ご縁に感謝するってどういうこと?人生を幸せにする習慣【法話】
皆さん、こんにちは。僧侶の神崎修生です。
本日は、日蓮宗のお坊さんの菊池重忠さんより、「 #テンプルバトン 」という法話の数珠つなぎのご縁をいただき、法話をさせていただきます。
指定のテーマは、まさしく「ご縁」です。
私は、「ご縁に感謝するってどういうこと?人生を幸せにする習慣」という内容でお話をさせていただきます。
ご縁に感謝するとはどういうこと?という疑問をもった方や、日々を心豊かに生きるヒントがそこにありそうだと感じている方、何となく気になるという方などにオススメのお話です。
読んでいただくと、ご縁に感謝するという意味が分かったり、ご縁に感謝する良さを感じていただけるような内容にできればと思います。
そして、日常のふとした瞬間にも、ご縁を感じ、幸せに生きる習慣づくりの工夫のお話もできればと思います。
ではさっそく、お話させていただきます。
▷ご縁に感謝するってどういうこと?
まず、ご縁に感謝するとは、どういうことなのでしょうか。
言われてみると結構難しいですよね。
ご縁という言葉が分かりづらい理由は、ご縁は見ようとしないと見えてこないからです。はっきりとご縁を感じる方もおられれば、そうでない方もおられると思います。
では、このように質問を変えるとどうででしょうか。
あなたは、どのような時に感謝の気持ちがおこりますか。もしくは、どのようなことに感謝しましたか。
いかがでしょうか。この質問だと思い浮かびそうですね。
・学生時代、毎日親が弁当を作ってくれた。
・気持ちが落ち込んでいた時、友人がひたすら思いを聞いてくれた。
・仕事で困っていた時、同僚がサポートしてくれた。
など、色々思い浮かびますね。直接的には、誰かに何かしてもらったということもありますし、また、誰々がいてくれるだけで支えになっていたという種類の感謝もあるかと思います。
そもそも感謝するとは、ご縁に感謝すると言ってもいいかもしれません。色々な方に支えられて、今ここに自分がいるんだと感じた時や、一人じゃないんだと思えるような時、つまりご縁を感じる時に、我々は感謝の思いをするのではないでしょうか。
つまるところ、ご縁に感謝するとはどういうことでしょうか。私は、こう考えます。
「ご縁に感謝するとは、今もこれまでも、多くの支えやつながりによって生かされていることに気付かされ、今ここにあることを喜び、感謝すること」
▷ご縁が整い、生かされている事実に気付く
さて、新型コロナウイルスの件で、日常生活で不便さや苦痛、不安を感じる方もおられるかと思います。
自粛ではありますが、現実としてできないことも多く、これまで通りではない生活にストレスを感じる方も多いのではないでしょうか。
今まで、当たり前に送っていた生活ができなくなると、改めて、多くのご縁が整い、生活していたことを思わされますね。
電気やガスや電話が使えることは、インフラが整備されているからでした。
お米やパンや食材が買えるのは、それを育て、製品にし、流通し、販売する方がおられるからでした。
毎日ご飯が食べられるのは、働いてくれている人がいて、ご飯をつくったり、家事をしてくれる人がいるからでした。
こうして、互いに支え支えられ、ご縁が整い、生かされている事実に気付いたり、忘れないことは、とても大切ですね。
ありがとうとは、有ることが難しいという事実、様々なことが当たり前ではないという事実、多くのご縁が整い、生かされている事実に感謝する言葉でした。
繰り返すと、
「ご縁に感謝するとは、今もこれまでも、多くの支えやつながりによって生かされていることに気付かされ、今ここにあることを喜び、感謝すること」
と言えるのではないでしょうか。
▷ご縁に気付き、感謝する習慣
ある程度、物事が自分の思い通りにいっているような時、我々は「自分で生きている」とか、「自分の力で生きている」と思ってしまうことがあります。
自分の力で生きていこうとすることは大切なことですが、自分の力で生きていることを誇ったり、奢ることは良いこととは言えません。
