洗いで洗い流して、お使いください。

1,袋に茶葉を入れる
急須や小鍋でお茶を沸かすくらいの茶葉が入れられるサイズにしました。
人数×ティスプーン山盛り1.5杯の茶葉を入れてください。
※ガーゼのような荒めの生地ですので、細かすぎる茶葉の粉は落ちてしまいます。その代わり、早く乾きます。

2,しゅっと絞り、くるっと巻いて、きゅ!
巾着のようになっているので、ヒモの部分を引っ張って絞ります。
さらにそのヒモで袋の上部をくるっと一周させ、一回くぐらせて締めると、お茶っ葉が出にくくなります。

3,お茶を淹れるor沸かす
急須に②の茶袋を入れ、お湯を注いでフタをし、じっくり蒸らしてお茶を淹れる。
もしくは、小鍋などに水と茶袋を入れて火にかけ、沸騰したら弱火で茶葉や好みに合わせた時間お茶を沸かす。

4,どうぞ召し上がれ♪
使ったあとは、中の出がらしを取り除き、茶袋はささっと水で手洗いして、ぎゅっと水気を絞り、風通しの良いところで干して乾燥してください。
和歌山の知人は「おばあちゃんも、さっと洗って台所に洗濯バサミではさんで掛けて、乾かしてたなぁ」と教えてくださいました。


茶袋は、何度も繰り返し使えます。
だんだん淹れているお茶の色に染まりますので、ご自身ならではの色で育ててあげてください。
使うほどに愛着も湧いてきます♪

そして、職場や出先など、なかなか限られた場所ではリーフのお茶は淹れられない、、、と、断念することもありますが、いくつかのケースではこの茶袋もお役に立てるかと思いますので、ぜひお供させてあげてください◎

市販のティバッグは細かい茶葉が入っていて、ミルクティには向いていたりもしますが、お茶として楽しむときにはリーフの方がまろやかに仕上がることも多くあります。
ぜひ、リーフティを手軽にお楽しみいただきたいなという気持ちも込めて、、、。

お気に召しますように。


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