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「助けてほしい」と「助けたい」とをつなぐ仏の架け橋【豪雨被害支援】

皆さん、おはようございます。

僧侶の神崎修生です。私は福岡県糟屋郡にある信行寺(浄土真宗本願寺派)の副住職を勤めております。

各地で豪雨被害が出ています。信行寺のある宇美町でも、昨日、一昨日と大雨警報などが続き、余談を許さないような状況でした。

また、九州各地でも甚大な被害が起きており、知り合いのお寺の方々も被災されたり、支援に向かわれたり、避難所や支援活動の拠点となられているところもあります。


そんな中、知り合いのお坊さんである熊本県の宇城市 光照寺の糸山公照さんが救助や支援の活動を始めておられます。


糸山さんの活動の後方支援を通して、今回の豪雨被害の支援に何かお手伝いさせていただけないかということで、全国の僧侶の仲間でFacebookのグループを立ち上げました。

災害の状況や伝える一助になれば幸いですし、お知恵や応援、ご支援もいただけるとありがたいです。

▼「助けてほしい」と「助けたい」とをつなぐ仏の架け橋
https://www.facebook.com/groups/2778602555801694


また、以下に取り組みの過程や経緯について、記載させていただきましたので、宜しい方は続きをご覧いただけると嬉しいです。

▼音声でもお聞きいただけます


熊本地震での被災と復興支援

さて、糸山公照さんは、「助けてほしい」と「助けたい」とをつなぐ希望の架け橋のような仕組みをつくりたいと常々おっしゃられていました。


糸山さんは、2016年の熊本地震で被災され、お寺が半壊するなど、大きな被害を受けられました。光照寺の門信徒の半数が被災をされ、2020年現在も本堂は半壊状態から復旧していないような状況です。

しかし、多くの方にも支えていただいたことでしょう。熊本地震以後、復興支援センターも立ち上げられ、熊本地震の復興や、防災の取り組みなど、お寺の枠を超えた活動をされてきました。


光照寺の復興と課題

2020.07.02_光照寺

また、糸山さんは光照寺の復興という責任も負っておられ、門信徒の半数も熊本地震で被災されている状況の中、どうしたらよいだろうかという悩み葛藤も抱えられていたようです。


門信徒の方々から「お寺は地域の大切なものとして残したい」という意向もあり、お寺の皆様、門信徒の方々との協議を重ねられ、復興に向けた本堂の改修工事をおこなうことが決まったそうです。

そして、ほんの数日前より、改修工事に入られたところでした。


しかし課題があり、それは改修工事費用が全て集まったわけではなく、引き続きご寄付を募っていく必要があるということでした。

この改修工事をするという判断は、数年の雨漏りによって本堂の屋根や壁の腐食が進んできていたことから、早急な対応が求められる中での判断が必要だったようです。


お寺の人にとっては、大規模な改修工事や本堂再建などの寄付事業が、お寺最大の事業課題といってもよく、重責からいのちを縮めるほど体調を崩したり、半ばでいのちを落とされる方もいます。


糸山さんも寄付事業に関して、特に門信徒の方々の半数が熊本地震で被災されている状況下で、改修をせざるをえないということもあり、相当に悩み葛藤があられたことは想像に難くありません。

そして、2020年6月末、糸山さんが色々な方にご相談をされる中で、私にも相談がありました。


光照寺の復興支援をチームで取り組む

糸山さんからの相談の内容はこうでした。


・門信徒以外の方々にも寄付の輪を広げていく必要があることから、瓦懇志(本堂の瓦を購入することで寄付をおこなう方法。寄付者名を名前を瓦に書くこともできる)を始めたこと。

・門信徒の枠を超えた活動に関しては、糸山さんに一任をされていること。

・災害は日本中でおきるため、復興支援やお寺の改修、再建の課題は、多くのお寺の人にとっても経験する可能性があること。

・「助けてほしい」と「助けたい」という思いをつなぐ仕組みが、光照寺を事例としてできないか。そして、活動は既存のやり方にとらわれず、自由におこないたい。

このような内容でした。

そこで、糸山さんが呼びかけられた方を中心に、「光照寺 復興支援チーム」ができあがりました。

まずは、メッセンジャーでグループをつくり、そこで互いの紹介や意見交換を進めていました。(ここまでは豪雨被害以前の話です)


豪雨被害

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そんな矢先、このたびの豪雨被害がおきました。

光照寺でも豪雨に見舞われ、改修工事の足場が崩れたり、被災をされたと糸山さんから報告がありました。

しかし、光照寺がある宇城市周辺の人吉や芦北などの被害状況がひどく、糸山さんを中心に協力者の方々と連絡が取られ、救助や支援の話し合いがなされました。


糸山さんから「光照寺の復興をいっている場合ではなくなった。被害状況を見て安全確保はしながら、すぐに支援に向かう」というお話があり、「光照寺 復興支援チーム」から「九州豪雨 復興支援チーム」と名称を変え、Facebookグループを立ち上げました。
(各地での被害次第で、名称は今後も変わる可能性があります)


Facebookグループの活用方法は、今後詳しく決めていく予定です。今は、現地での支援活動などを通して、被災地の状況をお伝えさせていただいています。

経緯は以上です。


これまで災害を経験された方々のお知恵や、ご縁ある方々からの応援や支援をいただけるとありがたいです。

また、代表の糸山の願いのように「助けてほしい」と「助けたい」とがつながる仏の架け橋のような仕組みを皆さんとつくっていければと思っています。

このような意味合いから、取り組みを公開・発信させていただいています。

宜しければ、Facebookグループをご覧いただけますと幸いです。

今後も継続して状況をレポートさせていただきます。


▼「助けてほしい」と「助けたい」とをつなぐ仏の架け橋
https://www.facebook.com/groups/2778602555801694

合掌

福岡県糟屋郡 信行寺(浄土真宗本願寺派)
神崎修生

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