なぜなら、慢心は、他者と比較する生き方であり、人より劣っていると自分を傷付け、自分より劣っていると他者を傷付けるからです。
そしてまた、ある程度自分の思い通りになることは、ほとんどまれであることも事実だからです。自分が健康で、人の手を借りず生きていける期間は、実はほとんどないものです。
僧侶として、多くの方の生き死にを拝見させていただいておりますが、多くの方が、こんなはずじゃなかったと言われます。
若くいたいし、病気にもなりたくない、事故にもあいたくない。皆、なりたくてなったわけではありません。
大切なのは、自分の力へ慢心することではなく、多くの支えやつながりというご縁によって、生かされているという事実に気付いていくこと、そして感謝していくことです。
支えられているとか、つながっているということは、見ようとしないと見えないものです。ですから、本当は繰り返し、練習が必要なものです。
私が今ここにいるのは、様々な縁が整い、生かされているということを思い、忘れないようにすることは、一つの練習です。
例えば、自分がこうして健康でいられるのは、家族や、両親、祖父母のおかげではないかとか、自分がこの道を歩んでいるのは、導いてくれた方がおられたからではないかなどと想像し、忘れないようにすることです。
多くの支えをいただきながら、周囲との協力のもと、多くのことを成し遂げることができる方もおられます。そうした方は、それができる自分の力を誇示するのではなく、感謝の心を忘れずに、是非その力を、困っている他者のために使っていただけると素晴らしいのではないでしょうか。
本当に良い時を過ごせていると思える方は、感謝の思いを深くし、他者に感謝の心や言葉、そして笑顔をふり向けるのはいかがでしょうか。
また、思い通りにならない苦しみの中にある方は、解決できることと解決できないこととを分け、解決できることには解決に向けた対応をし、解決できないことには握りしめたものを手ばなし、まかせ、周囲に感謝する思いを深めていくのはいかがでしょうか。
しかし、どうしようもない事実を受け容れ、手ばなすことは、とても難しいことです。人生のどうしようもない事実に対し、嘆き、悲しみ、怒り、憎しみすることもあります。
世の中に分かってくれる人は誰一人としていない、自分だけがポツンと存在しているように感じる時もあります。
ただ、解決できない問題に対して、時間をかけながらでも、手ばなし、感謝していく中で、とても満たされた気持ちになり、生かされているご縁に感謝して往かれた先人、先輩も、これまで多くおられます。
そして、そういう孤独や不安の苦しみを感じた時に、温かく見護ってくださる仏様を依りどころとされた方が多くおられます。
「ご縁に感謝するとは、今もこれまでも、多くの支えやつながりによって生かされていることに気付かされ、今ここにあることを喜び、感謝すること」
生きていることを当たり前と思わず、生かされているご縁に感謝する。そして、いただいたいのちを、日々精一杯に生きていくこと。そのことが、人生を豊かにし、幸せにする習慣であると思います。
▷まとめ
本日は、ここまでです。いかがだったでしょうか。
ご縁をテーマに、「ご縁に感謝するってどういうこと?人生を幸せにする習慣」という内容について、お話をさせていただきました。
・我々は、今もこれまでも、多くの支えやつながりによって生かされていること。
・そのことに気付かされ、今ここにあることを喜び、感謝することの大切であること。
・ご縁は見ようとしないと見えないものであること。
・繰り返し練習をしていく中で、ご縁への気付きと、感謝の心が育まれていくこと。
・そして、人生が幸せに、心豊かになっていくこと。
そのような内容をお話させていただきました。
是非、皆さんのご感想や、ご縁に感謝したことなども教えてください。
最後まで、お読みいただき、ありがとうございます。
合掌
浄土真宗本願寺派 教證山信行寺
神崎修生
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