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報道の嘘

何日かにわたり書き続けている最近ペルーで起こっている事だが、

日本で報じられている事と、

現地に住んで見聞きする事では違いがある。

少しだけその事について書きたいと思う。


ペルー大統領辞任

昨日、マヌエル・メリノ新大統領が、

大統領を辞任する、と発表した。

このままではベネズエラの二の舞になると

危惧していたペルー国民は多い。

私自身、すこしホッとしている。


ストライキの理由

ここ数日書いているテーマだが、

前々大統領の汚職辞任、

前大統領の贈賄疑惑による罷免、

そして今回のマヌエル・メリノ国会議長の

大統領就任に伴う国会内での票の買収と、(国民投票なしで就任)

様々な団体からの闇献金疑惑、

これらに痺れを切らした市民が

「我々国民に大統領を選ばせろ!!」

とストライキを敢行したのだが、

この7日間は本当に内戦の国のようだった。



メリノ氏はここまで事態が大きくなるとは思ってはおらず、

軍と警察で一気に制圧してやる、程度にしか考えていなかった。

政府報道官は「暴動を起こしているのは犯罪者やテロリストです」

と嘘を言い続けていたのだが、

遂にペルー国民の声が、行動が、

政府の嘘を上回りこれに勝利したのだ。


報道の嘘

嘘と言えばもう一つ。

日本で報道されていたストライキの原因は、

「マルチン・ビスカラ氏の罷免に反対する市民がストライキをしている」

と時事通信や、ヤフーニュースで流されていたが、

これは辞めさせられたマルチン・ビスカラ氏の嘘で、

マスコミとうまく付き合っていた彼は、

自分にこれだけの支援者がいるんだぞ、

と言うのを裏付けするために、

「ストを行っているのはビスカラ氏の支援者である」

と公共の電波を使って言わせたのだ。

これを鵜呑みにしたのが日本の報道で、

まんまとビスカラ氏に騙されたのである。

私はコメント欄に本当のストライキの原因を書いたのだが、

即削除された。

これは少し怖いことで、真実よりも、

「自分が報道している事を信じてもらえればそれでいい」

「余計なことは言うな」

と言われているのだ。




世の中にはどれだけの嘘がまかり通っているのだろうか。

今回のストだけではなく、

南京大虐殺も、

大阪都構想松井市長のデータとり直し命令なども、

あらゆる戦争も勝者の後付けの嘘で塗り固められていて、

自分が信じている事を裏付けるデータだけを残すようにする、

人間って悪い生き物だ、と思わされると同時に、

ニュースだからと言ってなんでも鵜呑みにしてはいけないし、

しっかり吟味しなければならないと改めて感じた。


継続するストライキ

さてストライキだが、規模は縮小したがまだ続いている。

中心は若者で、警察に殺された4人の家族、

100人以上の負傷者、40名以上の行方不明者の知人友人達が

(失明した人や、下半身不随になった人たちもいる)

『暴力をふるった警察たちを同じ目に遭わせろ!!』

と叫んでいるのである。

さて、これからどのような結末が待っているのであろうか。


14年住んでいる私にとっての第二の故郷ペルーが、

より良い国になって欲しいと心から願っている。

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